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2022/01/01 回文(Palindrome) 明けましておめでとうございます。このホームページ「英語のジョーク」も2003年8月に始めたので、足かけ19年になります。本年もご贔屓のほどよろしくお願いいたします。<(_ _)> 15年前(2006年)に日本語、英語の回文をいくつか紹介しましたが、それ以降に見つけた英語の回文（Palindrome）をいくつか紹介します。A palindrome is a word, phrase, or other sequence of units that has the property of reading the same in either direction.（回文とは単語文章、あるいはひとかたまりの文字列で、どちらの方向から読んでも同じになるものを言う）【Oxford英語辞典】
もっと沢山ご覧になりたい方は、こちらのサイトへどうぞ→Palindrom List Net |
2022/01/07 お魚 たねすけ
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2022/01/10 スペイン風邪 新型コロナウイルス感染が変異種「オミクロン株」の拡大で、第6波に入ったと思われる1月7日、日本国内の一日の新規感染者が6,200人を超し、感染者数累計は175万人(死者1万8千人)に達しました。全世界の感染者数3億人（死者547万人）と、まさにpandemic（世界大感染状態）です。今回気になったのは沖縄（嘉手納、ハンセン）山口（岩国）神奈川（横須賀、厚木、座間）など、米軍基地のある地域でクラスターが増えたことで、在日米軍の発表だとこの他にも青森県の三沢基地、東京都の横田基地など合わせて2,123人の米軍関係者が感染確認されているようです。【注１】 そこで思い出したのは今から100年前の1918年から1920年にかけ、世界的に大流行したスペイン風邪と呼ばれた新型インフルエンザです。全世界で5億人と当時の世界人口の27%が感染し、死亡者は推定1億人（致死率20%）と伝えられていますが、実は発生源はスペインではなく、アメリカ・カンサス州の陸軍基地で感染された米軍兵士達が、第一次世界大戦でヨーロッパに派遣され、当時世界で情報が検閲されていた中でスペインは中立国であったため戦時の情報統制下になく、感染症による被害が自由に報道されたことから「スペイン風邪」と呼ばれるようになったからです。【注２】この疫病大流行により多くの死者が出たことで徴兵できる成人男性が減ったため、第一次世界大戦の終結が早まったとまで言われているそうです。日本では1918年（大正7年）から1921年（大正10年）の足かけ4年に渡り、2,380万人（当時の日本人口5,500万人の43%）が感染し、38万人が死亡したそうです。（致死率1.6%）【注３】
翻って今回の新型コロナウイルスですが、中国武漢での発生が明らかになったのは2019年12月8日ですが、それをネットで警告した武漢の李文亮医師は訓戒処分となり、習近平による疫病鎮圧命令が出たのは2020年1月20日。それまで43日間放置されていたため、1月23日に武漢が閉鎖される迄に500万人以上が武漢を離れ中国国内、海外へウイルス拡散されたとみられています。【注４】100年前と違って飛行機を始め交通手段が格段に発達したため、世界中の人々の移動が容易に可能になった分だけ、伝染病の感染も急速となり危険も拡大しています。一例をあげれば、スペイン風邪の時はアメリカでは4年間で67万5千人が死亡しましたが、2年経過した時点で新型コロナウイルスによる死者は83万人を超えています。【注５】もちろん当時と違ってウイルス分析・ワクチン開発など医学療法も格段と上がっていますが、マスクをつけて接触を出来るだけ避けても、2022年中にCOVID19（新型コロナウイルス）が終息するのは難しい、と考えざるを得ないのではないでしょうか。 【注１】2022年1月8日付産経新聞 |
2022/01/18 レフアオキ 新春メニュー 昨年9月銀座歌舞伎座近くにOPENした「レフアオキ(Les Freres AOKI)」の新春メニューを堪能しました。シェフ青木誠さんは帝国ホテル、銀座ロオジエ、パリ・ルカ キャルトンで修業を積んで13年間パリの「マコトアオキ」を経営していましたが昨年日本に戻りました。私が初めてパリ８区の彼の店を訪れたのは2008年2月でしたから、もう14年も前のことだったのかと改めて感じました。2022年新春特別メニューは以下の通りで、クエなど日本の素材を使いながら牛タンと白菜のポトフを作り、近江牛フィレ肉にピエブルー茸リゾットを組み合わせるなど、料理の発想の斬新さにはいつも驚かされます。
レフアオキ：東京都中央区銀座3-12-6 TEL:03-6264-3959 ランチ12:00～14:30 ディナー18:00～22:30 ＜定休日 月曜＞ |
2022/01/24 山せみ
「山せみ」：東京都新宿区神楽坂5丁目31 TEL：03-3268-7717 |
2022/01/31 パーティゲートスキャンダル
現在調査が進行中ですが、少なくとも2020年の5/15【右下写真】, 5/20, 6/19（ジョンソン首相の誕生日）,11/13, 11/25, 12/14,12/25（クリスマスパーティ） と2021年の4/16に首相官邸でBYOBが行われたことが明らかになり、野党はジョンソン政権を非難しています。 野党や国民のみならず与党保守党内でも、ジョンソン首相の軽率さと不正直さに反対の声が高まり、首相の右腕と言われたドミニック・カミングス氏（Dominic Cummings）は内閣を去りました。調査が終了し、保守党の非閣僚議員で構成される「1922年委員会」で属下院議員の15％（現在は54名）以上がジョンソン首相不信任を求める書簡を提出し、所属下院議員の過半数が党首不信任に投票するか、ジョンソン首相が自ら辞任を決意した場合、後継党首の選任手続きが開始されるそうです。【注２】この1～2週間、英国政界の動きから目が離せなくなりそうですが、それにしても国民に3度のロックダウンを命じた首相自身が、自分の誕生日やクリスマス、挙句の果てには英国女王夫の葬儀前日も、官邸でこっそり酒を飲んでいたというのは不謹慎極まりないですね。 【注１】1972年、アメリカのニクソン米大統領支持派が、ワシントンのウォーターゲートビルにある民主党全国委員会本部に盗聴器を仕掛けるため侵入、逮捕された。ホワイトハウスは関与を否定したが、ワシントン・ポスト紙が調査報道で追及。もみ消し工作も明らかになり、ニクソン氏が1974年辞任した「ウオーターゲート事件」を文字っている。 【注２】1922年委員会 |
2022/02/06 石原慎太郎氏の死を悼む
東日本大震災（2011年3月）の東京電力福島原発事故に対して、「いろんな現象があるので全体を見て対応している」と、未曾有の災害国難に対して他人事のようなコメントを出して直ぐに行動しなかった立憲民主党の菅直人（かんなおと）首相に代わって、福島に放水作業に向かったのは石原慎太郎都知事要請による東京消防庁ハイパーレスキュー隊でした。命がけの任務を終えた隊員に対して石原都知事は、涙声で「本当にありがとうございました」と感謝の気持ちを表現しました。 実は石原氏は最初首相官邸からの東京消防庁隊員派遣を断っていました。何故なら菅首相に消防隊員を預けると、どんな危険で無謀な任務を強いられるかを危惧したからです。しかし菅首相ではこの危急時に対応出来ないと判断した事務方（＝官僚）が、石原都知事の息子である衆議院議員の石原伸晃幹事長（＝当時）を通じ、安倍元首相に頼みこんで東京消防庁隊員派遣を石原氏に要請したのです。この時事情を知る官僚は「菅首相に知られるとへそを曲げて何をしだすか分からない。このことは内緒にしてくれ」と取材した記者に頼んだそうです。【注１】
1万5千人以上の死者を出した大災害にうろたえて直ぐに手を打てず、突然福島現場上空へ飛行機で飛んできて現場に迷惑をかけ、放射能感染に晒されている作業中の隊員にただ「ご苦労様」としか言わなかった菅首相と、石原慎太郎氏はリーダーシップ、人間性で桁違いでした。 最後まで「他国の押し付け憲法の奴隷になるな」と自主憲法制定を主張し、「日本の憲法は日本人が作るべきだ」の信念を曲げませんでした。その強烈な生き様に合掌。 【注１】極言御免（阿比留瑠比：2022/02/03 産経新聞） 追記1：石原慎太郎 ―「戦後」への最後の反逆者（富岡幸一郎：2022/02/10産経新聞） 石原慎太郎氏が「太陽の季節」で芥川賞を受賞し颯爽とデビューしたのは昭和31(1956）年であったが、昭和31年の経済白書は「もはや戦後ではない」とのキャッチフレーズを打ち出した。つまり政治と経済が戦後の終焉という偽装を開始した正にその時であった。しかし表現者として石原氏の中にあったのは、昭和20年敗戦の年に13歳であり、海軍士官を目指していたという少年が祖国の滅亡に接し、占領の屈辱に陥って大いなるものを喪失したという原感覚ではなかったか。つまり石原氏の根底にあり続けたのは、戦後という時代が国家として自存自立の矜持を失い、日本人が誇りを忘れたことへの強い憤懣と抑えがたい羞恥である。「戦後の終焉」を何度となく謳いながら現実には今日ここに至るまで日本人自らが「戦後」に従属していることへの、烈しい苛立ちであった。 追記２：「死への道程」（石原慎太郎絶筆より）：文芸春秋2022年4月号 「まあ後三カ月位でしょうね」と宣告されて以来、私の神経は引き裂かれたと言うほかない。頭の中ががんじがらめとなり思考の半ば停止が茶飯となった。死刑を宣告された囚人と違って死は放り出したくなるような矮小なものに堕してしまった。人間は誰もいつかは死ぬと知りつつ生きているのだから、死に臨んでの狼狽はいかにも愚かしいが、ただ瞳を凝らし待ち受けることしかありはしない。それに向かって昇る階段の数を数えることすら許されていない。 |
2022/02/13 日本酒とフグを楽しむ 季節の料理と手打ち蕎麦が楽しめる高田馬場の汐見【注１】で、「日本酒とフグを楽しむ」会が開かれました。旬のフグの様々な料理に合わせた全国の日本酒は皆個性的で、日本酒聞き師の汐見さんの解説を読みながら、料理との相性を楽しみました。
余り食べたことがないフグの柚庵焼きでしたが、プリっとしたフグの身をユズの香が引き立てていました。五凛という酒は初めて飲みましたが、ぬる燗で出されて癖のない飲み易さで、こういう飲み方をしたら、お銚子何本空けてしまうのかなどと思ってしまいました。 次のフグ雑炊は贅沢にフグの切り身が入った暖かい絶品で、ご飯を食べながら北海道の米で作ったしぼりたて生原酒二世古、恐らく北海道の羊蹄山近くの地名ニセコに関係しているのではないでしょうか？非常にスッキリした日本酒で、私は最後の「気に入った日本酒をグラス一杯サービス」には、迷わずこの二世古を注文しました。天婦羅に合わせて飲んだ産土という酒は酸味と甘みがうまくバランスしていると思いました。いやぁ、それにしてもフグに案内された贅沢な全国日本酒の旅でした。
【注1】手打ち蕎麦汐見 |
2022/02/19 Dutchを使った英語表現
Go Dutch：割り勘にする Dutch concert:てんでんバラバラの音楽会 Dutch courage：酒に酔った勢い Double Dutch: 意味不明でちんぷんかんぷんなこと Dutch uncle：口うるさく批判する人 Dutch roll:飛行機が左右ジグザグに横揺れして不安定な状態になること Dutch widow:売春婦 |
2022/02/23 あさま山荘事件 今からちょうど50年前(1972年2月19日)に、暴力革命で日本の共産主義化をもくろんだ極左テロ組織「連合赤軍」【注１】のメンバー5人が長野県軽井沢町の「あさま山荘」に侵入し、山荘管理人の妻を人質として立籠り、包囲した警官隊と銃撃戦を行い死者3名、重軽症者27名を出した事件を今の若い人は殆ど知らないでしょう。当時大学生だった私は連日TV生中継（＝最高視聴率89%だったとか）された放水風景を、よく覚えています。 あさま山荘事件【注２】の中心メンバーだった坂東国男(現75歳)【下左写真】は、あさま山荘事件やその他のテロ事件関連で逮捕・起訴された後、クアラルンプールの米大使館占拠事件（1975年）【注３】の時、当時の福田赳夫首相による「人命は地球より重たい」と言うとんでもない一言で、超法規的措置で釈放され出国してしまいました。またこの時同時に日航機がハイジャックされたダッカ事件（1977年）【注４】に関わったとされる佐々木規夫（現73歳）、奥平純三（現73歳）も超法規釈放で出国許可されました。 死傷者をこれほど出してようやく逮捕した極悪犯を、いとも簡単に釈放してしまったことに警察関係者は切歯扼腕の思いだったと思います。あさま山荘事件に閉じ籠り逮捕された5人のうち2名（坂口弘、吉野雅邦）は現在収監中で、2名（加藤倫教兄弟）は服役後出所しましたが、首謀者の坂東国男と、佐々木紀夫、奥平純三、そしてテルアビブ空港乱射事件（1972年）主犯岡本公三容疑者（現74歳）は、50年後の現在も国際手配され消息不明のままです。 【産経新聞2022年2月22日：加藤倫教「関わらねばよかった」による。】
【注１】 連合赤軍 - Wikipedia【注２】あさま山荘事件 - Wikipedia |
2022/03/02 鮨杉澤
特に旬のネタに添えられる野菜に対しての思い入れが深く、「野菜と一緒に食べるから、魚も肉も美味しくなるんですよね」という杉澤さんの言葉通り、毎回今日のネタにはどういう野菜が工夫されているか楽しみな店です。 最初のつまみがサヨリとセリの黄身酢です。見た目も鮮やかでセリとサヨリの刺身と黄身酢と違った味がマッチしています。続いて「アンコウの刺身は肝醤油で、皮と切った身はジュレでどうぞ」と、これまた初めての料理でした。「西のフグ、東のアンコウと言われますが、フグに比べてアンコウは刺身か鍋と決まり切っているので、ちょっと工夫してみました」と語る杉澤さんは茨城県出身。サッカーで慣らし、現在もフルマラソンを走る、愛妻家・子煩悩なスポーツマンでもあります。 続いてこれも初めての小柱と大根おろしに柚子皮を添えたもの。それぞれの食材のハーモニーが抜群でした。鰹も普通はニンニクか生姜ですが、ヅケにしてブロッコリー（？）のスプラウトと一緒に食べましたがこれも驚きでした。その後は握りを数貫ずつ食べて満足でした。お酒は二人でシャンパン（ボランジェ）１本と、日本酒6種類１合ずつ飲んでしまいましたが(笑)、私は杉澤さんお薦めの辛口の茨木産「月の井」が気に入り、ワイフは「白鷹大吟醸」をお替りしていました。
【注１】鮨杉澤ホームページ |
2022/03/10 偉大な噺家（落語家）：志ん朝・談志・小三治 喋る日本語の面白さに惹かれて1980年頃から落語のファンになった私は、好きな噺家が三人いました。今でもCDを聴いている古今亭志ん朝は、まさに華やかな江戸っ子。耳に心地よい語りが大好きで、何といっても私にとってはNo.1の落語家です。立川談志は皮肉っぽい喋り方ですが、毎回何を言い出すんだろうといった意外性に満ちた落語家でした。柳家小三治はとにかく枕話（＝落語の本題に入る前の雑談）が抜群に面白かったし、新作落語も大いに笑えました。 ですから落語評論家の広瀬和生氏が「志ん朝・談志・小三治に浸る」という文章を書いていたので【注１】、この三人をどう評価しているのか気になって早速読んでみました。 広瀬氏は「僕にとって志ん朝の高座はスペシャルイベントで、談志の会に足を運ぶのは期待に満ちた一期一会の真剣勝負であり、小三治はもっと気軽に落語の原点である『楽しいお話』を聴かせてもらう、そういった印象だった」と書かれていたので、我が意を得た気がしました。
同氏によれば江戸から明治、大正、昭和と受け継がれた落語という芸能は、昭和戦前まではそれぞれの時代の観客にとって、自分達の日常生活とある程度共感を感じる話だったのですが、敗戦後日本人の生活様式は劇的に変化したため、昔ながらの日常生活の話は時代錯誤になってしまったのです。そこで桂文楽、古今亭志ん生、柳家小さんといった「昭和の名人」達が、「古典落語」と称して古めかしい日本の風俗習慣を称賛することで、戦後も落語は日本人の心を惹きつきつけたのだと述べています。 その「昭和の名人」落語家からバトンを受け継いだのが「平成の名人」だった志ん朝・談志・小三治でしたが、志ん朝は平成13年(2001)、談志は平成23年(2011)、そして小三治は令和3年(2021)に亡くなり、ひとつの時代が終わった気がしています。私が三人のベストワン落語を選べと言われれば、「居残り佐平治」（志ん朝）【注２】、「芝浜」（談志）【注３】で、小三治は古典なら「味噌蔵」【注４】ですが新作「駐車場物語」【注５】にも捨てがたい魅力を感じています。 【注１】文芸春秋2022年3月号 |
2022/03/17 鳥茂
「米倉の大島さんの紹介ですが」予約電話の時に言ったら、何とカウンター席１番に案内されました。隣の2番席で食事をしていた「鳥茂歴10年」という方から聞いたら、１～5番席までが大将（三代目店主酒巻祐史氏）が直接焼いてくれるVIP席だそうです。三代目と名刺交換し「初めてで食べ方がわからないのでお任せします」と頼んだら、「任せてください。焼き方は生、半生、よく焼きのどれが好みか仰ってください。途中でステーキも出しますので、どの位の量が食べられるか、きつくなったらストップかけてください」と、丁寧な対応なので安心してシャンパンのフルボトルを頼みました。
食事をしながら、透明プラスチック仕切りの右側2番席の初めてお会いした方とお話してたら、「ここは昭和24年創業の東京を代表するもつ焼きの老舗で、肉詰めピーマンを考えたのもここの初代だよ。三代目はいつ来ても前と違ったものを出してくれる。大したものだよ」と絶賛していました。ますます期待が沸いてきます。 まず豚レバー半焼きと、大腸が出てきました。全く臭みがなく続いて出て来たつくねは 一串に三個でしたが、それぞれ牛・豚・鶏と中味が違うのでじっくり違いが味わえました。続いて豚の舌が出てきましたが、これは初めて食べましたが燻製がしっかりしていて言われなければ豚とは思わないでしょう。
さらに驚いたのはこの次に牛脂身肉のすき焼きが小さなお椀に入れて出てきたことです。一緒に入っている豆腐の上には生山椒が置いてあり、溶き卵と牛脂肉・豆腐・山椒と味のハーモニーにウンウンと頷いてしまいました。 すき焼きの後に牛の最高級部位シャトーブリアンが二切れ。塩を少しつけて肉のおいしさをじっくり味わいました。そして初代からの名物ピーマンの肉詰めを終えたら、酒巻さんから「今度はテンダーロインですけど、白いご飯と一緒に召し上がってみてください」と勧められました。その皿が片付けられたら、さっと手渡しで一口サイズキャビアの入った海苔握りが出されました。
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2022/03/24 ブラックボックス
自転車で物を運び歩合給をもらう仕事(メッセンジャー)に従事している主人公が、交差点で暴走する自動車を避けるために自転車から転び落ち、会社に無線連絡する部分が次の様に書かれていました。今の若い人達はこういう感覚で喋ったり書いたりするのだなと思いました。 ＜肩紐のショルダーパッド近くには、他のメッセンジャーや配車係（デスパッチャーDP）とやりとりするための無線機が収まっている。プッシュトゥトークスイッチを押し込み、DPを呼び出す。『どうぞ』『26クマ、クラッシュしました。誰か合流できますか？』向こうでも若干の動揺が広がっているのがわかった。『クマ現在地？』『千鳥ヶ淵』＞ そして主人公であるサクマ（＝クマ）はこう呟きます。＜歩合制で求められるのは体力位なものという仕事はそう多くない。メシを食うのも惰眠をむさぼるのも働くのにもカネがかかる。全部を失くすのにそう時間はかからない。脚の一本でも折ろうものなら、完治するまでにその脚と引き換えに他の全てが無くなっているかもしれない。こんな交通量のある街中をそれなりの速度で走って身を守るものは500グラムそこそこのヘルメット位というのは、よくよく考えればちょっとイカレてる。メッセンジャーは一生続けられる仕事じゃない。＞ 怒りっぽく切れやすいサクマは、税務署から来た男の言い方に腹を立てその男の鼻をへし折り、仲裁に入った警察官の睾丸を握りつぶそうとして逮捕され、そこからは一転して刑務所内の話になります。余りにリアリティがあるので、ひょっとしたら作者は服役経験があるのでは？とさえ思ってしまいました。 さらにサクマは同房内の受刑者と喧嘩して怪我をさせたため、懲罰房に50日も入れられてしまいます。＜ただ座っているだけだ。メシと用便の時以外はただ目の前に立ちはだかるドアを見つめているだけだ。誰かと無性に話したくなる。声を出したい。声を出せるのは「用便お願いします」という時だけで、今が何日目かさえさっぱりわからなくなる＞
芥川賞は「純文学」という建前で分かりにくい自己主張が強い作品が多いので、正直余りなじみがありません。この「ブラックボックス」にしても個々の具体的な描写はスンナリと目線がついて行くのですが、読み終えて「で、どうなったわけ？」という消化不良感が抜けませんでした。 【注１】白鯨（ハーマン・メルヴィル著）：沈没した捕鯨船で唯一生き残った乗組員が、白いマッコウクジラ「モビィ・ディック」を巡る数奇な体験手記の形式をとる小説。 |
2022/03/30 平澤かまぼこ店
ここの支払いは今どきは殆どなくなったcash on delivery方式で、一個注文追加でもその都度150円、250円と現金と引き換えにおでん、お酒を追加します。お金がなくなれば、注文できません。ウーン、分かりやすくていいなぁ。普通は最後に「お勘定を！」と頼むと、伝票用紙に品目、消費税、サービス料金その他が書かれていて「え？こんなになるの？ 」と思う場合が圧倒的ですからね。(笑)
【注１】平澤かまぼこ店 |
2022/04/03 徳谷トマトスペシャル料理
三日後「3/31（木）夜、ご都合いかがでしょうか？主人が閃いたようでございます」と、奥様からメールをいただきました。「行きます、行きます、絶対に行きます!!(笑)」と、即返信し期待に胸をはずませながらお店の暖簾をくぐりました。 初めに徳谷トマトの茶碗蒸しが出て来たので驚きました。ミキサーで液状にした徳谷トマトを溶き卵に入れて蒸して茶碗蒸しにしたものに、グリーンアスパラと徳谷トマトを入れて色も黄・緑・赤と楽しませてくれます。続いて徳谷トマトのお浸し。これは傑作だと思いました。何故なら出し汁の鰹節・薄口醤油味に、糖度が高い甘い徳谷トマトがマッチしているからです。
いつも取る「本日のお造り」野菜にも、刺身の横にさりげなく切ったトマトが添えられています。「オ、今日は本当に徳谷トマトオンパレードだな」と、一生懸命考えてくれたご主人に感謝です。 続いて「ちょっと口直しにと」奥様が運んで来たのが、徳谷トマトと鮪とアボガドに甜面ジャン（だと思いますが・・・）で、中華風の味付けにしたあて（＝酒のつまみ）。これは変化球ですね。
次に出たのがタコとわらびと徳谷トマトの黄身酢和え。それぞれの食材の食感の違いを黄身酢でくるんで一緒に食べる、和食の王道。さすがです。これで打ち止めかと思って、締めの握り鮨を注文しようかと思ったら、「天婦羅はいかがです？」と真鯛とシソと徳谷トマトを小さくひとまとめにして、揚げた天婦羅が運ばれました。ウーン、この発想は凄い！！
高知の横山さんに簡単な解説をつけて、LINEで写真を送りましたら、こんな感想を返信してきました。『たねすけさんの料理の腕は只者ではないですね。素人の私が見てもつい食べたくなります。新たな発見があります』 私も一つの素材をどう変化させるのか、出て来るものを見ていて とても楽しかったです。 |
2022/04/11 ロシアのウクライナ侵攻(2) 前回の「ロシアのウクライナ侵攻(1)」で、私はロシアのウクライナ 侵略は充分予想が出来たと述べましたが、ウクライナ侵攻以降の ロシアの動きを見ると、相当以前から準備していた様子がうかがわれます。時系列年表で事実を追う事で今回の出来事を検証してみましょう。
これを聞いて「ロシアは残虐。ウクライナを救え！」という動きが 全世界に広がりました。これはプーチンにとって大きな誤算だったと思います。 特に3/29女性子供を含むマリウポリ市民1万5千人を強制的に移動させ、パスポートを取り上げた上でロシア極東地域へ送り込 んだことが明らかになると、自分に反対する自国民2000万人をシベリアに送り込み獄死させた、ロシア共産党独裁者スターリンのやり方を彷彿とさせるプーチンの異常なやり方や、ハリコフ、マリウポリ、プチャなどウクライナ各地でのロシア兵の残忍な無差別殺害に批判が世界各地で高まっています。
侵略後一カ月経ってもロシアはウクライナ併合が実現出来ず、逆に4/2ウクライナ政府は首都キーウを奪還。以上が現在進行中のウクライナ侵略の悲劇と、何と言われようと停戦撤退しないプーチン指揮下のロシア軍の動きです。次回はこのプーチンの真意の推察と、今回のウクライナの悲劇が明日は日本のものになるかも知れない、と私が憂慮する理由をお話ししたいと思います。 【注１】ザポリージャ原子力発電所 【追記】「ヒットラーとプーチンの共通点」（三井美奈：産経新聞2023年1月1日号）
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2022/04/18 三うら（武蔵野市吉祥寺） 井の頭公園にお花見に行った時、公園から少し離れた所にある「三うら」【注１】で お昼を食べました。以前から気になっていた店だったので、事前予約して ランチの茶懐石コース(5,000円)を注文しました。
メニューを見ると単品や夜のコース料理は結構良い値段なので、それなりのものは出て来るだろうと期待しました。まずは生ビールで喉を潤し煮魚とおでん風の煮物でスタート。次のお造りの魚は鯛、マグロ、ホタテ、牡蠣、きびなご、海老、ハマグリ、カンパチ、鯵など十種類で、その豊富さに驚きました。ここで迷わず「飛露喜」（福島）を一合頼みました。
続いて驚かされたのは大皿の左は焼き魚、右は天ぷらと別れた（焼き物・天ぷらセット）です。左（鯛、鮭、太刀魚）と右の魚（イカ、アナゴ、キス）と、これまた全部違うのです。こんな出し方は初めて見ました。「而今」（三重）一合追加です。(笑) さらに次は伊万里牛のステーキ。そしてご飯と味噌汁、香の物がついて、最後はデザートが出てきました。これで5,000円は安い！
今度は夜の予約して、前菜・お造りの後、蒸し蟹盛り合わせ、伊万里牛しゃぶしゃぶフォアグラと黒トリュフの土鍋ご飯が続くという「大将お任せコース」（15,000円）を食べてみたいと思いました。ウーン、井の頭公園のこんな近くに、こんな洒落た店があったのですね。 【注１】旬菜吉祥寺三うら |
2022/04/25 ロシアのウクライナ侵攻(3) プーチンの異常さ 以下の文章をお読み下さい。これはロシア革命を行なったレーニンの後継者として、1924年1月から1953年3月まで、ソビエト連邦最高指導者として自分に反対する国民80万人を「大粛清」【注1】と称して処刑した、ヨシフ・スターリンの性格について記述されたものです。【注2】
【注１】大粛清 【注２】ヨシフ・スターリン 【注３】ＢＢＣ報道 追 記：プーチンの野望とその原体験（東郷和彦：元外務省欧州局長、畔蒜泰助：笹川財団主任研究員：文芸春秋2022年4月号） 東郷氏：①1991年ソ連崩壊でゴルバチョフ大統領が、東側諸国の軍司同盟ワルシャワ機構を解体するも西側は同様組織であるNATOを解体せず、逆に1999年ポーランド、チェコ、ハンガリーのＮＡＴＯ加盟を承認。②同年プーチンはソ連崩壊でロシアは三流の国家に成り下がったが、自分の使命はロシアをロシアを真の地位に回復させることである」と宣言。③2008年にジョージアとウクライナのNATO加盟も同意されたため、プーチンは両国に軍事介入し、ジョージア2州、クリミア半島を実質上ロシアに併合。④プーチンは自分の伝記で「7歳の時喧嘩に敗けて悟った。自分が正しくても悪くても強くなければならない。そうでないとやり返せないということを学んだ」と、語っている。 畔蒜氏：⑤ここ10年プーチンはロシア正教と歴史に強い関心を示し、2021年に「ロシア、ウクライナ、ベラルーシは三兄弟」と論文を出し、プーチンはロシア正教を背景にロシア国民の精神的指導者にもなろうとしていると指摘。 |
2022/05/01 ロシアのウクライナ侵攻(4) 今後の見通し：私見 2022年2月24日満を持して19万人の軍人を動員しウクライナに攻め入ったプーチンですが、予想以上のウクライナ国民による抵抗と、西側諸国のロシア経済制裁とウクライナへの武器援助により、2か月以上経っても首都キーウは言うに及ばず、東部拠点のマリウポリも「制圧した」というものの、市民の無差別殺戮死体が西側メディアに報道され、国際的非難を浴びています。戦闘員・戦車・航空機などの軍事力は圧倒的にロシア側が多く、ウクライナ各都市を破壊しているにも関わらず、逆にロシア軍は指揮官を狙い撃ちにされたり、黒海艦隊旗艦を失うなどで士気は落ちています。
プーチンに正確な情報がどこまで届いているかわかりませんが、作戦失敗の責任をFSB(諜報機関）責任者に押し付け自宅軟禁させたり【注１】、プーチンを資金的に支え政権の秘密を知るオリガルヒ（新興財閥金持ち）6人が、 「ロシアのウクライナ侵攻(3) プーチンの異常さ」で指摘した通り、プーチンの精神状態は現在まともではありません。5月9日のロシアの対ナチスドイツ勝利記念日迄に戦局が自分の思い通りに進まない時は、敗北を認めたくないプーチンは化学兵器・核兵器を使用してもウクライナを屈服させようとする可能性が高いと、私は思います。 １）化学兵器使用 ２）核兵器使用 ３）ウクライナ国家分裂 ４）プーチン追放クーデター
【注１】 スイッチニュース 【注２】 中村逸郎 筑波学院大学教授（週刊文春2022/05/05号） 【注３】週刊文春 2022/04/28号 【注４】ドボルニコフ Wikipedia 【注５】ボルトニコフWikipedia |
2022/05/06 ロシアのウクライナ侵攻(5) ロシアのウクライナへの一方的侵攻と、平気で市民を無差別凌辱・殺人するニュースを毎日見ていて、日本人は「明日は我が身」と思わないのでしょうか？「戦争を放棄すると憲法に書けば戦争は起きない。万一他国が攻めてきたら白旗掲げて降参・無抵抗なら大丈夫」と、まさか未だに本気でそう思っているのでしょうか？今回のウクライナ戦争で（１）平和は相手が侵入したその瞬間に崩れる、(2)侵略されたら悲惨な目に遭う、(3)自分の国は自分達で必死に戦って守るしかない。それでなければ国際社会は助けてくれない、という厳然たる事実を学んだにも関わらず、です。
ウクライナ侵略に対してプーチンは周到な準備をし、台湾問題を抱える中国の習近平と事前に相互支援を打ち合わせ、「ロシア国民保護のために、ナチスもどきのウクライナ政府を倒す」という一方的な理屈で、人口4,300万人の隣国独立国家へ侵攻したのです。ところが意に反して2か月経ってもウクライナ人が一致団結して抵抗するため、ロシアはウクライナを征服できず、ロシア兵の死傷者は予想以上に膨れ上がり【注１】、国際社会がロシアに経済制裁を科したため、ロシア国内情勢がおかしくなってきました。ロシアのウクライナ侵攻を見て台湾人は「台湾有事の時アメリカが軍事出動しないことはわかった。中国に侵略されたらウクライナと同じ目に遭う」と、危機感を強めたと思います。中国と台湾と日本の関係は、今回のロシアとクリミア半島とウクライナに譬えられます。【注２】もし中国が台湾を併合したら、その次は「日本国内の同胞保護のため」というプーチン流の無理押しで日本に攻めて来るでしょう。
昨年(2021年)7月「中国共産党創立100年祝賀典」で、習近平は「台湾問題を解決し、祖国の完全な統一を実現することは、中国共産党の終始変わらぬ歴史的任務であり、すべての中華の子女の共通の願いでもある」と演説しています。【注３】今回のロシアのウクライナ侵略と苦戦状況を見て習近平は(1)最初に核で恫喝すれば西側諸国は軍事介入しない、(2)ただし西側諸国は侵略国に強い経済制裁を課し、侵略された国には最新兵器を提供するので苦戦を強いられる、(3)残虐行為は世界的非難を浴びるということを学んだと思います。チベット、モンゴル、ウイグルと他民族国家を時間をかけて征服した巧妙な中国のことですから、私が想像するのは次のシナリオで、時間をかけても最終的には他民族国家日本を侵略し、上記国家同様中国化するのではないか？ということです。 (1) 台湾は中国領土であり一部の反乱分子が権力者となり、親中国政府国民を弾圧しているので反乱分子を排除する。これは中国の内政問題であり他国が介入すれば、その国は悲惨で重大な結果を招く。（＝核兵器攻撃による脅し）
こうなった時に平和ボケしている日本国民は、ウクライナ国民のように婦女子を逃がし（＝といっても島国日本は退路がない）、男子は「絶対降伏はしない」と戦い続けることが出来るでしょうか？白旗掲げて降参し、国語が日本語から中国語になって、女性は強姦もしくは強制避妊され、男性は収容所で思想改造・強制労働を強いられ、民族が滅亡するのを黙って指をくわえているのでしょうか？ 私の様に銃を一度も持ったことがない男でも、足手まといになっても自衛隊と一緒に戦いたいのですが、飛んで来るミサイルであっという間に吹っ飛ばされるでしょうね。 【注1】Newsweek(2022/03/28)によれば、以下の通りです。 ■追記：日米同盟 VS 中露北朝鮮（文藝春秋2022年６月号）■ 台湾有事には次の侵攻パターンが想定される。 1 中国は台湾島の周囲を海上封鎖しサイバー攻撃で台湾の政治経済防衛機能を混乱させる。 |
2022/05/09 NICA 神奈川県箱根の宮城野に2021年にOPENしたばかりのスモールラグジュアリーホテル【注１】HAKONE NICAは、客室はわずか8室（全室露天風呂付き）、しかも宿泊客は滞在中飲み物は全て無料で好きなだけ楽しめるという、至れり尽くせりの宿です。Nature Ideal Celebrate Anniversary（自然に囲まれて理想的な記念日を祝う宿）という願いから、その頭文字を並べてNICAとしたそうです。
笑顔を絶やさず丁寧な応対をするスタッフも心地よく、何よりも料理が美味しいので、新宿から小田急ロマンスカーで箱根湯本まで行き、箱根登山鉄道に乗換えて【上写真：左】スイッチバックを3回繰り返しながら終点強羅駅に到着する電車旅も、気になりません。駅からNICAまでは車で傾斜のきつい坂を上り降りしながらもスタッフが車で送り迎えしてくれます。 NICAの山本シェフはイタリアンを基本にしながら、和の要素も上手く取り入れたフュージョン料理で、以下の表で紹介するのは宿泊当日のディナーメニューですが、翌朝の朝食も筍の土佐煮、鮪の刺身、鯛の柚庵焼き、伊勢海老の炙り、三元豚トマト味しゃぶしゃぶ、それにオムレツとパンがついて、「これが朝食？」と驚かされました。【上写真：右】
【注1】大自然に囲まれた豪華設備の小さなホテルで、腕の良いシェフが土地の食材を使って腕を振るうのが、このホテルの特色だそうです。 HAKONE NICA ：神奈川県足柄郡箱根町宮城野 1358-35 TEL:0460-85-0880 |
2022/05/14 旧古川庭園のバラ 東京都北区西ケ原にある旧古河庭園【注１】は、1919年（大正8年）に古河財閥の古河虎之助男爵邸宅として現在の形（洋館、西洋庭園、日本庭園）に整えられ、現在は都立庭園として東京のバラの名所として親しまれています。ゴールデンウイーク最終日(5月8日)に訪れたのですが、もはやコロナを恐れなくなったのか、満員の人出でゆっくりバラを鑑賞するというより、後ろの人にに押されてパシャパシャ写真を早撮りし、西洋庭園を見だけで終わりました。(笑) それにしても沢山の種類のバラがあってとても覚えきれません。品種改良され色も様々なので、一説によれば2万種類もあるそうです。
【注1】旧古河庭園 |
2022/05/19 ぼけますからよろしくお願いします。お帰り母さん 2018年に公開された映画「ぼけますからよろしくお願いします」は、広島県呉市に住む母親（信友文子さん）が87歳で認知症となり、それまで家事など全くしたことのなかった父親（信友良則さん）が95歳になって初めて買い物・炊事・洗濯を始め、日に日に記憶・言動がおかしくなってくる妻をいたわりつつ「これまでも、これからも一緒に暮らそう」と励ます様子を、娘であり映像クリエーターである信友直子さんが、ずっと記録した実際の生活風景をまとめたもので、文化庁文化記録映画大賞を受賞しました。 映画の中で良則さんが「わしが動けるうちは、わしがおっかあの面倒をみるけん。それが男の美学じゃ」と答える場面が感動的だったので、私はこのホームページ(2018/11/29）で紹介しました。【注1】 私が信友直子さんの映画を見て素晴らしいなと思ったのは、長寿社会日本の普通の家庭で現実に起きていることを、娘が両親へ優しい言葉で話しかけ、それに反応する両親に冷静にカメラを何年もまわし続けて編集したことです。本当は呆けてきた自覚症状があるのに認めたくない母親が「私は呆けてないのに、まわりが呆けていると言う」と不満を述べると、「まぁ、年取ったんだから、忘れたりしても仕方ないじゃないか」と優しく包む父。親子三人のそれぞれの家族愛が滲み出ていて、それなりの年齢の人には「明日は我が身か」と思わせる内容でした。 認知症が進み自分の誕生日すらわからなくなった母親に、直子さんが「お母さんお誕生日おめでとう。今年もよろしく」と声を掛けた時、「今年はぼけるかもしれんから、よろしくお願いします」と言った言葉が、この映画のタイトルになりました。第一作が一般公開されたのは2018年。まだコロナ騒動の前で上記の文化庁大賞の他に数々の賞を獲得し、全国観客動員数は20万人を越えたそうです。
今回のパート２の副題は「お帰りお母さん」 映画上映が終わり、特別ゲストとして映画館舞台で挨拶された信友直子さんは、 いろいろなエピソードを話してくれましたが、中でも妻を亡くして一時虚脱状態にあったお父様は、二本の映画のおかげで呉市のちょっとした有名人になって、道を歩いていたも「お父さん、今日は何食べるの？うちで筍煮たから少し持って行って」などと、声をかけられるようになり、また持ち前のファイトで「120歳まで生きられるかな？」と、101歳を超えた今でもジムに行って筋肉を鍛え、毎日自分の食事・洗濯をし、新聞を二誌熟読しているという、驚異的な老後人生を送っているそうです。良則さんに拍手！こんな老人、めったにいないですよねぇ。。 |
2022/05/24 遣唐使（検討し）で大丈夫？ 週刊新潮(2022/05/26号)に、 櫻井：ウクライナ戦争で日本は大きな変化に直面しているが、どう対応するのですか？ 櫻井：具体的にある種の同盟といった形に発展させるということですか？ 櫻井：先程総理は自力で国を守る必要性を述べられましたが、それを実現させるためには日本は根本から変わらないといけない時期に来ています。「専守防衛」では国は守れ ません。戦後憲法の悪しき面を引きずっていると考えます。 櫻井：国民からすればどうして国会で憲法改正の発議をして、この危機に対応出来るよう、 なぜ真剣に議論しないのか？国民は信頼されていないのか？と思ってしまいます。 櫻井：今は平時ではなく非常時です。しかし総理が「ドイツのように日本も変わらなきゃいけない」と感じておられるかがわからない。日本国を大きく変えていただきたいと思います。本日は有難うございました。 日本の指導者がこれほどの危機状態を「検討し努力」するだけで、本当に大丈夫だと思っているのでしょうか？ウクライナのゼレンスキー大統領のように「隣国から攻撃を受けたら、東京から逃げずに国民と共に戦う」と、はっきり言えないのでしょうか？
(1)中国の力による東シナ海現状変更の試みに強く反対し、核軍縮を要請する。 【注１】その場で直接バイデン発言を聞いたNYタイムス記者もその率直さに驚いたようです。 Biden Pledges to Defend Taiwan if It Faces a Chinese Attack |
2022/05/30 ３年ぶりです！ 江戸川区江戸川4丁目にある鮨屋「鮨かの」を訪れたのは、2019年10月でした。【注１】
背筋をピシっと伸ばし美しい姿勢で鮨を握る鹿野さん（大将）と、にこやかな微笑みでお酒を説明してくれる奥様（女将さん）の姿は全く同じでした。「お久しぶりです」という私に「まずは一杯」と奥様が勧めたのが「熟成米旨」。「長野のひとごこち米を原料として、酒屋さんがじっくり熟成させた酒です」と語る奥様は日本酒利き酒鑑定士資格持ちでしたね！つまみ、握りに合わせてワインのペアリングと同じく、さりげなく日本酒をお猪口で横に置いてくれます。白身に合ったスッキリした日本酒、脂の乗った肴には負けないどっしりした日本酒、しかも冷やとぬる燗の使い分けで出してくるので嬉しくなりました。
鹿野さんの食材へのこだわりは3年前以上でした。「市場（＝豊洲）でも、どの卸屋が良い素材を入れているか常にチェックしてますが、現地の漁師もしくはその土地の卸屋と直接取引すると新鮮さが全く違います」と言って、出してくれた小田原直送のクロムツ、太刀魚、ハタ、サクラマスです。素人でもその新鮮さはよくわかりますので「ウーン」と思わず声が出てしまいました。この新鮮な魚に季節を感じるひとひねりが、さすがです。クロムツには柑橘類の酢、サクラマスには菜の花を添えて出してくれました。昼の12時からほぼ2時間以上、美味しい鮨と酒を楽しみ、ほろ酔い気分で散り始めた桜を見ながら帰りました。 鹿野様ご夫妻、有難うございました。
【注１】2019/10/26 鮨かの |
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著者はズバリこう書いています。「プーチンは2021年に両国は歴史的に同一であり、一緒になるべきだと言い切った。確かにロシア人とウクライナ人は民族的には同根だが、本家はむしろウクライナなのである。何故なら13世紀のモンゴル侵略時キエフはモンゴルに制圧されたが、モスクワはモンゴル人支配者のための税金集めを請け負い、これを着服することで伸びた新興構勢力である。モンゴル駆逐後「モスクワ大公国」と称し1547年に初代皇帝となったイワン雷帝が、近隣スラブ諸国を支配することで同国は領土を拡張し、1860年には清朝からウラジオストックまで奪った。だからプーチンが「ロシアとウクライナとはもともと一緒なのだから、戻るのが当たり前」という論理は、自分の都合で離婚した妻に、元は一緒だったのだから戻って自分のために働いてくれというのと同じ身勝手さなのである。」この出だしで、私は本に引きこまれてしまいました。 著者は「ウクライナに侵攻したロシアを見ていると、まるで真昼間に強盗が家のドアを蹴破って侵入するようなもので、19世紀の帝国主義時代ならいざ知らず、21世紀に核兵器をちらつかせながら、国連の常任理事国が独立した隣国に一方的に攻め入るのは言語道断」とバッサリ切り捨てます。私もこのような事態に陥っても何ら機能しない国連や、武器を送り経済援助をするだけで、現実の戦闘や犠牲をウクライナ国民に押し付け、
誰もが指摘する通り、今回のプーチンの暴挙は第二次世界大戦・冷戦時代・ソ連崩壊(1991)後の戦後秩序を完全に変えてしまいました。2008年のジョージア一部併合、2014年のクリミア併合などの成功で、プーチンは自身の軍事的才能を過信し、大統領から一般市民まで必死の抵抗を続けるウクライナ国民の勇気と、大義無き戦争に厭戦気分となって犠牲者を増やすロシア軍兵士の士気低下という大誤算に、侵略後3か月経っても戦争の泥沼化はとても収拾しそうにありません。私が一番心配するのは、他人の意見を一切受け入れないというプーチンが、戦局打開のために核兵器のボタンを押すことです。本人はウクライナのみへの局地的使用というつもりでも、それは第三次世界大戦への引き金、即ち地球上の全人類破滅の危険性を帯びているからです。そうなる前にプーチンがかつてのロシア帝国・ソ連の独裁者の様にクーデターでその地位を追われることを願う限りです。 この本のタイトル「日本がウクライナになる日」で著者が言いたかった点は以下の通りで、私がずっと言い続けてきたことと一致しますので、そのまま引用します。 第二次大戦敗戦以来日本人の国防意識はひどくねじれている。日本が襲われないのは米軍が守っているからなのに、国民の半数近くが「何が何でも戦争反対」派で「日米同盟のため米国の戦争に巻き込まれるのは嫌だし、米軍と協力して日本を守るのは平和憲法違反に当たる」と米軍を敵視している。 「平和を愛する世界の諸国民の公正と信義を信頼して（＝憲法前文）、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。（＝憲法9条）」という、およそ現実にそぐわない国家最高法を75年間一度も変えずに、祝詞のように唱え続けているだけである。日本海を隔てて虎視眈々と日本を狙っている三つの核兵器保有国に、このような姿勢で立ち向かえるのか？ |
2022/06/11 私はこれになりたかった 子供の頃から憧れていた「私はこれになりたかった」という職業に「なれたとしたら？」という写真が、著名人本人のコメントと共に載っている「文芸春秋秘蔵写真集」を見ました。殆どが鬼籍に入った方ばかりで恐らく現代の若い人は知らないだろうなぁ、と思って写真集の脚注を読んだら「昭和38年から39年（1963～1964）の週刊文春の人気グラビアページから厳選したものです」と書かれていました。私がパッとわかったのはその頃中学生だったからです。(笑) 50年以上昔にこういう企画をして芸能人・作家・政治家などにわざわざ憧れの制服を着せて、モノクロ写真のグラビアを連載したというユーモアセンスは大したものです。4人紹介しますが、これらの登場人物を知っているとすれば、それはあなたが年配の方だということです。(笑)
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2022/06/17 日本核武装のすすめ
１．今回のウクライナ危機の責任はNATOとアメリカにある。プーチンがロシア帝国の復活を目論み東欧全体を支配しようとしている時、西側諸国はロシアの国境にあるウクライナをNATO入りさせようと兵器を送り、プーチンが「それは許さない」と繰り返し明解な警告を発してきたのを無視し、いざ戦争が始まるとアメリカ・NATOは自国の兵は出さず、ウクライナ国民を人間の盾にしてロシアと戦っている。 【注１】日本核武装のすすめ（エマニュエル・トッド：文芸春秋2022年5月号）
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2022/06/24 人形町 蕎ノ字
お店は檜のカウンター8席のみで、本日のお任せコースの天麩羅が出て来る順番で示されていますが、静岡県島田市出身の鈴木さんは、静岡産の魚貝、野菜、素材にこだわっていることがわかりました。ふんわりと軽く揚げた車海老、イカ、キスなどが8つずつ右から左へ配る鈴木さんの所作に圧倒されました。
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2022/06/30 お酒爛漫 高田馬場手打ち蕎麦汐見【注１】で催された「お酒とお蕎麦をたのしむ会」で出された日本酒は、酒蔵は知っていてスタンダードな製品は飲んだことはあっても、その酒蔵でも普段は手に入らないような特別なものばかりでした。 ① 群馬県の永井酒造は発泡日本酒「水芭蕉」を初めて販売したことで知られる日本酒メーカーですが、そのトップ製品「雪ほたか」はシャンパンと同じ瓶内二次発酵で作られるため、ワイングラスにフツフツと浮かび上がる泡と、上品な飲み口はシャンパンと変わりません。え、これが日本酒ですか？という驚きでした。 ② 令和天皇が皇太子時代の結婚式で振る舞われた「黒龍」は、皇室御用達で知られるトップメーカーですが、中でも火を通さない生酒の最高峰「火いら寿」が出てきました。滑らかでスイスイ喉元過ぎてしまうので、思わず「お替りしてもいいですか？」と尋ねてしまいました。太っ腹の汐見さん、黙って継ぎ足してくれました。
③ 新潟の大洋酒蔵の「無想」は大胆なラベルが印象的でした。一口飲んだ感想は「辛口」でしたが、舌の奥から喉に下がる時「おりがらみ」（＝日本酒製造の時にわずかに残っている米の粒子を意図的に残す）が、私の大好きな「米を感じる日本酒」になっています。色全体が桃色の濁り酒レベルまでいくと「どぶろく」っぽい感じになりますが、この上品なおりがらみは、改めて日本酒は米の酒だと思い出させてくれます。 ④「森のくまさん」という何ともユーモラスな名前は、新潟県南魚沼郡という日本酒製造メッカの地で、高千代酒造が、わざわざ熊本県産の酒米“森のくまさん”を選んで作った酒で、前の三本に比べると柔らかみを感じました。思わず童謡の「森のくまさん」を文字って、グラスを傾けながら「♪ある日 熊本で くまさん に出会った。酒作る高千代が くまさんに出会った」と即席鼻歌を歌ってしまいました。(笑)
⑤ 新政No.6は今迄何度も飲みましたが、こんな洒落た瓶のN0.6は初めてです。まさか香水のシャネルNo.5の瓶を意識したのではないでしょうね。(笑)いつも飲む 新政に比べると酸味が強いように感じました。 ⑥ 筍と黒毛和牛のすき焼きを食べながら飲んだのは、福井の辛口日本酒「紗利」です。なるほどさわやかな酸味とスムーズな”シャリ"っとした飲み心地んで、食中酒にはピッタリの口当たりでした。
締めは揚げたての天ぷらと手打ち十割の冷たいとろろ蕎麦で、何とも良い締め方でした。 【注1】手打ち蕎麦汐見 |
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Was it Eliot’s toilet I saw? (僕が見たのはエリオットのトイレットだったのかな？)
東中野駅西口1分程にある和食店「お魚 たねすけ」(TEL:03-5937-5194)は、新鮮な素材と確かな調理法、リーズナブルな値段、そして何よりもカウンターを仕切る若い板前さんの見事な包丁さばきと、フロアを笑顔で応対する奥様の醸し出す雰囲気が気に入っています。全国から取り寄せるお酒の種類も豊富で、ハイボールの濃さもお客様に合わせて作ってくれる親切な店です。子供を連れて行っても嫌な顔をせずにご飯とお刺身を出してくれますし、和食店なのに締めのラーメン（or焼きおにぎりor雑炊）を食べられるというのも家庭的です。
新宿区神楽坂上にある「山せみ」は豚カツ＆蕎麦という組み合わせが謳い文句ですが、実は天丼、親子丼、カツ丼、フライ定食、刺身、つまみ、日本酒＆焼酎と締めの蕎麦という、食堂＋蕎麦屋スタイルの居酒屋です。1月20日にこの店を訪れた私とワイフはビールの後は「海に溶ける陽」（鳥取）、「秋鹿」（大阪）という日本酒を頼み、ツブ貝の山葵和え、豆鯵の唐揚げ、アオリイカとメジマグロの刺身、はんぺんのフライを食べ、最後はせいろで締めました。店員の方が「コロナ・オミクロンウイルス拡大で、1月21日から東京は蔓延防止対策が取られ、当店はお酒が出せなくなりますし営業時間も短縮するので、せっかく戻ってくださったお客様達が来られなくなるだろうとガッカリしています。お酒は今日までです」と、残念そうな顔で語っていました。補助金の多寡でお酒が出せる店と出せない店に分けられるそうですが、2022年もこうやってコロナ・コロナで一年過ぎるのでしょうかねぇ。。。
英国のジョンソン首相は1月12日の議会下院で、コロナウイルス感染拡大で英国がロックダウン下にあった2020年5月、官邸でのパーティーへの自身の参加を初めて認めました。「職務上の集まりで、スタッフをねぎらうため官邸の庭に出て25分ほどで執務室に戻った」と弁明しましたが、首相秘書官が「社会的距離を確保した飲み会です。自分のお酒持参で（BYOB ＝ Bring Your Own Booze）集まって下さい」と招待メールを100人ほどに送っていたと英メディアが写真入り【下の写真上から3行目にbring your own booze!と読めます】で明らかにしました。そしてこれは「パーティゲートスキャンダル」【注１】 だと皮肉っています。
特に2021年の4/16はエリザベス女王の夫であったエジンバラ公(99)が4/9に亡くなり、英国民上げて喪中で葬儀のまさに前日だっただけに、さすがのジョンソン首相も1月14日に女王に正式謝罪しました。 
元国会議員・東京都知事を務めた作家の石原慎太郎氏(89)が、2月1日膵臓癌で逝去されました。一橋大学在学中に発表した小説「太陽の季節」で芥川賞を受賞、弟の石原裕次郎【右写真左】主演で映画化され「慎太郎刈り」【右写真右】髪型が大流行しました。1968年参議院全国区で過去最高の300万票獲得して政界に入り、運輸相などを勤めた後「殆どの政治家は利己的で卑しい保身にしか動いていない」と国会議員を辞職しました。1999年から12年間都知事として、東京マラソン実現、米軍横田基地一部返還、羽田空港国際化、 環境汚染防止のためのディーゼル車の規制、東京オリンピック招致、そして尖閣諸島の東京都購入 など様々な政策を先頭に立って実現しました。
1.の南武美人はシャンパン製法を用いて作られた発砲日本酒で、フグの唐揚げとシャンパンというのは非常に良い組み合わせで、見ただけではシャンパンと全く変わらないのに、舌の上に米の味がするというのがミソです。2,の特大サイズの白子焼きは見事で、とてもクリーミーでした。合わせた大嶺三粒（Ohmine 3grain）という日本酒【右写真】は、ワインのソービニオンブランを思わせる飲み口で、口に含んだ時がとても柔らかく感じました。次の天然トラフグのてっさ（刺身）はネギをを撒いてポン酢で食べると食感が癖となり、フグの食べ方では一番美味しいのではないでしょうか？合わせた天寶一という純米酒はかなり辛口で切れのある日本酒でした。
オランダ人（Dutch）を使った英語表現は、ケチ、口うるさい、酔っ払い、売春婦など余り良い意味では使われていません。17世紀から18世紀にかけて、海上覇権と植民地で四度も戦争を行っオランダは英国の敵対国だったからでしょう。 
2018年銀座6丁目でオープンした「鮨杉澤」は、銀座「鮨青木」で17年修業した杉澤啓吾さんが「青木の旦那から、鮨屋は仕入れ、仕込み、営業、1つでも手を抜くことはできないと仕事に対しての姿勢を学ばせていただきました」と語る通り【注１】、ひとつひとつの作品に杉澤さんのこだわりが感じられます。
私は「米倉銀座店」【注１】に毎月一回散髪に行きますが、ここの店長の大島さんは政治家、大企業社長、芸能人など沢山のお客を持っているので、髪を切りながら耳から入る情報量、一緒に食事をする場所は半端ではありません。【写真は力士豪栄道の断髪式で、国技館で最後に揃えてオールバックの髪形にしているのが大島さん】私は「銀座のグルメ案内人」である大島さんに何軒も美味しい店を紹介してもらいましたが、今回代々木にある串焼きの「鳥茂」を教えてもらったので、食べに行きました。 
な、何なんだ、この店は？と圧倒されてしまいました。お握りを食べたら、次は鶏のこめかみ部分のネギマ焼き鳥です。エンドレスになりそうなので、「じゃ、何か締めをください。それでお勘定を」と頼むと、なんと串焼きとは全く関係ないにゅう麺(＝暖かいそうめん)です。鰹節、昆布、醤油そしておそらく豚肉の出汁でしょう。全く驚きの連続でした。お勘定を済ませたら酒巻三代目が、「これ、奥様にどうぞ。モツの味噌煮です」と無料でお土産までくれたのでまた驚きました。この店を紹介してくれた大島さんに感謝・感謝です。 
第66回芥川賞受賞作「ブラックボックス」著者の砂川文次氏(31)【右写真】は、元自衛隊２等陸尉（中尉）ヘリコプター操縦士という経歴の持ち主で、「自衛隊同期同士は一蓮托生の運命になるので、驚く程平等で楽しかったです」と語っています。そして受賞作タイトルは「中身や仕組みをしらないブラックボックスが最近増えている」ことに起因し、ハーマン・メルヴィルの「白鯨」【注１】で「抽象的なことばかり考えている人間は、見張り台から鯨が見えていても見つけられない。全身全霊で身体を使わなければそれを引き出せない」という言葉に教えられた、と語っています。また主人公の怒りや暴力に満ちた作品となったのは、「ゴチャゴチャ言ってむかつく奴等に『うるせえ』、と言いたい自分の怒りが投影されている」と述べています。【注２】 
50日後に戻った同房では、相変わらず同じ顔触れと一緒に床上げ、身辺整理、点呼、行列、行進、作業の繰り返しだと独白をしたところで「ブラックボックス」は終わります。
東京都北区王子駅前にある「平澤かまぼこ店」は毎日11時から21時迄営業していますが、入口販売所の後ろはスタンドバーになっていて、お店で売られている練り物やおでんをつまみに、朝から酒が呑めることです。まずは生ビールと「源氏巻き」と名付けられた、チーズとシャウエッセンウインナーを蒲鉾で巻いたものをつまみに 頼みました。おでんは昆布、大根、はんぺん、さつま揚げ、ロールキャベツを頼みましたが、100円～250円（消費税込）と安い！店主によると「はんぺんの主原料はヨシキリザメとアオザメの2種類。9割がサメのすり身で、1割がヤマトイモ。そこに卵白を加えて仕上げる」のだそうです。
高知市場で仲買人をしている友人横山さんから、今年も高知特産の徳谷(とくだに)トマトを購入したらとても美味しかったので、最近通うようになった東中野の日本料理店「たねすけ」(TEL:03-5937-5194)のご主人に同じトマトを4kgプレゼントして、「これで何か美味しい料理を作ってください」とリクエストしました。
日本のTVはどのチャンネルを回しても「ロシアの軍隊が突然ウクライナに侵攻し、無差別に市民を虐殺しているので 西側諸国はロシアへの経済制裁などを行ったが、事態は1ヵ月経っても解決しそうもない」という他人事の様な論調です。【右写真：開戦宣言するロシアのプーチン大統領】 しかも眉間に皺を寄せて報道したアナウンサーが、次の場面になると笑顔満面で桜の開花状況を伝えるノー天気な 日本を見ていると、思わずウクライナの現場で銃弾下で取材しているカメラマンの話【注１】から始めたくなります。 
ロシアは侵略と同時にチェルノブイリ原発【右写真】と ザポリージャ原子力発電所を接収。特に後者はヨーロッパ一と言われる原子力発電所で、ウクライナ全電力の5分の1を供給していると言われているので【注１】、ロシアにとって危険な「原子力」関連設備をまず抑え、電力遮断などウクライナ人の毎日の 生活に支障が出るよう策略していると思えます。侵略の報を受け真っ先に停戦を呼び掛けた
『我々は降伏せず負けない。いかなる場所でも最後まで戦う』 
1933年ドイツでアドルフ・ヒットラーが首相に就任し「偉大なるドイツ民族帝国を復活させる」と強調し、ドイツ語圏のオーストリアを一方的に併合し、チェコスロバキアのズデーデン地方は「ドイツ系人民の権利が侵害されている」と言ってチェコ領土を侵略した。2014年ロシアのプーチン大統領は「偉大なロシアを復活させる」と言って、ウクライナ南部のクリミア地方をロシアに一方的に併合し、「ロシア系人民の権利が侵害されている」と言って2022年ウクライナ全土に侵略した。プーチンはヒットラーのやり方をそっくり真似したとしか思えない。
［スターリン］は複雑な精神の持ち主であり、相手に応じて異なる自分を演じることができた。また人を騙すことに長け、しばしば自らの真意や目的について他者を欺いた。［スターリン］は優れた組織者であり戦略的な思考を持っていたが、晩年に健康状態が悪化するにつれ、気難しく気まぐれな傾向が強まっていった。［スターリン］は情け容赦がなく、残酷な気質を持ち暴力的な傾向が強かった。［スターリン］は独善的な怒りを抱き、また憤慨しやすく、復讐心に燃え執念深く、他者に対する不満を長年にわたり保持した。［スターリン］は天性の過激派指導者であり偏執病、及び社会的人格障害(情性欠如者）であった。
この部分の
シア語で考えるようになり、ロシア語で行動するようになるというロシア中心主義。旧ソ連時代は、近隣スラブ民族国家を対象とするソ連の領土拡張と、ロシアが盟主であるという精神的な連帯を結びつけるイデオロギーであった。
従って側近は都合の悪い情報を彼に伝えていないだろうし、プーチンがロシア軍が苦戦しているという事実を知ったら、化学兵器や局地的核兵器使用も辞さないかも知れない。何故なら彼は「失敗」とか「弱味」を見せることを何より嫌う。プーチンは追い詰められ、立場が悪くなればなる程危険な人物となる。核ボタンを押すということは全人類の破滅の引き金になるということは分かっていても、ゲミュートローゼのプーチンならやりかねないのが恐ろしい。一般市民が避難している病院に平気でミサイルを撃ち込み、女子供を瓦礫の中で死なせても顔色ひとつ変えない男なのだから。
家族共々不審な殺され方をするなどで、政権内に不満の声が高まっているのも事実のようです。【注２】暗殺を恐れ一番信頼している元ボディーガードのゾロトフ【右写真プーチンの後ろ】を国家親衛隊トップに据え、毒殺を恐れて必ず毒見をさせているとの報も聞こえてきます。【注３】そこでウクライナ侵略戦争は今後どういう形で決着がつくか、私なりに考えてみました。あくまでも2022年5月1日現在の 情報と、過去の歴史知識から予測した私見です。
そのアンドロポフも1985年ゴルバチョフにとって代わられ、ゴルバチョフはペレストロイカ（ロシア語で国家立て直し）政策を進め、国民の支持を受けて1990年、ソ連で初の大統領となりました。ところがこの権力の頂点にあったゴルバチョフでさえ、1991年夏に別荘滞在中、軍部クーデターにより軟禁されます。軍部クーデター自体は失敗に終わったものの、それが引き金となってソ連は崩壊し、収拾したのはボリス・イエルツィンでした。つまり権力の頂点にあるロシア指導者は円滑な後継者交替はあり得ず、反対派に引きずり降ろされるのが常なのです。【写真左：ゴルバチョフ、右：イエルツィン】
となっていますが、認知症が進み脳梗塞に倒れた文子さんは寝たきりの生活になり、コロナ蔓延で面会も思うように出来なくなった2020年も、お父さんはお母さんの様子を見に毎日歩いて一時間かけて病院に通い、「早うようなって、また家で一緒に暮らすんじゃ。しっかり治せよ」と、妻の手を握って短い励ましの言葉をかけ続けます。父娘の願いも叶わず2020年6月に母が家に戻って来たのは遺骨になってでした。この時良則さんが遺影の前で目に涙をためながら、絞り出すように「この60年間本当に有難うよ。わしは良い妻を持って幸福じゃった」という場面では私もツーンと鼻に来て、知らず知らずに涙が出ていました。
櫻井よしこ氏が首相官邸で、今回のウクライナ情勢から憲法改正まで岸田文雄首相にインタビューした「首相に直撃100分！」という記事が特集されていました。櫻井氏の本質をズバリ突く質問に対して、首相は
櫻井：今日のウクライナ情勢は明日の東アジア、という気持ちで日本への侵略戦争に備えるわけですか？ 
2022年5月24日バイデン米大統領が来日し岸田首相と首脳会談を行い、会談後の共同記者会見で以下の発表がありました。ぜひ有言実行をお願いします。
「日本がウクライナになる日」（CCメディアハウス出版）を読みました。著者の河東哲夫氏(75)はロシア公使、カザフスタン大使などを歴任したロシア通の元外交官で、ロシアの歴史とロシア人の性格を熟知しており、ウクライナとロシアの関りを13世紀のモンゴル侵入に遡って解説しています。ですから2022年2月24日の突然のプーチンのウクライナ侵攻には、歴史的・民族的伏線が在ったのだということがよくわかりました。 
代理戦争させているアメリカおよびEU諸国は偽善的だと思います。 冷戦時代(1945年～1991年)はアメリカ・ソ連の核兵力が拮抗していたため、双方どちらかが核兵器を使用すれば、必ず報復攻撃を受けることを理解していたため、核兵器はある意味では戦争抑止力(deterrent)になっていました。ウクライナはかつて世界第二位の核兵器保有国でしたが、1994年12月5日に所有する全ての核兵器を放棄してロシアに渡す代わりに、立ち会ったロシア・アメリカ・イギリスが、ウクライナの国家安全を保障するという「ブタペスト覚書」を交わしているのですから、この点から考えても世界の超大国は身勝手すぎます。この点を良く理解していて国民を飢えさせても、せっせと核兵器開発してきた北朝鮮の金正恩の高笑いの声が聞こえてくるようです。 
20世紀の二つの世界大戦で、イギリス、フランスなど植民地を所有していた帝国は植民地独立を認めざるを得なくなりましたが、ソ連（ロシア）は資源依存で、しかも効率の悪い計画経済のため、英仏のような経済力を持たないので、国家維持のために収奪する植民地が必要なのです。そのためスターリンはヒットラーと密約し、ポーランドを両国で同時侵入することで1939年に第二次世界大戦を始めました。【右写真は独ソ不可侵条約を結んだ二人です】プーチンが今回「ウクライナのネオナチ勢力を一掃するため作戦を開始した」と強弁していますが、やっていることはスターリン・ヒットラーと同じなのですから笑止千万です。
これではアメリカが自国民の犠牲で他国日本を本気で守るわけがない。この社会全体どっぷりつかった停滞感・人任せの日本人意識を変えない限り、国民が本気で自分の国を守るために政府に具体的行動を取らせるのは不可能である。日本単独の防衛力ではロシア＋中国＋北朝鮮には対抗出来ないので、日米同盟は必要であるし、非核三原則（＝核を持たず、作らず、持ち込ませず）堅持と表明している日本政府は、「見ざる、言わざる、聞かざる」と言っているのと同じことで、現実を直視していない。
ロシアによるウクライナ侵攻で世界が重大な歴史的転換点を迎えたことで、フランスの歴史人口学者エマニュエル・トッド氏【右写真】は以下の論旨で「日本も抑止力(deterrent)として核武装すべきである」と指摘しています。【注１】この結論に関しては私も同意見です。 
本土を直接核攻撃出来る能力があれば、アメリカは自国報復攻撃を恐れ、自国の核を使って日本のために行動することはあり得ない。日本が自国で核を保有するしか選択肢はない
中央区日本橋人形町にある、なかなか予約が取れない天麩羅屋「蕎ノ字」（そのじ）に行きました。銀座の鮨屋で偶然私達の席の隣に座り、初対面ながら食べ物の話で盛り上がりお互い名刺交換したのが、「蕎ノ字」を経営している鈴木ご夫妻でした。「ぜひ食べに行きたいと思いますが、予約取れませんか？」と私が聞くと、奥様が手帳を見ながら「8月まで昼夜ともほぼ予約で一杯なんですが、6月18日の12時だったら2人は何とか入れます。ただしお一人様22,000円のお任せコースのみ。一斉スタートなので遅れないようにお願いします。なおキャンセルは前日から全額キャンセル料をいただきますが、よろしいですか？」と、エラく強気な商売なので驚きました。それにしても夏迄予約満席とは凄いなと思い、「宜しくお願いします」とその場で予約しました。
人参、ズッキーニ、茄子も魚貝の間に存在を主張し、自然と日本酒が進みます。もちろん静岡産の日本酒しか置いてありません。(笑)これだけの種類の天婦羅を食べてももたれず、最後の〆の二八蕎麦もツルツルっと胃袋に入って行きました。天麩羅食って蕎麦で〆るという「蕎ノ字」、まさに看板に偽りなしのお店です。
