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2022/07/07 プーチンが最も殺したい男の告白
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2022/07/12 鮨影山
スタートは殻に入った生の雲丹に毛蟹。スプーンで掬うと絶妙な味の組み合わせに感心しました。影山さんが「青森の郷土料理に、雲丹と生の鮑を使った『いちご煮』という贅沢な吸物があるんです。『いちご』の部分が雲丹にあたるんですが、汁ではなく素材だけを食べたらどうかなと思って作ってみました」と説明してくれました。食べ終えると「同じ素材ですが、今度は鮑を茹でて肝ソースで召し上がってください」と出してきたので、蒸し鮑と雲丹を鮑の肝ソースで食べた後、「影山さん、この肝ソースにちょこっと鮨飯入れてみてくれます？」とリクエストしました。肝にご飯入れて食べると美味しいですからね。
次に出て来たのが、何と春巻き（！）です。「え、鮨屋で春巻き？」と驚いたのですが、フグの皮だけだと味気ないので思い切って春巻きにしたのだそうで、仕上げにカラスミをトリフの様に擦りおろして、上からたっぷりかけてくれました。 驚きはまだまだ続きます。鰻の白焼きに、今度は本物の夏トリフとキャビアを載せたものが出て来ました。とても普通の鮨屋とは思えません。「影山さん、これってフランス料理とか中華料理の工夫応用ですか？」と尋ねると、ニコッと笑って「旦那（＝鮨青木の青木利勝さん）も、あちこち食べ歩いて、大胆に自分の料理に取り入れていましたよね」と答えてくれました。この師匠にしてこの弟子ありですね。
鮨影山：中央区銀座8-7-9金山ビル5F TEL:03-5962-8790 |
2022/07/16 安倍元首相暗殺を悼む 安部晋三元首相暗殺には強い憤りを感じています。政治とは全く関係ない動機（=母親が信仰していた統一教会が自分の家の財産を奪い去ったことと、その宗教団体関連機関紙に安部氏が写真グラビ入りで紹介されたことに対する逆恨み：本人供述による）で、一狂人が奈良県で選挙応援演説中の元首相を背後から手製の銃で撃ち殺したことが、銃社会のアメリカではなく比較的安全な社会と思われていた令和の日本で起こったことは衝撃的でした。犯人供述をとても鵜呑みには出来ないのですが、現時点では暗殺の真相は解明されていません。
安倍氏は小泉首相の平壌電撃訪問時に副官房長官として同行し、北朝鮮に拉致された日本人の一部を取り返しました。また首相就任時には「日本を取り戻す」と宣言し、戦後日本の平和ボケの根幹である「アメリカによる押し付け憲法」改正のため、防衛庁を「省」に昇格し、安全保障関連法を制定し自衛隊の海外支援活動を支援しました。7年8カ月の長期政権を通じプーチン・ロシア大統領、トランプ・アメリカ大統領とも対等に話し、日本外交を確立することで低下していた日本の国際的地位を高めました。
またアベノミクスと呼ばれた大胆な金融緩和や法人税引き下げを実施することで、「失われた20年間」と呼ばれたバブル崩壊後の日本経済デフレ脱却に具体的に取り組みました。安部氏はパネルを使い「三本の矢」（大胆な金融政策・機動的な財政政策・投資を喚起する成長戦略）の経済改革政策を国民に説明しました。安部氏は外交・経済いずれも「受け身では道は開けない。天は自ら助くる者を助く」と信じ、強いリーダーシップで「日本を取り戻し」つつあったのです。
民主主義は意見の違いは違いとして認め合い、接点を求めて行くことで成り立っているのに、一方的に反対意見を暴力で封じるテロ行為は民主主義の否定です。たった一発の銃弾が、歴史を暗転させた事例には事欠きません。日本では右翼青年が東京駅で現職総理大臣原敬、浜口雄幸を拳銃で襲いましたし、陸海軍青年将校が犬養毅首相暗殺(五一五事件)、高橋是清蔵相他暗殺(ニニ六事件)のテロを起こしました。アメリカではリンカーン(1865)、ガーフィールド(1881)、マッキンリー(1901)、ケネディ(1963)と、四人の大統領が銃弾で殺されています。 また第一次世界対戦が勃発したのはセルビアの青年がオーストリア皇太子夫妻を銃撃・暗殺したからです。(1914年サラエボ事件) 今回の無意味なテロで、志半ばで殺された安倍氏には心からの哀悼の意を表すと共に、吉田茂、岸信介、佐藤栄作、中曽根康弘に連なる偉大な戦後政治家として大いなる敬意を表します。 |
2022/07/21 今こそ日本国憲法改正を 私は終戦(1945)、日本国新憲法施行時(1947時には生まれていませんが、べビーブーマーとして小学校では女性の先生に「世界に冠たる平和憲法です」と教えられ、中学校では日教組男性教師から「自衛隊は憲法違反。やがて日本は労働者が中心の平等な国になる。後藤、この本を読め」と言われ「共産党宣言」（カールマルクス・フリードリッヒエンゲルス共著）を渡され、辞書を引いてもさっぱり意味がわからなかったことを覚えています。高校生になってある程度自分で考えるような年になってから、私は日本国憲法のおかしな日本語、借り物のような論旨には正直違和感を感じていました。
2020年から足掛け3年になるコロナ禍対策が、自治体毎にバラバラ非効率で、それを国全体で同じ方向に向けられないのは、この憲法に「緊急事態非常宣言」条項がないからです。明治維新から日清・日露戦争を経て第二次世界大戦敗戦まで77年。それと同じ年月を平和ボケのまま押しつけ憲法の一言一句も改正せず、日本海を挟んで三つの国から核ミサイルを向けられていても危機感を感じず、ウクライナの現状を毎日TV報道しながら対岸の火事みたいな評論しかしない日本の将来はどうなるのでしょうか？今こそ志半ばにして非業の死を遂げた安倍晋三元首相が主張していた「日本を取り戻す」時なのではないでしょうか？ |
2022/07/26 改憲に命を懸けた憂国の首相の遺志を継げ 安倍首相と何度か対談しているジャーナリストの櫻井よしこさんが、週刊新潮（2022/7/21号）で稀有な政治家の無念の最期を切々と嘆き、生前の安部氏の卓越した手腕を惜しんでいます。 世界戦略を描いて真っ当な国家の在るべき姿を説いてきた安倍氏は、これまでの日本には見られなかった稀有な政治家である。日本の宝だ。日本だけでなくG7ではトランプ米大統領、メルケル独首相、マクロン仏大統領らに信頼され頼られる政治家だった。それほど大事な政治家が白昼易々と暗殺された。日本国の脆弱さを中国・ロシアをはじめわが国を窺う勢力が日本与み易しと思われても不思議でない。米国政府は襲撃当日から3日間米国中の国旗が半旗になり、国務長官が直ちに日本を弔問した。それなのに岸田首相はこの痛恨な悲しみを明解な形で海外に示していない。半旗を掲げたのは自民党本部だけで、衆参両院でも通常通り日章旗を高々と掲げていたのだ。 安部氏は首相になると「日本を取り戻す」と訴えた。安倍氏が取り戻そうとしたのは日本の価値観だ。日本は幾百世代にわたって人間を大事にし、思いやりを基調とする社会を築き、必要とあれば雄々しく戦った。だから安倍氏はまず教育基本法を改正し、戦後の日本を歪めた元凶である現行憲法改正のための国民投票法も制定し、防衛庁を防衛省にし、特定秘密保護法や平和安全法制を制定し国の守りを強化しようと、10ポイント以上も支持率を落としても断固成立させた。その時「何でも反対」派は国会での審議を拒否しデモ隊を阻止式し、「お前は人間じゃない。叩き切ってやる」（法政大学山口二郎教授）、「これは戦争法案だ」（民主党蓮舫議員、社民党福島瑞穂議員）と非難した。安倍氏は私に「本当にこれが戦争法案なら私も反対します。アジア諸国も反対するはずです。でもそうでなく50諸国が賛成しています。戦争法案なわけありません」とサラリと言ってのけた。事実カンボジアのフンセン首相は、「日本の自衛隊によるPKO部隊派遣のおかげで、カンボジアは国を立て直すことが出来、今では自分達がPKO部隊をスーダン、マリに送って医療活動している」【注２】と述べている。 安部氏はまた「祖父岸信介は1960年の日米安保条約改正時、『徴兵制を復活させ、日本を戦争に巻き込ませる』と言われましたが、ありもしないことを批判されて残念だっと言っていました。55年経った今でも全く同じですね」と嘆きつつ、「この40年間に北朝鮮さえ核ミサイルを有し、日本を狙えるようになったのに、その対応に当たるアメリカのイージス艦を日本の自衛隊が守らなかったら、日米関係はどうなりますか？アメリカのイージス艦を守ることは、我が国の国民を守ることなのです」と、メモを見ずに湧いて来るような言葉で私に語った。 穏やかな表情で横たわる安部氏の御遺体の傍らで昭恵夫人は、「自分が死んだことを本人は知らないと思います」と健気に述べながら、納棺の時は頬を摺り寄せて号泣して見送った。私は想った。安倍総理の魂はいまも生きている。「日本を取り戻す！」と叫んだ安倍氏の遺志を継いでいこうと決意した。 【注１】日本国憲法前文： 『日本国民は平和を愛する諸国民の公正と信義を信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した』 |
2022/07/31 日本酒と料理を楽しむ会（汐見） 高田馬場にある手打ち蕎麦「汐見」は創業7周年目を迎えたそうです。ということで特別力（リキ）が入った汐見さんは、かなり凝った日本酒を選びそれに合わせた料理を作ってくれました。最初は「七賢」（山梨）の瓶内発酵スパークリング日本酒で、岩牡蠣にキャビアライムを絞って食べましたが、素晴らしいマリアージュ（＝酒と食べ物の相性が良いこと）でした。
続いて秋田の銘酒「新政」の中でも精米歩合（＝酒米の削り具合）が90%という「涅槃亀（にるがめ）」という、今まで一度も飲んだことがない希少な酒を味わいました。最初ブランデーかな？と思うような飲み心地でしたが、生しらすに蘭王卵を落とした料理と合わせると面白い組み合わせとなりました。 汐見さんはいつもコースに必ず「蕎麦がき」を入れますが、今日はなんと鱧の蕎麦がき椀でした。合わせた酒がまた凄い！十四代」（山形）の「龍の落とし子」。雑味が無くメロンのような感じの香りがしました。
次に鰹と天使の海老のお造りが出て、「七ロ万」（福島）という酒を初めて飲みました。その後に甘鯛の鱗焼きが出ましたが、鱗はパリパリで絶好の酒のつまみで、その下の甘鯛の白い身はふっくらと優しく、それに合わせて初めて飲んだ「高千代高龍」（新潟）は端麗辛口でスッキリしていました。汐見さんの解説によれば都内で扱える酒屋は殆どないほど品薄な酒だそうです。 次に熊本の赤牛のローストビーフに合わせて、「鍋島」純米吟醸（佐賀）を飲み、最後は揚げたての天然車海老、ヤングコーンの天婦羅をつまみに「田酒華想い」（青森）を飲みました。まさしく日本全国北から南まで酒の旅です。(笑)
最後はいつもの通り手打ち十割蕎麦で締めますが、今回は茄子おろし蕎麦でした。十割蕎麦の茹で加減はさすが汐見さん、茹で過ぎず蕎麦の香りが鼻に抜け、噛みごたえが心地よい固さです。初めて入った蕎麦屋でメニューの散々の能書きはと裏腹に、最初から蕎麦がくっついており、ツルツルとすするより、ネチョネチョ噛みながら喉を通す蕎麦ほど、ガッカリするものはないですからね。 【注１】手打ち蕎麦汐見 |
2022/08/03 日本共産党創立100年
「日本共産党は科学的社会主義を理論的な基礎とする」 そもそも日本共産党は大正11年 (1922年) 7月15日に10名程のマルクス・レーニン主義信奉者が非合法組織として渋谷でひっそり組織を作り、その年11月にはソ連・モスクワに本部があるコミンテルン（世界共産主義者連盟）に加盟申請しました。コミンテルンの目的は、ロシア革命(1917)同様、暴力による共産主義革命を世界中に起こすことでした。そこに自分達から近付いた人々が「平和と民主主義」を目指す訳がありません。事実昭和20年(1945)の日本敗戦時までは、日本共産党は危険団体として党員であるだけで即逮捕されたのです。ですから当時の日本共産党指導者はモスクワ（スターリン指導下）、延安（毛沢東指導下）へ逃げ、海外から日本の同志へ秘密指令を出していたのです。
【追記１:共産党内部からも批判の声が(2023/01/22)】
2023年1月に現役党員である松竹伸幸氏が「シン・日本共産党宣言」（文春新書）を出版し、「一般党員にも党首選挙の投票権を与えるのが、真の民主主義ではないか？」と率直な意見を述べています。いわば内部からの反乱告発ですが、この本には「一般党員は他地区の党員と勝手に連絡を取り合うことを許されていない」という信じられないような日本共産党の組織原則も、明らかにされています。日本共産党が口癖のように強調する「民主主義」とは、朝鮮民主主義人民共和国（北朝鮮）が考えている「民主主義」と同じで、我々一般国民の考えている民主主義（democracy）とはかけ離れていると思わざるを得ません。 驚きました。一般党員の直接投票による党首公選を認めず、組織改革を訴えたらいきなり除名処分するという共産党には、民主主義がないことを露呈しています。こういう政党が政権を握ったら日本はどういうことになるかは中国・ロシア・北朝鮮などを見ていれば自ずと明らかです。松浦氏がこれらの国の共産党員だったら、国民の知らないうちに死刑処分されていたに違いありません。 |
2022/08/08 人生は70代で決まる 「人生は70代で決まる」（綾小路きみまろ：幻冬舎）を読みましたので、きみまろ漫談調に紹介します。
奥様、若い頃はさぞかしお綺麗で男性から追いかけられたことでしょう。でも今奥様を追いかけるのは小バエ。熱い恋愛を繰り返していたのに今では入退院の繰り返し。旦那様、眼鏡をかけて眼鏡を探し、マスクをつけたまま水を飲もうとする？自転車に乗って牛乳を買いに行って牛乳は持って帰ったけど、自転車を忘れた？トイレに行けば大と小のどっちかわからなくなり、取り敢えず両方とも出そうと頑張った？お疲れ様。でも奥様、あなたを選んだ男性がいて二人は赤い糸で結ばれたのです。しかしあれから40年。会話もなくなった、歯もなくなった、毛もなくなった、諸行無常の習いに従って夫婦関係も変わってきます。でも長年連れ添った夫婦は会話がなくても成り立っています。お互い言いたいことは良くわかっているので必要ないのです。最近流行りのSDGｓ（持続可能な開発目標）をパクれば、Ｓ（少しの）Ｄ（ダメ）はＧ（ガマンする）ことで夫婦関係は平穏無事でやって行けると思います。 老いた身体は元には戻りません。老いを受け入れながら頭も体も出来るだけ長持ちさせようとすればよいのです。電化製品と同じで人間の身体も耐用年数があるのですから、年を取ったら誤作動を起こすのは仕方ないことです。衰えてきた記憶を補うためにメモを取ることで、脳を活性化させ認知症予防になるんじゃないかと思います。私は食事は腹八分、塩分控えめ、野菜たっぷりと、当たり前の食生活を大切にしています。特に腸を元気にするには繊維質たっぷりの野菜が一番で、自分の畑で作った無農薬の野菜を朝からバリバリ食べて「腸一流の男」を目指しています。また畑仕事の良いところは、太陽の光を浴びながら手足腰を使うことで、寝たきりにならないための身体を保つには一石二鳥の運動です。 100歳以上の長高齢者は1963年には日本全国で153人だったのが、2021年には86,510人と実に560倍も増えたのだそうです。でも100歳まで生きても自立して日常生活が出来る人はかなり少ないと思います。私の知り合いの元気な90歳のお年寄りは「わしは明日死んでもいい」と言いますが、絶対に「今日死んでもいい」とは言わない。(笑) 長生きはある意味芸の一つだと思います。生きていれば必ず問題が起こります。問題があるのが当たり前なのが人生です。悪い問題も起こると想定しつつも、70代になったら楽観的な気持ちで生きていきたいと思っています。80歳で人生は終わりだと思って70代を悔いなく過ごせれば、生きる時間がより濃くなる気がします。そういった意味でまだ元気で動ける70代がいかに大事か、ということを私は強調したいと思います。 残りの人生を幸せに生きていくために必要なのは「笑い」であると私は思っています。医学的にも笑うと免疫機能が上がるそうです。笑いは人を幸せな気持ちにしてくれます。毎日よく笑っている人は、それだけで幸せな人生を送っていると言えるでしょう。老人ホームを慰問し88歳の元気な老人に「長生きの秘訣は何ですか？」と聞いたら、「そりゃ決まってる。息をするのを忘れないことだ」と平然と答えるのです。さらに「あの世ってどういうところなんでしょうね？」と聞くと、「そりゃ良いとこに決まっているだろ。あの世から戻って来た人間はいないじゃないか」と笑いながら仰るのです。この位ユーモアがあれば死神も近付きにくいのではないでしょうか。人生は楽しんだ者勝ちです。笑った者勝ちです。 |
2022/08/12/ 沈まぬ太陽
【注１】1985年（昭和60年）8月12日、日本航空123便（ボーイング747SR-100型機：東京羽田空港発大阪伊丹空港行きの定期旅客便）が、伊豆半島南部の東岸上空で機体後部の圧力隔壁が破損、垂直尾翼と補助動力装置が脱落し、油圧操縦システムを全喪失、操縦不能に陥り迷走飛行の末、18時56分30秒ごろ群馬県多野郡上野村の高天原山の尾根（標高1,565メートル、通称御巣鷹の尾根）に墜落した[報告書 1]。 乗客乗員524人のうち死亡者数は520人、生存者は4人であった。 |
2022/08/17 レフレ・アオキはパリと同じスタイルです
パリと同じスタイルで」を貫く誠さんは、これだけの料理を食べた後にチーズとデザート二種類（チョコレートムース、マドレーヌとソルベ）を出してくれました。日本人の私のお腹にはちょっと重たいなぁと思うのですが、フランス人達は「チーズとデザートの締めがないなんてフレンチじゃない」と、目を輝かすそうです。メニューの最後にはフランス語で Les Freres Aoki toute son equipe sont heureux de vous recevoir. （レフレ・アオキチーム一同は、皆様を歓迎いたします）と、さりげなく書いてありました。
【注1】マコトアオキは、2008年02月25日の管理人日記で紹介しています。 |
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文芸春秋2022年4月号に数学者でエッセイストの藤原正彦氏が「驕れる中国：品格なき大国」という文を書いていましたが、「え、藤原先生、ここまで言っちゃっていいの？北京に居たら即監獄行きですよ？」と思いましたが、小気味の良い中国批判なので紹介します。
もっと質の悪いのは「嘘つきである」ということだ。昭和初期に中国で暮らした米外交官ラルフ・タウンゼントは中国人と日本人は外見は似ているが全く違う。日本人は正直で勤勉だが、中国人は誰でも平気で嘘をつく。だから嘘つき呼ばわりされても恥とは思わず、騙された方が悪いとのだと思っている、と述べている。また中国現地の日本人会社経営者が中国人の嘘にホトホト参った中国人弁護士を雇ったが、彼は「嘘に腹を立てる中国人は居ません。最初から相手が嘘をついていると思っているからです。私も親から『嘘をついてはいけない』と言われたことはありません。『騙されないように注意しろ』とはよく言われましたが」、と言ったそうだ。日本では、嘘つきは泥棒の始まりと、親から躾けられるのに。
嘘と並んでお家芸の盗みも世界的規模で、他国の大学研究員や高技術企業の社員となり、機密データやノウハウを盗み、自分達の発明であるかのような顔をしてロボット、バイオマス、航空宇宙技術を売り、サイバー窃盗にも力を入れて製薬会社の試験データ、クレジットカードや銀行カードの個人情報まで盗んで悪用する始末である。 中国人を特徴づける嘘・詭弁・謀略は、易姓革命が原因である。王朝が徳を失えば天が見切りをつけ、新たに姓が違う徳のある王朝が選ばれるのが当然だという考えは、逆に新しい王朝は、前王朝をすべて否定し、自分に都合の良い歴史に書き換えてしまうことになる。「歴史は勝者が作る」のであり、孫子が「兵は詭道なり」と言ったのはやんぬるかな、である。中国人の嘘、詭弁、盗み、恥意識の欠如は5000年の歴史を持つ中国文明なのである。 万世一系の天皇が二千年に渡って精神的支柱として存在するため、時の為政者は変わっても中国の「易姓革命」のように価値観が180度変わるということは有り得なかった。 中国の儒教理論はすべて現実俗世に対する対応で、一貫した価値を持つ神は存在しなかったのに対して、日本では神様、仏様、お天道様、先祖の霊などがいつも身近におり、「嘘をついたら閻魔様に舌を抜かれる」、「誰も見ていないと思ってもお天道様は見ている」と嘘や不正を戒めたものだ。アーネスト・サトウは「一外交官の見た明治維新」で、天皇という存在は精神上・宗教上の皇帝ではなく、日本人精神確固不動の核であると述べた。天皇は歴史の中で権力闘争に利用されたりもしたが、天皇と言う確固不動の核があったので、故国土と人心が荒れ果てるところまで行かず（応仁の乱、明治維新）、概して平和や価値観が保たれた。歴代天皇は国民と苦楽を共にし、その安寧を祈り続けて、この祈りを通じてはぐくまれた和と思いやりの精神で、国民は束ねられてきた。両国の国民性はこのように全く違うのだ。
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2022/08/25 戦争が町にやってくる
絵本では美しい架空の町・ロンドで、人々は花を育て、鳥や草木に話しかけながら楽しく暮らしていました。ところがある日突然「戦争」がやってきたのです。「黒くておそろしい戦争が地面をゆらし、耳をつんざく音を立てながら、ゆっくりと町に向かって来ました。破壊と暗闇を連れて」と、当時30歳だった作者は不気味に戦争の恐ろしさを形容しています。 「戦争」を知らないで平和に暮らして来た町の人々はおろおろするばかり。町を愛するダーンカ（透き通った電球）、ジールカ(紙飛行機）、ファビヤン（子犬）の3人は、知恵と能力のすべてを使い、ロンドを暗闇から救い出そうとします。ダーンカは地下に隠れていた萎れた花に一生懸命自転車をこいで光をあてました。花は少しずつ元気になり歌を歌うようになりました。すると驚いたことに近くに潜んでいた戦争が光を恐れてピタっと動かなくなったのです。ダンカンとファビアンは町に残っていた人々を集め、大きな発電機を作り始めました。ジールカは空を飛んで敵の位置を探りました。発電機が出来上がると歯車が一斉に動き出し、明るい光が戦争をどんどん溶かし始めました。町中の人々が、花が歌を歌い出すと黒い戦争は消え去りました。戦争に勝ったのです！ロンドの人達はゆっくり町を作り直し始めました。 そして現実にウクライナ全土が「戦争が町にやってくる」状態になった現在(2022年)、作者夫妻はウクライナ西部のリビウで暮らしていますが、警報の度にシェルターに逃げ込む日々だそうです。「その規模と残虐性には驚きました。皮肉なことにロシアンルーレットという言葉が生活の中で現実味を帯びているのです。ミサイルがどこに当たるのか誰もわかりません。でも私達は自分が大切だと思うもの、愛する者を守る決意を固める必要があります。私達は皆もろく、傷つきやすい。それでも他に選択肢はない。戦うしかないのです」と、インターネットインタビューで語ってくれたそうです。【右下写真は作者のロマーシン（左）、レシヴ(右）夫妻。手に持っているのは各国語に翻訳された著書です】
広島への原爆投下77年の2022年8月6日、松井一実広島市長は平和宣言の中にトルストイの言葉を引用し、ロシアの理不尽さを批判しました。「他人の不幸の上に自分の幸福を築いてはならない。他人の幸福の中にこそ自分の幸福もあるのだ。」 【注１】産経新聞2022年8月12日 |
2022/08/30 憲法改正をとことん考える：その(1) 月刊Hanada特別版「憲法改正をとことん考える」（花田紀凱編集：飛鳥新社2022年6月号）、産経新聞「国防を考える」(2022年8月集中連載）に、各界の論客による現憲法改正の必要性が述べられていますので、５回に分けて紹介します。 １．緊急事態への対応を急げ（故安倍晋三首相）
ウクライナではロシアによるクリミア略奪(2014)以降、NATO入りによる安全確保を目指していたが、それを察したロシアは今回有無を言わせずウクライナに攻め入ったのである。ウクライナよりはるか国力・軍事力が小さいながらNATO加盟国であるバルト三国（エストニア、ラトビア、リトアニア）はロシアの侵略を逃れている。ロシアのウクライナ侵略を目の当たりにして、中立国だったフィンランド、スエーデンが核保有している米英仏が加盟してるNATO加盟を急いでいるのは当然であろう。 逆説的にいえば「今なら簡単に勝てると相手に思わさない力を蓄え、相手に攻撃を思い止まらせること」が、戦争を起こさせないための最大の抑止力なのである。
２． 「専守防衛」というまやかし（織田邦男：元空将）
３． 平和憲法では祖国は守れない（ペマ・ギャルボ：チベット文化研究所名誉所長） 祖国を失った悲しみは経験した人でなければわかりません。こちらがどれだけ平和を願っても、相手がそれを尊重しない場合それは全く役立ちません。「平和憲法を守れ！」という日本人は他民族支配の現実を知らない人の戯言（ざれごと）です。 日本憲法の前文に「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して」とありますが、中国、ロシア、北朝鮮に公正と信義など信頼できるはずがないことは、今回のロシアによるウクライナ侵略を見ても明らかです。日本憲法9条には「武力の行使は永久にこれを放棄する」と書かれていますが、憲法に「永久」などと書くべきではありません。なぜなら憲法は時代に合わせて変えるべきもので、ドイツもインドもこれまでに60回以上憲法を改正しています。今の国際情勢を考えれば、改正するだけでなく改正をもっと急ぐ必要があります。悠長に構えている時間はありません。国際問題は向こうから勝手にかかわってきます。ですから「かかわらない」と言う姿勢で、解決する努力をを怠っていれば、実際に危険がそれが現実のものとなっても対応出来ないでしょう。祖国が侵略されれば、自分の国であるのに自分達は文化や言葉を奪われ二級市民となる、これほど辛いことはないことを、我々チベット国民は身に染みて知っているのです。 |
2022/09/03 憲法改正をとことん考える：その(2) ４．ここがヘンだよ日本国憲法 (田村重信：政治評論家)
１）憲法前文１：「政府の行為によってふたたび戦争の惨禍が送ることのないようにすることを決意し、再び戦争の惨禍が起こることのないようにすることを決意し・・・」 ●戦争は日本政府だけが起こすものでしょうか？日本政府が何もしなくても他国が攻めて来た時、日本はどう対応するのですか？ ２）憲法前文２：「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。」 ●日本海対岸でロシア、中国、北朝鮮という核保有国が、虎視眈々と日本を狙っているが、向こうは平和を愛するので国々なのでこちらが何もしなければ、ずっと日本の平和は保たれるというのですか？そういう人達は現在のウクライナの状況をどう説明するのでしょうか？ 慶応義塾大学全塾長の小泉信三氏は『平和はただ平和、平和と唱えていれば達成されるものではない。平和を破るような行為を阻止する手段を講じることが、平和を達成する』と看破し、京都大学名誉教授の田中美知太郎氏は皮肉たっぷりに、『平和憲法で平和が保てるなら、台風の日本上陸禁止と憲法に書いておけば被害も防げるのか？』と述べています。 ３）憲法９条：陸海空軍その他の戦力はこれを保持しない、 ●では自衛隊は「戦力」ではないのでしょうか？政府の苦しい解釈によれば「独立国である日本は自衛権はあるのだから、必要最小限度の実力組織を持つ自衛隊が存在します。しかし通常の観念の軍隊ではありません」と言い逃れています。国際基準から見れば、銃砲・航空機・軍艦・戦車・対空ミサイルを持つ自衛隊は軍隊です。それなのに政府は「日本に軍隊はない」と言い張り、自衛隊がPKO活動で国外で活動する時は武器の使用を認めない、兵士でないから捕虜になっても救えない、という、まことにおかしな危険な状況下のままで自衛隊員を海外に送り出しているのです。 ４）憲法18条：何人もいかなる奴隷的拘束を受けない。 ●こんな条約が入っているのは奴隷制度を当たり前にしていたアメリカが作ったからです。 ５）日本国憲法は定外の緊急事態発生に対応する非常事態宣言条項が全くありません。
６）憲法は国民が安全に生きるための基本ツールで、時代にそぐわなくなったらその部分は変えていくのが当然で、アメリカは6回、中国は10回、フランスは27回、インドは103回、そして同じ敗戦国だったドイツは65回、イタリアは16回も改正しています。そんな中アメリカから押し付けられた憲法を77年間も一言一句改正せず、平和ボケで思考停止のままなのは日本だけです。ドイツの哲学者フリードリッヒ・ニーチェは「脱皮できない蛇は滅びる」と言っています。 ５． 憲法改正は急迫期に突入した（作家 門田隆将・作家 竹田恒泰） 竹田【写真右】：ウクライナ侵攻で「戦争放棄していれば攻め込まれるはずはない」という幻想は崩れましたね。「我々は平和を守る」と言っても平和は守れないことに、日本国民も気づいたでしょう。 竹田：習近平は「米中で太平洋を二分する」と言い出し、フィリピン、台湾、沖縄、尖閣、そして日本を狙っていることは明らかです。 門田：核保有国の力による現状変更に対抗できるのは、NATOのような集団安保体制を構築しないと、非核国は否応なしに戦争に巻き込まれる。これを妨げているのが憲法9条です私は9条を改正し「自衛隊を軍隊として合憲と認める。集団安保体制が築ける」条文を追加すべきと考ます。 竹田：日米安保だけでは安心できないので、日本はNATOにも加盟すべきで、そうすれば中国、ロシアも攻撃しにくくなる。また自衛隊は国際的には軍隊とみなされているのに、国内では警察と同じ扱いになっているのが問題。軍隊はネガティブリスト以外は現場判断で何でも出来るが、警察はポジティブリストに載っていることしかやってはいけない。具体例で言えば、自衛隊の災害派遣は自治体からの要請がないと出動できないため、その遅れの分被害者を増やすことになります。私は9条を「侵略戦争は放棄するが、自衛戦争は放棄しない。自衛戦争遂行するための軍隊を自衛隊と言う」と直したい。 竹田：憲法の精神は国体の護持と国土の保全なのですから、それが出来ない憲法は意味がありません。中国のような強大国家が日本を侵略しようとしている時に、「必要最小限度」の兵力ではとても対抗出来ません。譬えていえば大統領の命を狙う時、犯人は一人で拳銃一丁持っていれば遂行可能ですが、大統領を守る警護SPは24時間体制で何十人と警戒していないと暗殺は防げません。 門田：憲法改正に反対している人達は、①核心層：憲法を改正すると日本が侵略戦争を始めると本気で思っている人達、②お花畑ドリーマー：そうだよね、昔みたいに侵略戦争しちゃいけないよね、③窮民革命思想及び反日亡国勢力：具体的には非差別部落民、在日朝鮮人、琉球民族、アイヌ民族を焚き付け、憲法を改正せず日本が滅びてしまえ、と言わせる輩。学生時代にこう頭にこびりついた連中が新聞社の社説委員に成ったら、その思想を受け継ぐ人しか論説委員に成れなくなります。だから我々みたいな普通の考えの人は論説委員に成れません。 2022年5月3日(憲法記念日）の各新聞の社説論調を比較してみてください。 竹田：読売と産経以外、見事に「平和憲法守れ」で一致。代を次いで教育されていますね。本来法律の条文は百人読んだら百人共同じ解釈が出来るものでなければなりません。ところが憲法9条は駄文も駄文。百人読んだら百通りの解釈が出来てしまうのです。リンカーン大統領は野党大反対でも憲法改正のハードルを下げず、正面切って奴隷制の廃止を訴え憲法改正した。自民党も姑息な条文変更や憲法改正必要人数の変更ではなく、堂々と「国を守るためには憲法9条を・・・と変えます」と訴え全面改正すべきです。
竹田：本来なら憲法改正の世論が盛り上がってきているのに、一番影響力があるテレビが伝えません。門田さんの言うようにどこかの国にコントロールされている感じがしますね。 門田：TV局は自己規制しているんです。中国や公明党（創価学会）を批判する報道をすると、毎回しつこく抗議してくるんです。製作者は「面倒臭いから、この問題はパスしよう」とやらなくなっちゃうんですよ。 竹田：朝日新聞の独善性は群を抜いています。2017年の衆院選で自民党が大勝した時も潔く事実を伝えず、「政権継続という衆院選の審判は、安倍首相が仕掛けた権力ゲームの勝利であって、多様な民意に目を向けるべきだ。朝日新聞の調査によれば安倍さんに今後首相を続けてほしい人は34%、そうは思わないが51％である」と、まるで選挙結果より朝日の世論調査の方が正しいといわんばかりです。よくこんな負け惜しみを堂々と掲載できるものです。 竹田：今迄のような「やるやる詐欺」の憲法改正ではなく、本気で急がないと台湾有事が起こり、その時慌てても日本は中国に攻め込まれ、国家自体が無くなってしまうかもしれません。 【出典】月刊Hanada特別版「憲法改正とことん考える」（花田紀凱編集：飛鳥新社 2022年6月） |
2022/09/07 浅草茶寮Kuwasaru 台東区浅草5丁目というと、有名な浅草寺から北へ徒歩15分程のところですが、「浅草茶寮Kuwasaru」【注１】は細い路地に未だに昭和の佇まいをみせる住宅街の中なので、店を見つけるのに苦労しました。「くわさる」とは岩手方言で「食うべきだ」という意味だそうで、ご主人の大杉さんは郷土愛が強い岩手県人で、三陸海岸の山田町出身だそうです。 スタートは生うにと湯葉、出汁のジュレも一緒です。続いて鮪大トロの焙りとアオリイカの握りが一貫ずつ、シャリは赤酢で、ササっと食べてしまいました。すると今度は北海道長万部の北寄貝を、なんとエスカルゴのバターソースで出してきました。完全にフレンチです。「でも、和食屋らしく白みそを少し入れて味を変化させています」と大杉さん。芸が細かい！そこからまた純和食の刺身お造り。今度は鮪は赤身、甘エビ、島根産の脂がたっぷり乗った鯵と、皆食感の違う食材の刺身です。続いて懐石の出し方でスッポンの吸物となります。「一緒に入っている野菜は岩手のトウタケ（？）です」とのことですが、スッポン出し汁で元気が出そうです。
私が「日本酒が何か飲みたいのですが」と言うと、「岩手の酒を飲み比べてみませんか？」と酔仙、奥州の龍、あさ開きの三種類をガラスのお猪口に入れて出してくれました。酔仙はいかにも地酒という感じの純米酒、あさ開きは夏向けの冷酒だと思いましたが、真ん中の勇ましいラベルの酒は見たことがないので大杉さんに尋ねました。「それは大谷翔平の活躍で新しく出来た最近の酒で、東京では殆ど手に入りませんよ」とのことでした。そうか、大谷も岩手県人でしたね。南部杜氏は昔から伝統がありますが、このモデルでこのラベルなら売れそうですね。(笑)
次は能登のじゅんさい。水草らしいぬるぬる、プリプリ感が身体に良さそうと思いつつ、身体には余り良くないアルコールが進んでしまいます。油を揚げる音が聞こえたので次は天婦羅かな？と思ったら出て来たのは揚げた蕎麦がき。カラスミが添えられていて、この塩分が淡泊な蕎麦がきにアクセントを付けます。「まだ行けますか？」と声をかけられ「もちろんです」と即答。(笑) 次は鱧にずいき、タラの芽、万願寺唐辛子、コしアブラ、そら豆、茄子という野菜オンパレードの組み合わせ。ピリっと異質な辛味を感じたので、「何かスパイス入ってます？」と尋ねると、大杉さんニタリと笑って、「鰹節出し汁にちょっとだけトーチージャンを入れたんですよ」と教えてくれました。
こうなると「スミマセン、この三種類の酒、もう一回おかわりお願いします」とカウンター越しに頼んでしまいます。最後の9品目は宮崎産の白甘鯛に岩手の山菜（名前失念：ゴメンナサイ）が添えられていました。そして締めの蕎麦が一枚。デザートは宮崎産マンゴーのパインソースかけと、最後までしっかり手をかけたコースでした。
【注1】浅草茶寮Kuwasaru |
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英国君主は旧植民地など50カ国以上が加盟するコモン・ウエルス（英連邦）のトップでもあり、英連邦各国指導者達からも敬意を受けていました。その一人であるカナダのトルドー首相は、以下の心に残る言葉を発信しました。
また8月6日に任命されたばかりのリズ・トラス英国首相は、次の弔辞と共に政府の建物全てに半旗を掲げました。
日本の岸田首相も哀悼の辞を表明しましたがいつもの官僚作文棒読みで、トルドーカナダ首相やトラス英首相の様に、もう少し自分の心がこもった言葉で語ってほしかったです。
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2022/09/15 カリタス学園幼稚園新園舎落成式 私が評議員を務める学校法人カリタス学園は、カナダ・ケベック州にあるケベックカリタス修道女会を母体として、1961年に川崎市登戸に女子中学・高等学校を開校し、翌1962年には幼稚園、さらに1963年には小学校と広がって行きました。しかし築60年ともなると校舎も老朽化してきたので、まず2006年に中学・高校校舎新築、そして今年は幼稚園新園舎が完成しました。
秋晴れの9月10日に私はカリタス幼稚園新校舎落成式に出席しましたが、「カリタス(Caritas)」とはラテン語で「神の愛」を意味します。神の無償の愛が一人として同じ人はいない幼稚園の園児達に無条件で注がれるようにと、学園側は工事に取り掛かる5年前から学校施設に詳しい大学教授をコンサルタントとし、設計事務所、施工業者と細部に渡って園舎、園庭の形、建築素材、そしてそれらを貫く「園児に優しい」コンセプトを検討してきました。設計を担当したSOU建築設計室の清水代表は今回のカリタス幼稚園新園舎は『子どもの幸せ空間』がテーマであったと述べられ、「家庭から出て初めて接する社会である幼稚園が多様な世界への入り口となり、自然の神秘・命の恵み・家庭や友達の愛に気付くきっかけになるキラキラした小宇宙であり、将来に大きな花を咲かせるために可能性の種を埋め込めたら、という思いで設計しました」と語ってくれました。
また来賓として挨拶された川崎幼稚園協会会長は、「正直言って私の幼稚園ではこんなに素晴らしいものは出来ない。羨ましい限りです」と手放しで誉めましたが、ミサを仕切った梅村横浜教区司教は、「Educate(教育する)の語源はラテン語のeduco（外へ導く）であり、一人一人異なる園児の個性(persona)を引き出せる施設になって欲しい。この素晴らしい施設から素晴らしい園児を育てることが、学園教職員一人一人の責務である」と言われました。
その後実際に工事を担当した戸田建設の現場責任者葛谷氏が、動画記録で工事の様子を要領よく説明してくれましたが、私が感心したのは彼が「通常建設工事は狭くなったり、騒音がしたりしてマイナスと捉えがちですが、逆に工事という滅多にない現場を見る・発見する・体験する機会にしようと、大人と園児が一緒になって取り組みました」と言ったことです。実際に働いている人達の仕事の内容を表にして紹介したり【下写真：わかりやすいですねぇ】、工事現場囲いにはドラえもんの壁と称して、安全に中の工事風景が覗ける穴を作りました。子供達は興味津々で中を覗いて「あ、ほんトダ(戸田？)」と言ったとか、言わなかったとか。(笑)
工事の中心となるタワークレーンは園児から名前を募集して「がんばくん」と命名し、隣地カリタス小学校の屋上から「これから『がんばくん』が荷物を持ち上げます」と、幼稚園児全員に見せたので、子供達からは歓声が沸き上がったそうです。また実際に園児に土嚢袋に土を詰めて運んでもらったり、工事現場で使う足場板やコーンバーを幼稚園の運動会の時に使わせてもらって喜んだ園児達は、勤労感謝の日に工事で働いている人全員を講堂に招待し、一人一人に手作りのプレゼントとメッセージを渡したので、戸田建設の方々は涙が止まらなかったそうです。 このカリタス幼稚園を出た子供達が、素直な広い心と他の人を思いやり愛するカリタス精神を持って、これからの日本を支える人となってくれることと信じてやみません。 |
2022/09/19 憲法改正をとことん考える：その(3) ６．国防の意思なき日本からの転換を（櫻井よしこ：ジャーナリスト）
2022年、国連安全保障理事国であるロシアが核を笠に着て、いきなり武力侵攻により隣国ウクライナを蹂躙するという、第三次世界大戦の引き金を引きかねない「核の脅威時代」になったというのに、 日本が戦争出来る国になる前に、人類史上にもないような異常な勢いで他国に進出し経済を抑え隷属植民地化する中国。再三の核ミサイル実験をこれ見よがしに行う北朝鮮。そして国際条約である日ソ不可侵条約を第二次大戦で日本の敗北が近くなった終戦4ヵ月前に一方的に破り、敗戦で武装解除した日本人を57万人もシベリアの強制労働で酷使し、力づくで占領した北方領土を77年経っても返さないロシア。こういう国に囲まれている日本は、「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼してわれらの安全と生存を保持しようと決意」（日本国憲法前文）しても、無理なことは明らかであろう。これらの現実を徹頭徹に否定し、「かつて他国を侵略した日本」の自己イメージだけを抱き続ける彼等「憲法9条狂信者」達 の精神状態は如何とも理解しがたい。
それなのに「抗戦しても市民の被害が増えるばかりだから、ウクライナは早く降伏した方が良い」（橋下徹元大阪府知事）などという発言を聞くと、日本の現行憲法は「戦うための備え」を国に許さないけでなく、国民から「戦う意思」そのものすら奪っているのかと慨嘆せざるを得ない。命を捧げて国を守っているウクライナ国民を背後から撃つような「降伏論」を、自分は銃弾が届かない安全な場所で喋る日本人がいるとは情けない。アメリカは「他力本願の平和主義」・「武力忌避を良しとする」日本国憲法を無理やり押し付け、自虐史観を植え付け日本本来の価値観を否定し、わずか7年の占領期間ですっかり日本人の魂を抜いてしまった。ウクライナ人は敗北を受け入れた先にどんな悲劇がおこるか知っているからこそ、徹底抗戦しているのである。＜＜追記ウクライナ拷問部屋参照＞＞それは同じ共産主義国家中国に徹底的に国を破壊され、言葉も宗教も人間としての誇りも奪われてしまったチベット、ウイグル、モンゴルの例を見ているからだ。
【出典】月刊Hanada特別版「憲法改正とことん考える」（花田紀凱編集：飛鳥新社 2022年6月） ＜＜追記＞＞ウクライナ拷問部屋(2022/09/19産経新聞） |
2022/09/24 神田錦町更科 千代田区神田にある「神田錦町更科」は1869年（明治2年）創業の蕎麦屋で、今年で創業153年を迎えます。もともと「更科」蕎麦は堀井清助が1789年（寛政元年）に「信州更科蕎麦所 布屋太兵衛」として麻布で始めた店で、代々支店を出させなかったそうですが、明治2年に身内の堀井丈太郎に初めて暖簾分けを許したのがこの「神田錦町更科」です。現在はそれから四代目の堀井市朗氏が店主です。【注１】都心にあって歴史を感じるたたずまいで、20席位しかないのですが、いつ行っても賑わっています。あっさりした白い二八蕎麦（小麦粉2：蕎麦粉8）で、やや甘めのつゆですが、かき揚げ、冷やしゴマダレ、大根おろし、豚しゃぶなど食べ方も色々です。カード・ペイペイ時代とは無関係に壁に「支払いは現金のみ。これは家訓です」と貼られているのが微笑ましい店です。
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安倍氏が少年時代、家庭教師をした平澤勝栄衆議院議員は安部氏の性格を次の様に語っています。「当時東大生だった僕は二人の兄弟の勉強を週三回見ていました。お兄さん（寛信氏＝元三菱商事取締役）がほどほどで納得するのに対し、とことん徹底的にやるのが晋三さん。でも朗らかなところがあって、何か失敗すると当時の人気漫画おそ松くん登場人物を真似て、「シェー」と僕を笑わせてくれました。僕が兄弟を東大の学園祭に連れて行った時はベトナム戦争真っ最中。キャンパスは当時の佐藤栄作首相反対ムード一色で、兄弟は『なんで佐藤総理はこんなにイジメられるんだろうね』と言ってました」安倍氏が成蹊高校時代に、安保条約に批判的だった教師に食ってかかった、という逸話は有名です。
逆に言えばそれまでは日米安保条約があっても、日本が同盟国アメリカの艦艇・飛行機を守れなかったわけで、これでは共同作戦が出来ません。防衛費も安倍さんが提言した通りGDPの2%を実現してほしい。正直機関銃の弾からミサイルに至るまで自衛隊の武器は足りない。安倍さんは核共有の議論さえ否定しなかった。ロシア、中国、北朝鮮と核を持つ三つの専制国家に囲まれた日本の国土、国民を守るためにはもはやタブーはないという覚悟の表れだったと思う。こういうリーダーを失ったことは痛手で、岸田文雄首相にはぜひ現実を見据えて、果断な意思決定をお願いしたい。」
2022年7月8日午前11時30分に安倍氏は応援演説の車の中で秘書が渡したユンケル剤ドリンクを飲み干し、「これは荒井ちゃんからか？」と言って飲み干し、車を降りマイクを握り「皆様、安倍晋三でございます」と言って演説を始めて撃たれたのです。東京から新幹線で奈良県立医大付属病院で懸命の治療を続けていた安倍氏の枕元に昭惠夫人が駆けつけたのが16時57分。最愛の妻の到着を待つようにして6分後の17時06分に安倍氏は息を引き取りました。
【出典1】週刊文春2022年7月21日「安倍晋三評伝：その愛と権力」 【出典2】産経新聞2022年8月2日：國守るタブーなき安保戦略（河野告俊前自衛隊統合幕僚長） ＜追記1＞暗殺前夜の電話（NHK政治部 岩田明子 文芸春秋2022年10月号）
＜追記2＞安倍元首相国葬と心を打った菅義偉氏の弔辞 (2022/09/28 管理人） 参院選街頭演説中に銃撃され死亡した安倍晋三元首相の国葬が日本武道館で行われ、アメリカハリス副大統領、インドのモディ首相など内外要人を含め4200人が参列し【下写真:左】、会場近くの九段坂公園では一般の献花も行われ、23,000人が別れを惜しみました。【下写真：中】友人代表として菅義偉元首相が読んだ弔辞は次の通りでした。「あなたは今日よりも明日の方がよくなる日本を創りたい。日本人よ、世界の真ん中で咲き誇れというのが口癖でした。天はなぜよりにもよってこのような命を失ってはならない人から命を召し上げてしまったのか、悔しくてなりません。首相官邸であらゆる苦楽を共にした7年8ヵ月、私は本当に幸せでした。議員会館1212号室のあなたの机の上には読みかけの「山県有朋」が置いてありました。ページが折ってあり、そこに線を引いてあった箇所は山県有朋が長年の盟友伊藤博文に先立たれ、故人を偲んで読んだ歌でした。『かたりあひて 尽くしし人は 先立ちぬ 今より後の世を いかにせむ』というこの歌くらい今の私の思いを詠んだ一首はありませんでした」感動的なこの弔辞に、昭恵夫人がハンカチで涙を拭う風景がテレビ画面に映っていました。 同時刻に「安倍国葬反対」と国会議事堂前で行なったデモに、共産党の志位委員長も駆けつけ演説していましたが【下写真：右】、せめて葬儀の当日は静かに故人を見送るのが、人間として最低限の礼節ではないでしょうか。フランスの歴代大統領は全て国葬になります。国民が民意の直接選挙で選んで一国の国政をまかせたのだから誰も文句を言わない。また一週間前に伝統に裏打ちされ厳粛なエリザベス女王の国葬を執り行ない、国中が弔いに伏したイギリスも、今回の日本の「国葬問題騒動」に呆れかえっているそうです。「他に議論すべき内外の重要問題が山積みなのに、日本は一体何をやっているんだ？」ということで、まさにその通りだと日本国民として恥ずかしく思います。
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2022/10/06 統一教会と創価学会 安部晋三元首相暗殺事件犯人の暗殺動機が、統一教会（＝現在は世界平和統一家庭連合と名称変更）への復讐であったことから、宗教と政治権力の結びつきが改めて注目されています。「統一教会」と「創価学会」という二つの新興宗教団体による保守政権協力目的と、その見返りについて識者がそれぞれの立場から分析していますので、まとめて表にして比較してみました。
この二つの新興宗教の実態を比較すると、統一教会は悪徳商法による巨額資金で「反日・利韓」のため、アメリカ共和党政権にまで巨額政治献金する一方、「反共産主義」を謳いながら、1991年に突然教祖文鮮明が平壌を訪問し、時の金日成主席と親密な懇談を行い以降5000億円もの資金を送金している。ざっくり言えば「日本で資金を集め、韓国・北朝鮮・アメリカにばら撒き、ビジネスによる自己利益を図ったエセ宗教団体である」と言える。統一教会の「昔日本は韓国人女性を従軍慰安婦にしたのだから、日本人女性が見ず知らずの韓国人労働者に嫁ぎ、全財産をその一家に貢ぐべきだ」という滅茶苦茶な洗脳によって、山上徹也容疑者の母親が全財産を献金し無一文になっても、この洗脳の束縛から抜けられなかったことから、今回の安部晋三元首相暗殺の引き金になったのである。
一方創価学会は教団を母体とする政党を結成し、長きにわたって与党の一角を占めることで自己利益実現を図った、憲政上最も成功した宗教団体と言える。ただ池田大作名誉会長が1974年以降中国を度々訪れベッタリ親中国派となったため、公明党の協力が得られないと政権維持に支障が出ることを恐れ、自民党も中国の尖閣諸島侵略に対しても強い態度が取れないなど、明らかに「政教分離」を揺るがす弊害が出ている。創価学会員は「選挙には関心があるが政治には関心ない」と言われる通り、少数の高学歴幹部の指示を大多数を占める庶民信者が盲目的に従っているのである。そして創価学会は他の宗教・宗派を認めないという強い排他性があり、このように偏った宗教票を頼りとして政権維持しようとすることは、日本の将来にとって危険である。
【追記1】統一教会は何が問題なのか？（石井謙一郎：週刊文春2022年10月6日号） 統一教会（現・世界平和統一家庭連合）の違法性と反社会性は過去三度、札幌地方裁判所で「憲法が保証する信教の自由を侵害し、違法行為を行っている」との判決が出ている。 いずれの場合も判決の理由は、①正体を隠して伝道し、次第に相手の悩みに付け込みメシア＝文鮮明を信ずれば救われると洗脳する。②洗脳後に「信仰の証として無償労役提供による物品販売収入や、自己財産を教会に献金する額が大きいほど救われる」と、宗教教義を装って統一教会という組織の経済的利得のために信者を利用する。③意に染まない相手とも強制結婚させる、という違法性が指摘されている。
【追記２】創価学会と統一教会の共通点（正木伸城：週刊文春2022年11月3日号）
学会で別の宗派を「仏敵」と呼び、上から目線で馬鹿にするのは旧統一教会での記者会見での態度に通じてしまいます。 学会の「財務」(寄付）にはノルマはありませんが、「多額の財務で功徳が得られる」と財務の功徳を説きます。もちろん反社会性が際立つ統一教会と創価学会は同じではありませんが、創価学会もこれらの問題にきちんと向き合ってほしいと思います。 【追記３】「元信者の私が言うのだから間違いない」 (長井秀和：週刊新潮2022年11月24日号)
例えば学会で献金は「財務」と呼ばれ、表面上は強要しないと言っていますが、「十一（といち）」と言って全収入の十分の一を献金として、毎年11月下旬に振り込まされるのです。全国で集まる金額は1000億円以上になります。また1000万円近い高額な学会専用の電動仏壇も売りつけますので、統一教会の100万円の壺なんて可愛いものですよ。統一教会の被害者救済新法議論に公明党の歯切れが悪いのも当然です。そして脱会でもしようものなら村八分どころか村全部という感じで、当人はもちろん家族まで「脳味噌が散り散りになっておかしくなる」、「子供も孫も末代に至るまで不幸になる」と脅すのです。私も両親とは現在断絶状態のままです。 【追記４】「創価学会のカネと権力」（週刊文春2022年12月1日号） 創価学会を母体とする公明党が自民党と連立を組み政権を担うようになって23年。現在は58名の国会議員と2,886人の地方議員を擁するが、これは「選挙で人に訴えることが、池田会長の説かれる人間革命だ」と言われ、信教と表裏一体になって選挙活動する学会員のおかげである。その学会員が毎年勤務先からボーナス手にする12月に、「財務」と称する寄付を「他の地区に負けないようにしましょう」と発破かけて集める金は、全国で1,000億円。したがって今回統一教会問題をきっかけに、宗教団体への寄付規制を含む新法立案に対して、公明党が猛烈に反対しているのも当然である。「公明は野党案に対して全否定で、絶対に譲りませんでした」（立憲民主党長妻昭議員）という結果、骨抜きの立法になりそうである。 【追記5】創価学会の三大収入源（週刊新潮2022年12月8日号) 本誌11月24日号の長井秀和氏の「元信者の私が言うのだから間違いない」という告白記事に、創価学会は「この記事は多くの虚偽があり悪質なもので看過できません」という抗議書を送ってきたが、本誌は長井氏以外の元創価学会信者から「500万円もする仏壇を売りつけられた」、「小学校の修学旅行で可愛い七福神の置物を土産で買ったら、仏罰があたると燃やされてしまった」などの証言を得ている。創価学会の三大収入源は①財務と呼ばれる信者からの寄付が年間1000億円、②聖教新聞の購読料金が年間1200億円、③墓苑事業（1基平均100万円）と言われ、しかも宗教法人のため非課税もしくは低税率のため、いまや学会の総資産は10兆円に達していると言われる。【右上写真は八王子にある創価学会牧口記念館の豪華な建物】 【追記６】北朝鮮ミサイルを支える統一教会マネー（柳錫：文芸春秋2023年1月号） 北朝鮮は日本に向けて実に100発近いミサイル発射実験を2022年に行った。厳しい経済制裁を受けている北朝鮮が、なぜこのような多量のミサイルや核兵器の開発を続けられるのだろうか。北朝鮮の外貨獲得は武器や麻薬の密輸、電子マネーの窃盗などの違法手段の他に日本の朝鮮総連を通じた送金が知られているが、実はこれ以外に水面下で複雑な経路でこっそり北朝鮮に送金された統一教会の日本人献金なのである。これはアメリカ国防総省（ペンタゴン）情報局文書（DIA）から明らかになったが、筆者が調べただけで次の２点が明確に記されていた。 ① 1991年北朝鮮の金日成首相と抱擁して盃を交わした統一教会教祖文鮮明は、1994年統一教会が北朝鮮で展開するホテル、観光開発の着手金として4500億円を支払った。 さらに筆者は裏付けを取るため複数の統一教会関係者と接触し、次の事実が確かめられた。 【追記７】創価学会と公明党、統一教会と同じだ（櫻井よしこ：週刊新潮2023/06/08）
そもそも20年以上続いた自公協力が国民・国家の為になっていないのは明白である。最近の例でいえば中国の新疆ウイグル地区における人権侵害（ジェノサイド）に対して世界中が非難したのに、日本も非難決議案を出そうと「中国政府の人権侵害を非難する決議」という自民党原案を「中国人権状況に関する決議」とすり替えたのは公明党議員団であった。自民党はこんな公明党との腐れ縁を断ち切り、保守政党として堂々と戦えば良い。 |
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文芸春秋2022年11月号に君塚直降関東学院大学教授が「エリザベス女王、世界一見事な終活」と題した英国女王国葬の現地レポートを載せていましたので、要約して紹介します。 2022年9月8日に96歳で亡くなったエリザベス女王は25歳で即位し、実に70年もの間イギリスの君主であるだけでなく、56ケ国が加盟するコモンウエルス（＝カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、インド、ケニア、タンザニアなど旧イギリス帝国の植民地）の首長でした。女王は「王室は国民と共にあり、時代と共に変らなければならない」ことを理解して、その統合の象徴として緩やかな共同体であるコモンウエルスの求心力となっていました。国葬の前日私（＝君塚）は女王の正装棺が4日間安置されたウエストミンスターホールを訪れようとしましたが、英国全土から訪れた人々が16kmに及ぶ列を作っていました。葬儀が行われるバッキンガム宮殿手前のセントジェームス公園も、花を手にした大勢の人でごった返し、23ヘクタールの広い公園を抜けられないほど人がひしめいているのを見たのは、初めてでした。在位70年ともなれば女王と生活を共にしてきた国民にとって、この葬儀は自身の人生を振り返るという点でも、大きな意味を持っていたのです。
9月19日午前11時、96回の鐘が鳴り止むと、国葬が行われるウエストミンスター寺院に赤、青、黄の王室旗に覆われた女王の棺が運び込まれました。一歩も乱れず進む儀仗兵の荘厳さは、まさにイギリス王室の伝統と威信を世界に見せつけるものでしたが、実はこの国葬は半世紀も前に女王自身が決めたものでした。国葬前ホールでの一般市民参列、ウエストミンスター寺院での葬儀と、その後葬列を組んでロンドン市内を巡り、夫のフィリップ殿下が眠るウインザー城に運ばれ、そこで埋葬式を行う。これらの一連のプロトコールは、女王が亡くなると直ぐに英王室から「London Bridge is Down」というメッセージが一斉に関連部署に送られ、見事な国葬大作戦が行われたのです。
かつてフィリップ殿下と共に日本を訪れたエリザベス女王は、日本人の儀典長・通訳を通して、昭和天皇に「女王は孤独なものです。重大な決意を下すのは自分しかいないのです。歴史に裁かれるのは私であると覚悟しています」と語られたと伝えられます。「棺（ひつぎ）を蓋（おお）いて事定まる」と言われるように人物の評価はその死後に定まるのですが、エリザベス女王の生涯はウインザー城に運ばれた棺から王冠が外されると共に幕を閉じました。見事な終活と言えましょう。そしてイギリスもエリザベス女王の死によってひとつの時代に終わりを告げたのです。 【管理人補足１】エリザベス女王が素晴らしいユーモアのセンスを持っていたことは夙に知られていますが、1952年の戴冠式感想をBBCのアナウンサーに聞かれた時、エリザベス女王は「スピーチ原稿を見ようとしても、王冠が重くて下を向くことが出来ないのよ。もし無理して下を向いたら首の骨が折れちゃっていたわ」とジョークを言ったそうです。
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2022/10/16 赤い日本
１．中国に傾いている日本のマスコミ・学会・政治家・財界 「朝日新聞」はその反日親中国姿勢は筋金入りで、本多勝一記者に「中国の旅」を連載させ、南京虐殺を始め日本が一方的に中国に酷いことをしたと読者に訴え、さらに虚言師吉田清治の「済州島で200人の泣き叫ぶ若い朝鮮人女性を駆り出した」という話を1982年以来16回も掲載し、ようやく2014年になって虚報を認めた。この位わかりやすい「反日媒体」なので、中国が日本に何を仕掛けようとしているかを知るのは朝日新聞を読めばよくわかるくらいである。また「NHK」は中国共産党全面協力のシルクロードの独占放映からベッタリ親中報道で、特に強制慰安婦問題は「強制的だった」（民主党辻本議員）、「金銭目的の売春婦だった」（維新の会中山議員）と正反対の意見を述べたのに、国会中継では中山議員発言を削除。あまつさえ「女性国際裁判法廷」などというアンフェアな番組を作り、「慰安婦問題＝日本が悪」を全国放映した。また憲法9条に縛られて武器を持つことが悪だと思い込んでいる「日本学術会議」は、軍事に関する研究すら禁じている。従って航空力学の研究をしている大学の研究室と防衛省との接触を禁じ、中国人民解放軍出身の大学生は大学院に受け入れ最新技術・情報を公開してさっさと持っていかれているのに、防衛大学卒の研究者は大学院入学を受け入れず、情報を提供しないという奇妙な現象が起こっている。 「創価学会」池田大作会長は1974年以来10度訪中し、毛沢東・周恩来・鄧小平等と直接会談しているので、「公明党」は公然たる中国寄り政党であるにもかかわらず自民党と与党連合を組んでいるため、創価学会員票が頼りの自民党は、憲法改正にしても対中国政策にしても公明党に遠慮した状態になっている。また「自民党」内にも二階堂俊博元幹事長が十年以上中国との太い利権パイプを離さず、その功績に対し中国はわざわざ二階堂の地元和歌山県にパンダを貸与しているくらいである。そして中国がアメリカから盗んだ技術で軍事・経済力を飛躍的に伸ばし、世界制覇を目指していることに気付いたアメリカはトランプ政権が対中経済締め付けに舵を切ったのに、日本の「財界」は未だに「隣の経済大国との友好関係は日本企業にとって不可欠」と目先の利益を優先させている。いずれ中国は自国内日本企業の資産凍結をし、日本に持って来させないようにするだろう。お人好しの日本人は気が付かないが、中国の用意周到な浸透工作は敵ながらあっぱれで、手に水を掬って飲もうとすると、気が付かなくても水は指の隙間からスーッと袖の下へ入って来るようなもので、気がついたら向こうの思う通りになっているだろう。
２．尖閣諸島問題
３．北東アジアはミサイル密集地
ミサイル密集地域に位置する日本は、いつ、どの国から核攻撃されるかわからない。核兵器を撃ち込まれてから慌てても遅いのであるから、核兵器を持つか、他国と共有するか、日本核攻撃時はアメリカが必ず報復攻撃すると世界に発信し続けるなど、自国を自分達で護るということを真剣に考えるべきである。中でも一番効果的なのは敵がミサイルを発射した時は、間髪を置かずその発射基地へこちらからミサイルを撃ち込み、次の攻撃をさせない（＝敵基地攻撃能力を保有する）ことだ。半沢直樹の決め台詞ではないが、「10倍返しだぞ。それでもやるか？撃てないだろ？」という明確な意思表示である。残念ながら2020年12月菅内閣は閣議で「敵基地攻撃能力を保有する」という判断を先送りし、秋田、山口県住民が反対運動を起こしたイージスアショア2カ所配置の代わりにイージス艦二隻を新造すると発表したが、これでは日本国が危険な核保有国に囲まれた日本が、防御不十分ないわば裸に近い状態のまま放置するに等しい。英国のサッチャー首相がフォークランド紛争（1982）の時にバンバンと机をたたいて「この中に男はいないのか。領土と言うのは命を賭しても絶対に守らなくてはならない。何故なら領土は国家そのものだ」という有名な話があるが日本もこの覚悟が必要なのだ。【管理人注２】
４．天安門事件(平成)の教訓と令和の危機 日米、日中、米中関係は連動している。アメリカと中国の関係が良くなると日米関係はおかしくなるし（例：1971ニクソンショック）、米中関係がおかしくなる（例：2021トランプによる日米軍事同盟強化と中国経済制裁）と、中国は日本にすり寄ってくる。またアメリカと中国は猫と鼠の関係に似て、猫のそばに鼠が好きな餌があると鼠は50cm位迄近づき、それでも猫が動かないから大丈夫だと、さらに少し近づく。これは台湾に対する中国の威嚇行動と、それに対するアメリカの反撃の強さで中国が押したり引いたりする動きを見ていればよくわかる。日・米・中関係の絡みを頭に入れて日本外交の大失敗、天安門事件(1989年)対応を振り返ってみたい。
５．中国は力の空白時に侵略する 中国はアメリカが動けない時に侵略する。アメリカが1962年のキューバ危機の時ソ連にかかりきりの隙をみて中国はインドに侵略し、ベトナム戦争から撤退した翌年1974年に西沙諸島を奪い取っている。1992年にアメリカがフィリピンから撤退すると中国は即「領海法」を定め、南シナ海、東シナ海は自国と地続きだから中国領土だと言い出した。また2020年アメリカが大統領選挙で政治空白になった途端に国家安全維持法を制定し、香港民主化をつぶして属国化してしまった。同様に中国は弱いところには狙いを定めてゴリ押しする。 【管理人注１】2022年2月のウクライナ侵入時 【管理人注２】ゼレンスキー・ウクライナ大統領と岸田首相 【管理人注3】習近平来日 2023年1月アメリカのシンクタンク戦略国際問題研究所（CSIS）が「中国の台湾侵略机上作戦演習」の結果を発表した。力の空白時に他国を侵略してきた中国が、満を持して2026年に台湾に攻撃をかけた時のCSISのシナリオは次の通りである。①大量の空軍、ミサイルにより台湾空海軍に壊滅的打撃を加え台湾海峡を封鎖し、②大量の中国陸軍が上陸艇で台湾に上陸し、台湾陸軍と激しい戦闘を行う、③同盟国救援に向かう米日軍をたたくために、中国のミサイルが沖縄、岩国、三沢、横田の米軍基地とそれに隣接する自衛隊基地【右図】を襲う。 つまり好むと好まざるにかかわらず、府中、市ケ谷、目黒などに自衛隊基地がある東京は戦場になるのである。この危急存亡の秋に日米台の同盟国が 全く櫻井氏の指摘するとおりです。それなのに「防衛費予算のための増税は許せない」、「敵基地攻撃は憲法違反ではないか」などと、ノー天気に国会で無駄な議論を繰り広げている国会議員は、議員宿舎にミサイルが落ちてから「ア、ウクライナと同じだ」と思っても遅いのです。 |
【注１】「そこからですか」週刊文春2022年10月20日号） |
2022/10/28 毛沢東になりたい男 2022年10月22日、中国共産党は第20回党大会で慣例の指導者68歳定年制を破り、習近平(69)を3期目の総書記（国家主席）に選任した。党序列2位の李克強首相(67)、胡春華副首相（59）、汪洋全国政治協会主席(67)など習氏のライバルが党政治局役員から完全に外され【注１】、また採決直前に胡錦涛前総書記(80)が会場係に腕を掴まれ、強制退席させられる異様な雰囲気の中で【注２】、習近平イエスマンNo.1の李強・上海委員会書記を筆頭に、彼の側近が党幹部役員に選出されて完全な習近平独裁体制に入った。
これには伏線がある。党大会に先立つ10月12日開催の第７回中央中央委員会全体会議（7中全会）で、「習近平は特色ある社会主義思想を全面的に実行し、新型コロナウイルス防疫、ウクライナ危機がもたらすリスクへの対応に成果を残した。また香港自治統治により香港は混沌から大きな転換を遂げ、中国共産党創立100年祝賀を迎えた。これらの成果は習近平同志を核心とする党の指導によるものであるから、『二つの擁護』（習氏の地位と党の権威保証）を達成し、『四つの意識』（政治、大局、核心、一致）を強める必要がある」とコミュニケを発表し【注３】、これをわざわざ党規約に追加することで、習近平体制継続に絶対反対出来ないようにしておいてから、上記の異常な人事を強行したのである。
習近平はなぜこれほど絶対権力に執心するのだろうか？習近平の父親習仲勲は周恩来の右腕として副総理にまでなった共産党幹部であったが、毛沢東の怒りを買い失脚し16年間監禁された。その息子であった近平も文化大革命(1966-1969)時期に反動分子として4回投獄され虱だらけになり、空腹で物乞いして生肉を食べたりするなど地獄の体験をした。【注４】毛沢東を憎むのが普通なのに、習近平はこの逆境で「勝たなければならない。どうすれば共産党で生き残れるか？それには自分が毛沢東になるしかない」と、絶対権力者だった毛沢東が行ってきた手法を自らの手本にしたからである。1976年毛沢東死去後名誉回復した父習仲勲のコネで共産党国防部長の秘書となり、トントン拍子に出世していったが、民主化を求めた中国人同胞数千人を中国人民軍が銃弾・戦車で殺害し、世界の非難を浴びた天安門事件(1989年)を、習近平は「党と国家の生死存亡をかけた闘争であり、正しい進路を確保した」と称賛しているのである。【注５】 習近平は国内の共産党一党独裁・自由弾圧政策を強化し、さらに「中華民族の偉大な復興」・「一帯一路」なる美名で、公然と近隣諸国に侵略し、世界経済支配、異民族弾圧など、まさに21世紀の毛沢東となろうとしている。2021年7月の中国共産党創立100周年式典に、かつて毛沢東が身に着けていた中山服で登場したことが、何よりもそのことを明白に語っている。
【注１】2022年10月23日 日本経済新聞 【追加補足記事1】習氏不意打ち人事(2022年10月28日 産経新聞
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2022/11/04 秋の食材と日本酒を楽しむ(汐見)
ウチワエビ、クエ、鰹のお造りの後に出て来たのが、本日秋真っ盛りという秋刀魚の塩焼き。これを醸し人九平治のぬる燗をチビチビ飲みながら食べるのですからたまりません。ちょっとご飯が食べたいなと思ったらイクラの手巻き寿司が出て来て、茨城の純米吟醸酒「来福」というキレの良い酒で合わせます。
ここからは「汐見」の定番で、揚げたて天婦羅と締めの十割蕎麦です。天婦羅の野菜になんとスイートポテト、そうサツマイモの実をバターで炒めた、どちらかというとデザートに近いものを敢えて天婦羅で出してきました。今日も新鮮な驚きで一杯の宴でした。
【注１】手打ち蕎麦汐見 |
2022/11/06 歌舞伎と落語の饗宴 国立劇場で初めて「歌舞伎と落語のコラボレーション：忠臣蔵」を行なうというので観に行きました。落語は春風亭小朝（こあさ）師匠による新作落語「殿中でござる」と、古典落語の「中村仲蔵」といずれも歌舞伎に関係のある物語。これに応えて主演中村芝翫（しかん）以下十一名の歌舞伎役者が演じたのは、「仮名手本忠臣蔵」【注１】の五段目と六段目（二幕三場）でした。
「殿中でござる」は菊池寛【注２】短編「吉良上野の立場」を元に小朝師匠が創作したもので、赤穂浪士討ち入り事件を知らない人でもわかるようにと、江戸城内での刃傷事件から仇討ち討ち入りまでを語るのですが、吉良上野介の立場からのストーリーで、現代に譬えてかみ砕いた話しぶりには爆笑してしまいました。例えばこんな具合。
さらに六段目で自分が誤って撃った人間が、駆け落ちまでして一緒になった女おかるの父親与市兵衛だったかも知れないと悩む時の苦しそうな表情と、問い詰められて責任を取るため腹を切るものの、与市兵衛はその前に既に刀で切られて死亡しており、自分はその犯人である盗賊斧定九郎（＝これが江戸時代中村仲蔵が、初めて血糊を付けて演じて評判を取った役です）を撃って、知らずに義父の仇を取ったことがわかり、安堵の表情に変わる場面に知らずに唸ってしまいました。
最後に合い方の「いかなればこそ勘平は」の三味線謳い文句に合わせて、「色にふけったばっかりに」と呻きながら頬に血糊を付ける演技には凄惨な美しさを感じました。駆けつけた敵討ちの仲間である塩冶判官（えんやはんがん：浅野内匠頭のこと）家臣である原郷右衛門に、敵討ち連判状に加わることを許され、血だらけの手で血判を押し、満足げに両手を合わせて息を引き取る勘平に合い方の鐘の音が重なるという、何とも心憎い演出で幕切れを迎えました。こうして文章を書くとあの舞台の余韻がまた甦るようです。 【注１】「仮名手本忠臣蔵」
もっと凄いのは「いろは歌」を七行の分かち書きにし、末尾の「か」を濁音にして「す」を清音にして最終行を右から左へ読むと「とがなくてしす＜咎（とが＝罪）無くて死す＞」となります。つまり赤穂義士処刑は幕府の誤りであった、との批判が隠されています。このような超技巧的「隠し文字」にもなっているのですから、江戸文化人の日本語に対する拘りとそのレベルの高さは驚異的と言えましょう。 あ や ら よ ち い 【注２】菊池寛(1888-1948)は明治・大正・昭和時代の小説家・劇作家。代表作「父帰る」・「恩讐の彼方に」。また雑誌「文芸春秋」を創刊し、芥川賞・直木賞を設立したことでも知られる。 |
2022/11/12 憲法改正をとことん考える：その(4) ７．国益優先にタブーはない （故中川正一財務相：2009年逝去）
たとえアメリカから押し付けられたものであるにせよ、今の憲法には象徴天皇制、主権在民、基本的人権尊重、三権分立と議員内閣制など重要な条文があり、これは無理して改正する必要はない。絶対に改正が必要なのは9条だ。一方的に侵略されても鉄砲一つ撃ち返してはいけないし、第一鉄砲を持ってはいけないと書いてある。日本の領海内に入ってきた不審船がいきなり攻撃しても応戦してはいけないし、応戦する武器も持てないなんてそんなバカな話はない。暴漢が我が家の戸締りを破って押し入ってきて家族に危害を加えたり、金目のものを盗もうとしたら抵抗して戦うのが人間として当然の対応である。自衛であっても武力行使を認めず、侵略者を無抵抗で迎えるいうことを憲法で定めているということは、明らかにおかしい。 それなのに日本では国防の議論をすると「他国を侵略するためのものでないか。これはいつか来た道だ。軍靴の音が聞こえる」などと声高に叫ぶ輩が必ず出てきて、当たり前の議論を出来ない状態にしている。占領軍によって「軍隊は悪」・「日本は侵略者」と刷り込まれ、当たり前のことを「おかしい」と思い、おかしなことを「当然」と思うようになってしまった。洗脳とは恐ろしいものである。自分の国は自分で守る、国歌・国旗を大切にする、これは世界を旅行すればすぐわかることだ。永世中立国のスイスは国民皆兵で男性は兵役義務があり、各家にはライフルが置かれ食糧が備蓄されている。スイス国土の侵略を受けたら全土で武力抵抗する準備が整えられている。
８．わかりやすい田中角栄の憲法改正論（宮田修：ジャーナリスト） 国破れて山河あり。敗戦で荒れ果てた国土を自分達の力で再建したい。まずやることは日本人の手による自主憲法の制定だ。一人前の独立国家に再興するために自主憲法制定の実現を目指したい。そのために皆さん、田中角栄を国会に送って下さい。あのね、占領軍は我が国を弱体化、細分化し、非戦力化するために現行憲法を日本政府に無理やり飲ませたんだよ。いつまでもね、アメリカの言いなりでは困りますからな。GHQ草案による憲法ではダメ。アメリカから与えられた憲法よりは、我々日本人の手による自主憲法制定によって、真の独立、平和、自由を実現することが出来るでありますッ！そうでしょ、皆さん。 （1947年総選挙出馬時） とにかく日本の新憲法はアメリカによる占領下でつくられたわけで、これは間違いないことなんだよ。だから色々不満があって、憲法が出来た直後には、もう憲法を改正せよとの声が出てきたんだよ。日本人と言うのはいざとなればまとまりも早い。うっかりしているとすぐに憲法改正に取り組むとね。占領軍はそう思って憲法が容易に改正出来ないように、縛りに縛りをかけたわけさ。国会の発議は両院で2/3必要で、その上さらに国民投票で過半数取らないと改正できないわけですよ。大変な厳しさだよね、これは。大体国家に自由がない時、主権が存在せざる時に、憲法が作れるものか。そんなの自明じゃないか。主権を拘束する力が存在する時に作られた憲法は、無効であるということだね。だから自主憲法制定が求められるわけだ。そう思いませんか、皆さん。 その点ドイツはヨーロッパで長い間勝ったり負けたりを繰り返して、他国に憲法を作らせたり、作られたりした経験を持っていたんだ。だからドイツは第三国に占領されている間は憲法を作ることは出来ない、作っても無効だと主張したんだな。だからね、占領国から渡されたものに憲法の名は付けないで、ドイツ国基本法とし、しかも末尾にこの基本法は占領が終わる日にその効力を失う、と明記したんだね。そして占領が終わると直ちに自分達で新憲法を作ったんだ。さすが経験者だ。ドイツはあくまで占領行政基本法という位置づけにしたのに、日本は初めから憲法の名をつけてしまったのがまずかった、というわけだ。 そもそも憲法９条というのは、我が国の潜在戦力さえも否定しようとするもので、日本の自由化、民主化などときれいごとを並べているが、真の目的というのはね、我が国の徹底的な武装解除であり、非軍事化であり、弱体化であったんです。これはね、マッカーサーメモから明らかですよ。かっての日本では一家の主人が右向け右、と言えば皆右を向くから戦争になるんだと占領軍は考え、婦人に参政権を与え、古い教科書は墨を塗って読ませなくして、「自由民主主義」をお題目にして、日本は間違ったことをしたが、今はアメリカのおかげで正しい道を歩み出したと、さんざん吹き込んだわけだ。
今にして思えばだがね、占領が終結して日本が独立を回復した昭和27年4月のサンフランシスコ条約発効に合わせて、今の憲法が是か非かを国民投票にかけるべきだったな。とにかく現行憲法について、何かモヤモヤしていたり、国民の半数近くが憲法成立過程に疑義を持っていたりするのはいけない。 さすが田中角栄、こんなに分かりやすい言い方で本質をズバリ突いています。 右の「憲法改正の歌」は敗戦時(1945)海軍主計士官で、1947年から政界に転じ最後は総理大臣に昇りつめた中曾根康弘が作詞し、実際にコロンビアレコードから発売されたものです。「この憲法のある限り無条件降伏続くなり。マック憲法守れとはマ元帥の下僕なり」と、当時の心ある人々の真情を縷々と述べています。 【出典】月刊Hanada特別版「憲法改正とことん考える」（花田紀凱編集：飛鳥新社 2022年6月） |
2022/11/17 憲法改正をとことん考える：その(5) ９．日本は国防義務意識世界最低の国（篠田英朗 東京外国語大教授／宮坂直史 防衛大学教授／福田充 日本大学教授） 上のグラフを見ていただきたい。これは世界100カ国の社会学者が協力し、各分野に関する意識の調査をした「世界価値観調査(2017～2020)の「戦争になった場合、国のために戦いますか？」という質問に対する各国民の意識を分かり易く示している。この質問に対し「はい」と答えた人数だが、日本は100カ国中最低の13.2%しかおらず、「いいえ」が48.6%、そして「わからない」が38.1%という国防意識欠如がハッキリ数字で表れている。G7で2番目に低いイタリアですら「はい」は37.3%を超え、アメリカで60%、韓国は68%、そして中国の侵略に神経をとがらせている台湾では78%、ベトナムに至っては97%の国民が「戦争になったら銃を持って戦う」という覚悟を持っている。 それに対して日本国民は「戦争は放棄したのだから起きない」という77年に渡る日本国憲法のマインドコントロールで「国を守る」ということすら想像できなくなっており、「わからない」というある意味正直な答えが「自国のために戦わない＝いいえ」に近い数字になっている、と篠田教授は指摘する。「いいえ」・「わからない」が多かったウクライナは、今や婦女子まで銃を取って戦わざるを得ない状況になっていることを、日本人はもう一度考える必要がある。
福田教授は「これは有事研究がタブー視され、大学や政府機関で真剣に検討されてこなかった結果だ」と言い切る。日本学術会議が1950年に「軍事科学研究は絶対に行わない」と宣言し、2017年になっても相変わらず継承することを主張している異常さに表れている。【注１】元防衛省の森本敏氏は、関西の国立大学で教鞭を取る森本氏の友人が授業で安全保障に触れたところ、研究室の鍵穴を接着剤で塞がれる嫌がらせを受けたという実話を紹介している。【注２】 これに対して諸外国では軍学共同研究は当然であるとされ、アメリカ国防総省は民間の企業や大学などの研究機関に研究を委託し、研究の審査や管理に特化している。また英国のロンドン大キングスカレッジ戦争研究学部は、「平和に生きるために戦争を理解する」をモットーとして戦争・紛争・安全保障の研究に特化し、約1万人以上の卒業生は世界各国で活躍している。
10．反日的戦後体制そのものが問題だ （麗澤大学准教授ジェイソン・モーガン）
【注２】産経新聞2022年8月14日 【注３】産経新聞2022年8月13日 【注４】正論2022年10月10日 |
2022/11/23 鮨おざき
私が特に感心するのは、「この素材にこの味付けか！こういう発想するのか！！」という、他の店とはちょっと違う尾崎さんの感覚です。例えば鰹のたたきは、普通生姜かニンニクと一緒に醤油で食べますが、なんと玉ねぎで作ったソースをかけて出してくるのです。「玉ねぎを炒めて甘みを凝縮させたソースで、カルパッチョの感覚で食べてみて下さい」と言われると成程と納得します。また兵庫県明石の海流が速い漁場で取れた最上級の鰆を焼いて、これに春菊が入った金山寺味噌をかけて出して来ました。尾崎さんが「鰆は魚編に春と書きますよね。だから洒落で春菊を加えた味噌にしたんです」と、ニヤっと笑って説明してくれました。この遊び心が、ジョーク好きの私にはたまりませんねぇ。
ノドグロの焼き物に銀杏を添え、松茸のフライや、秋刀魚炭火焼きを出してくれば、いやでも秋真っ盛りを意識します。その後にセイコガニ（ズワイガニの雌）をさり気なく出せば、「あぁ、そろそろ蟹の季節か」と思いを馳せることになります。次回訪れた時、どんな素材をどんな感じで出してくるのか楽しみです。
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2022/11/27 バラマキ岸田とダンマリ日銀
現在世界各国の多くがインフレに苦しんでる。コロナ禍で苦境に陥った国民を救うため大規模な財政出動を行なったが、その理由は中央銀行がお札を刷りそれで赤字国債を引き受けるという「紙幣刷り過ぎインフレ」である。故に各国中央銀行は金利を上げることで物価を抑制し、市場にあふれた金を回収しようとしているが、唯一中央銀行がダンマリを決め込んでインフレ対策を取らず、本来なら中央銀行が行うべき物価対策を、政府が「総合経済対策」という名でバラマキ財政出動をするという異常な国がある。それが日本だ。
最近日本と同じようなバラマキ財政を試みようとして、マーケットから痛烈なNOをくらって頓挫したのが、英国のリズ・トラス首相【左写真】だ。英国も中央銀行が金利引き上げでインフレ対策を進めていたのに、トラス首相はいきなり5年間で450億ポンド(7.6兆円)の減税をし、同時に光熱費支援金などの財政出動をぶちあげた。結果として財政悪化の懸念からポンド、株式、国債が同時に下落し、大混乱に陥ったトラス首相の支持率は7%まで低下し、わずか45日で首相の座を降りることになった。
翻って2013年に日銀総裁に就任した黒田東彦(はるひこ)氏【右写真】は『デフレ脱却のための異次元緩和』と称して異常な低金利を頑固に続け、そのため日銀券を刷りまくって国債の購入をしたため、今や日銀の国債保有額は526兆円と日本国債のほぼ半分を所有するようになった。さらに51兆円もの日本株式を購入するなど、まさに日銀券を刷りまくって紙幣の価値が下落した結果、1ドル＝105円(2001年)から1ドル＝145年（2022年）と40%も円安になってしまった。このような状態になっても、何故日銀は他の先進国中央銀行の様に金利値上げをしないのか？それは日銀が中央銀行としての機能を失っているため、金利値上げをやろうとしても出来ないからだ。異次元緩和で市場にお金が溢れ、民間銀行同士の決裁のために置かれている日銀決裁用預金は、10兆円(1990年代)からなんと563兆円(2022年)とメタボ化し、金利を上げると民間銀行へ払う決済用預金の金利も上がり、日銀が赤字になること必至だからである。
【注１】 文芸春秋2022年12月号 /日本破綻寸前（幻冬舎） |
2022/12/02 「中国の言論弾圧実態」（１）王志安氏
あなたがCCTVを退職した理由は？ 習近平政権下で報道内容の制限が強まり、政府政策を正当化する（正能量：ジェンナンリャン）報道しか認められなくなったからだ。具体例で示そう。 台湾問題について中国国民の肌感覚は？ １．現在中国本土では国民の9割以上は、武力を用いても台湾を統一せよという考えだ。これは単に中国共産党の洗脳の結果というより、中国人が民族的に持つ「統一王朝・中華思想」価値観に根差すものと思えば良い。国際法的観点から見ても、中台間対立は毛沢東と蒋介石が戦った1940年代の国共内戦が停戦状態のないまま「内戦が続いている」状態であり、習近平にすれば「あくまでもこれは中国国内問題であり、他国があれこれ口出しすべき筋合いではない」と主張出来る。習政権のスローガンである「中華民族の偉大なる復興」を象徴する台湾統一は、彼は政治生命をかけてもここ10年以内に踏み切るだろう。 今後の米中関係はどうなるか？ 冷戦時代と違い、経済的に密接となったアメリカと中国は正面から軍事戦争はしないだろう。ただ別の方法で代価を払わせることとなろう。例えば地球温暖化防止のための温室効果ガス排出規制に中国は協力しない（＝中国の排出量は他の全ての工業国家排出量合計に相当）、麻薬取引禁止に中国は協力しない（＝中国は世界最大の麻薬輸出国で、第三国経由も含めればアメリカのドラッグの90%は中国産）などの狡猾な手でアメリカ社会、他の自由民主主義国家に被害を与える。麻薬禁止を政治利用するのは実にゴロツキ的だが、中国はそういう国なのだ。 2022年7月にウクライナへ取材に行った目的は？
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2022/12/07 本店浜作
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2022/12/10 憲法改正をとことん考える：その(6) １１．福田恆存（つねあり）の憲法論（三浦小太郎：評論家）
憲法9条と憲法前文と一体であり、9条だけ切り離し自衛隊が合憲だ、違憲だと論じるのは全く無意味である。憲法前文で「日本国民は平和を愛する諸国民の公正と信義を信頼して我々の安全と生存を保持しようと決意した」とあるが、ここには二つ問題がある。第一に聖人にしか期待出来ぬこと（＝他人を無条件に信用し、自分には害を加えないと信じて疑わない）を一億国民の名で全世界に喚き散らしている。第二に平和を愛する諸国民というのは事実認識に誤りがある。必ずしも平和を愛さぬ国もあり、また同じ国でも時に平和を愛し、時に戦争を愛するからである。ソ連のアフガニスタン侵攻が侵略で、アメリカの朝鮮戦争・ベトナム戦争は抑圧された民族の解放のためであると言うが、侵略戦争と民族解放戦争との違いは何処にあるのか？ベトナム戦争が侵略戦争でないというなら、日本の自衛隊も海外派兵し協力してよい事になる。ところが憲法9条では「いかなる戦力も保持してはならない」となっている。となれば自衛隊の存在それ自体が否定されることになる。つまり基本的に憲法前文と9条は論理矛盾から逃れられない。「平和を愛する」占領軍に無理やり押し付けられた憲法を、日本が軽薄に受け入れたしまったことが三十年経った今日の混迷の元である。そのような手抜き工事のような憲法を後生大事に一言一句も変えないような国家は、たとえ外国が攻めてこなくても、内面から滅びてしまうのではないか。 【注１】日米両国民に訴へる（福田恆存1974年） １２．天皇と憲法改正（百田尚樹：作家【右下写真】）
この奇跡の国がおかしくなったのは終戦後日本を占領したアメリカが押しつけ憲法のせいです。「この憎たらしい黄色い猿が二度と白人に歯向かえない国にしてやる」という目的で乗り込んできた占領軍司令長官マッカーサーは、戦勝国が敗戦国の法律を変えることは許されないというハーグ条約に違反して、自らが部下に指示してわずか一週間で作らせ、それをそっくりそのまま日本語に訳したものを、 憲法学者の西修氏が37年後の1984年に訪米し、憲法草案をつくった占領軍民政局のメンバー達に当時のことを色々尋ねたのですが、彼等が異口同音に言ったのは、「え、君ら、まさかまだあれを使っているのか？」でした。つまり彼等にしてみればあくまでも占領下の暫定憲法で、サンフランシスコ条約締結(1952)後、主権が回復した日本人は当然自分達の憲法を作っているのだと思っていたのです。 こういう事実を「憲法改正絶対反対！」という人達は、知っているのでしょうか？この人達は国内災害の時は当然のように自衛隊の出動を依頼するのですが、もし仮に中国・ロシア・北朝鮮が日本に攻撃を仕掛けてきたら「自衛隊、正当防衛だから頑張って戦って」と言うつもりでしょうか？でも自衛隊は憲法上では軍隊でないので、戦闘行為でも国内法の警察に準拠した動きしか出来ないのです。両手両足を縛られて戦えと言われているのと同じです。こんなデタラメな憲法を75年も未だに一言一句も変えていないのは異常としか言いようがありません。このままでは天皇を精神的支柱として私たちの先祖が築き上げてきた「奇跡の国・日本」は滅びます。一日も早く憲法を改正してほしいと思います。 |
2022/12/15 日本語になったオランダ語
現在でも我々が普段使っている日本語のかなり多くが、実はオランダ語から来ていることが下の表を見るとよくわかります。カバン、スコップ、ランドセル、モルモットなどの片仮名言葉は外来語としてわかりますが、オランダ語の「手に負えないntembaar」が日本語のお転婆に、同じく「休日zondag」、そしてなんとポン酢ponsまでが元はオランダ語だったというのは驚きです。
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2022/12/21 南蛮銀圓亭 中央区銀座5丁目にある洋食「南蛮銀圓亭」は、昭和9年(1934)創業の老舗洋食店です。『銀圓亭の「圓（まどか）」の文字は、作家の吉田健一さんのエッセイから頂いたもの。銀座での「まろやかな」ひとときをお過ごしください、という想いを込めています』と、ホームページに書かれていました。【注１】 店に入るとまず目に入るのが広々としたキッチン。忙しそうに動くコックさんが「はい、8番、ハンバーグ」と声を掛けるとフロアー係の女性がサッと駆け寄り、8番テーブルにハンバーグを運ぶキビキビした所作は見ていて気持ちの良いものです。 フロアーを仕切る京子さんという女性に「今日のお勧めは何ですか？」と尋ねたら、「伊勢湾の的矢の生牡蠣が入ってます」と言うので、6個頼んでポメリーのシャンパンを一本頼みます。「お一人で一本大丈夫ですか？」と京子さんが確かめるので、「グラスで飲んでも、どうせお替りするんだから・・」と笑いながら答えました。小皿のオードブルはメニューを見ながら、ホタテとホウレン草のソテー、キスのフライ、ポルチーニ茸のグラタンを頼みました。案の定、オードブルが終わるころシャンパンボトルは半分以上無くなっていました。メインはタンシチューを頼み、せっかくなのでボルドーの赤をグラスで一杯合わせました。そしてデザートとコーヒーを終えると、「ご馳走様」とレジに向かいました。 気取らずサッパリしていて、リラックス出来る店です。
【注１】南蛮銀圓亭 |
2022/12/27 一年間を振り返り 今年も残すところあと5日。コロナ世界感染が一向に収束しない中、プーチンのウクライナ侵攻、安倍元首相暗殺、金正恩の年間24発日本海向けミサイル発射、習近平独裁化と台湾威嚇など、世界平和を覆しかねない情勢のまま新しい年を迎えようとしています。今年もニュースを川柳で綴ってみました。
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ロシア大統領ウラジミール・プーチン(69)が最大の政敵とみなしているのは、ソ連崩壊(1991)後国有財産を買収し、ロシア石油生産の20%を占める「ユーコス社」社長だったミハイル・ホドルコフスキー(58)です。ホドルコフスキーは新興資本家財閥（オルガリヒ）の筆頭格として、ボリス・エルツィン、そしてその後のプーチン政権のスポンサーとして絶大な力を持ってきましたが、次第にプーチンと対立するようになったため遠ざけられ、脱税容疑という名目でシベリアの監獄に10年間閉じ込められました。現在イギリスに亡命中の同氏に日本人ジャーナリスト古川英治氏が直接インタビューした記事が、雑誌文芸春秋2022年7月号に掲載されていましたので、要約して紹介します。 
プーチンのウクライナ侵攻は狂気の沙汰としか言いようがないが、幾つかの理由がある。 
即ち(1)暴君の代わりにミハイル・ミシュスチン首相のようなもう少し穏健な「皇帝」を据える、(2)アメリカのように州の代表が権限を持つ連邦国家制度に移行する、である。私はヨーロッパ中央部からシベリアまで広がるロシアには(2)が最も相応しいと考える。プーチンをただ引きずり降ろすだけでは変革は起きない。一部中央官僚のためでなく地方都市の住民の声が反映される議会になれば、西側に逃亡している優秀なロシア人が戻って来る可能性も高い。 
「銀座鮨青木」で10年間修業した影山伸敏さんが、銀座8丁目に自分の店をOPENしたのは昨年(2021年)10月でした。店の前の金春通りの目と鼻の先にあるのが、なんと斯界の名店「久兵衛本店」。影山さんの心意気たるやよし！応援しなければと思いつつ、コロナ禍でついつい足も遠ざかり心苦しい思いをしていましたが、久しぶりに訪れてフグ調理師免許と裏千家茶道の経験を持つ、マルチ人間影山さんの工夫を凝らした料理を楽しみました。 
お造りは白甘鯛と北海島海老。それを味わっている間に影山さんは大きな鰹を捌いて、二人分を串に差し、炭火の上に藁を置いて焼いてくれました。これは以前高知の市場で食べた、本場の鰹のたたき藁焼きのそのままのやり方で、藁のいぶした香りが鼻をくすぐります。続いてお皿に盛って出されたのが鱧の子と浮袋。湯引きして鱧の出汁で炊いたすり流しに青柚子の香りがアクセントになり、なんともお酒に合います。
鱧とじゅんさいの吸物で落ち着いたところで、握り鮨に切り替えました。マグロは赤身のヅケと大トロ、光物は小肌と、出始めたばかりの新子で、思わず口元が緩んでしまいました。私の締めはいつもの通りでかっぱ巻き。きゅうりを丁寧に細く切って、細巻きで出してくれました。ひとつひとつに心がこもっているように感じたのは、茶道経験のおもてなしの心が知らず知らずに出ているのでしょうね。また食べに来ます。
2003年からスタートした私のホームページで、数えてみたら私は17年間に渡り26回も新憲法を批判するコメントを、この「管理人日記」に載せていたので正直驚きました。
憲法前文の非常におかしな日本語表現「諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起こることのないやうにすることを決意し」の原文を読むと、"The fruits of peaceful cooperation with all nations and the blessings of liberty throughout this land, and resolved that never again shall we be visited with the horrors of war through the action of government,”でした。fruits＝「得た結果」から「諸国民との協和による成果」としたのでしょうが、普通の日本語なら｢全ての国々との平和協力によって｣となると思います。そしてblessings of liberty（自由の恵沢）という耳慣れない言葉は、まさにアメリカ憲法前文で使われている語句と 全く同じです。そこに
そして最大のくせ者憲法９条は原文で “We have determined to preserve our security and existence, trusting in the justice and faith of the peace-loving peoples of the world.”です。日本語では「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」となっています。“We”いうからには、当然日本人が本気でそう考えていたと思ってしまいますが、実はこの新・日本国憲法は日本人が昭和22年(1947)に、大日本帝国憲法(1889)を自主的に修正して可決されたという形になっています。何故ならハーグ条約(1899)43条に、「占領者は占領地の現行法律を尊重し、公共の秩序及び生活を回復確保する為、施せる一切の手段を尽くさなければならない」とあるため露骨に占領者の意図で法律を変えにくいので、「占領国民の自主的希望により、従来の憲法が改められた」という形にしたのです。
実に姑息なやり方だと思いませんか？いや、姑息ではなくこれが彼等の目的だったのです。彼等の最終目的は日本を二度とアメリカに立向かえない弱小国に改造することでした。WGIP(War Guilt Information Program：戦争罪悪教育プログラム)により占領軍への批判を禁じ、NHK放送を通じて大東亜戦争を太平洋戦争と言い換え、「悪いのは東南アジアを侵略した軍部であって、日本国民は騙されていた」と繰り返し呼び掛けました。剣道柔道を禁じ、従来の家族制度を壊して、個人の手紙や電話まで検閲し、当時の指導者達を戦犯という名で一方的に裁き処刑し、毎日じわじわと日本国民を洗脳して「日本人としての誇り」を奪っていったのです。 この「占領軍洗脳の呪縛WGIP」が戦後77年、令和になった現在でも日本をおかしな社会にしています。
一部の日本人は押し付けられた憲法9条をまるで教典（マントラ）の様に唱え、自分達の親の時代以前の日本を全て否定するようになりました。憲法9条は「平和、平和と唱えていれば平和でいられる」という一種の信仰になり、戦争を「忌み穢れたもの」と直視しようとせず、
安倍晋三元首相が暗殺された。なぜだ、なぜだ。テロへの怒りと安倍氏喪失の衝撃で胸の奥から怒りがせり上がってくる。暗殺犯よ、なぜ殺したのだ。現場にいた警備のプロフェッショナルよ、なぜ一発目の襲撃で止められなかったのか、なぜ二発目を許したのだ。これが日本か。その姿は日本国憲法前文に重なる。「わが国さえ平和を守れば他国は手を出さない」【注１】つまり「相手を刺激せずおとなしくしていれば、脅威は襲ってこない」という、現実から目をつぶって逃げているだけのまやかしの安心だ。 
2022年7月15日日本共産党は創立100周年を迎え、志位和夫委員長は記者会見で「日本共産党100年の歴史は、平和と民主主義・自由平等を目指し、その障害になる強大な権力に勇気を持って正面から立ち向かってきた歴史です」と述べました。しかしソ連・中国・北朝鮮など共産主義国家は人類解放どころか一党独裁専制の人類抑圧社会でしかないことに気付き、18歳の時からから40年間近く活動してきた日本共産党を離党した筆坂秀世（ふでさかひでよ）元共産党参議院議員著書【右写真】によれば、日本共産党では自らの歩みを徹頭徹尾正当化する歴史観が出来上がっているのだそうです。「マルクス主義唯物史観による演繹解釈に従い社会主義実現の大前提からすれば、かくあるはずである。故にかくあるべきだ。そうでない事象があるとすれば、それは事象が間違っている」という誤った観念に陥いるのです。一般の共産党員はこれに疑問を差し挟むことは許されず、党中央の決めたことをひたすら守ることのみ要求されるそうです。【注１】 
（日本共産党規約２条）そうですが、「マルクスレーニン主義を標榜しているソ連は平和な社会主義の国なので正しく、アメリカは独占資本主義の国なので悪い。故にアメリカの原爆は悪いが、ソ連の原爆は悪くない」(1962年日本共産党上田耕一発言【右写真】)とか、「独占資本主義の下では原子力は爆弾としてしか使えないが、社会主義の原子力は川の流れを変えたり、大きな山を取り払うなどに使われて砂漠を緑豊かな沃野に変える」（1950年日本共産党徳田球一発言）などという、とんでもない非科学的屁理屈でも「科学的社会主義に基づく」党の方針となると、党員はそれに従わねばならないのだそうです。
しかも情勢に応じて常に自己正当化するため、日本共産党は180度見解を曲げることも厭いません。あれほど反対してきた天皇制についても象徴天皇制が日本国民から圧倒的支持を受けているので、「天皇は政治的権能を持たないゆえに君主ではない」という解釈に変えたり、自衛隊は違憲と言い続けて来たのに「万が一急迫不正の主権侵害が起こった場合には、自衛隊を含めてあらゆる手段を行使して国民の命と日本の主権を守り抜く、というのが日本共産党の立場だ」【志位委員長：右写真】などと言い出す始末です。【注２】また近年LGBTへの差別を許さないなどとキャンペーンしていますが、1970年代には共産党機関紙「赤旗」で「(出産という）生産を伴わない同性愛者は性的退廃だ」と主張してきたことには口をつぐんでいます。【注６】
敗戦後アメリカ占領軍は日本の旧指導者層一掃のため、今迄弾圧されていた日本共産党を合法化しました。ところが当時の共産党指導者野坂参三【右写真】は、アメリカが提案した新憲法案に対して、1946年12月9日に「天皇制維持(1条)と戦力の不保持(9条)に反対する。これは羊頭狗肉の憲法であり、わが日本民族の将来に災いを残す」と議会で反対演説しました。【注３】そして翌1947年、「日本は武力の行使は永久にこれを放棄する（憲法９条）」という新憲法成立決議時に反対投票したのは何と日本共産党だけだったのです(!!)。この事実を2000年から実に22年間も委員長を務める（！）志位委員長はひたすら隠して、「100年間平和を目指してきた日本共産党は、憲法9条改悪を断固阻止します」と言い張るのです。【注４】
皮肉なことにソ連崩壊(1991)後の機密文書公開で、野坂参三はソ連のスパイだったことが明らかになり、1992年当時100歳になっていた野坂参三は党委員長の宮本顕治から「野坂同志、何か意見がありますか？」と問われ、「何もありましぇーん」と答えて全会一致により党員を除名させられています。【注５】 ソ連崩壊後30年経っても隣国を平気で侵略するロシアや、アジア、アフリカの貧しい国々を札束で頬っぺたを叩いて無遠慮に領土を広げ、その国の人々の人権を弾圧する中国や、世界中の嫌われ者になっている核実験常習国北朝鮮などのような共産主義国になろう、と革命にロマンを燃やす日本人がいなくなっているのに日本共産党は相変わらず党名にこだわり「究極的には日本での共産主義革命を目指す」のでしょうか？ 
2000年以来ずっと志位氏が委員長の座に座ったままの23年間に、自民党は森喜朗、小泉純一郎、安部晋三・・・岸田文雄と党員選挙により党首は9人交替しています。これに対して共産党では約200人の党中央委員会が「全員一致」で委員長を決めるため、中国、ロシア、北朝鮮同様、一般党員は党首を選ぶことが出来ません。この点を突かれた志位委員長は「一般投票にすると派閥活動が起こるので党が前進出来ません。だから共産党は創立以来中央委員会による民主集中制を守っているのです」と苦しい弁解をしていますが【注７】、これを民主主義と呼べるのでしょうか？
日本共産党は党首公選制導入を著書で訴えた共産党員松竹伸幸氏を、「党内に派閥・分派は作らない」という党規約に違反するとして除名処分にした。同党の小池晃書記局長は記者会見で「党決定に反する意見を勝手に発表しないという党規約に反してたため」と説明したが、松浦氏【右写真：日本記者クラブでの記者会見】は、「出版が違反というなら憲法の言論・表現の自由は死ぬ。こんなことを進める共産党だって滅びかねない」と再審査を訴えた。【注８】
私も古希（コキ）を迎え、膝がコキコキ鳴る年代に突入しました。身体のバランスが崩れてコケないように、ズボンを穿くときは壁にドンと手をつきながら穿きます。若い男性が壁を背にした女性に愛を告白する時の「壁ドン」とは大違いの格好悪い「老人の壁ドン」です。（笑）ネット操作とか若者の言葉についていけないなぁなんて、悩む必要はありません。KPが乾杯で、レベチがレベル違いだなんて、知る必要があるんでしょうか？年を取ったので忘れっぽくなり同じ話を繰り返すようになり、周りから注意されたりしたら「あ、前にも言ったっけ？」と軽く受け流せばいいのです。「老い」をネタに毒を撒いて来たきみまろ自身が「老い」を日々経験しつつあるのです。
「沈まぬ太陽」（山崎豊子著：新潮文庫1999年）は当時の日本航空（小説では国民航空）の放漫財政、労使対立と航空機事故続出、政治家癒着・運輸官僚天下りなどの実態を再構成した社会派作品です。国民航空労働組合委員長として従業員待遇と安全運航改善を会社に要求した恩地元が、カラチ、テヘラン、ナイロビと10年に渡る海外僻地左遷人事後国内に戻り、525人の死者を出した御巣鷹山航空機事故【注１】の犠牲家族対策係となります。事故後利根川総理大臣直々の指名で国民航空会長になった国見氏によって抜擢され国見と恩田は労使改善を中心に会社立て直しを図るも、既得権にこだわり政治官僚に裏金を貢ぐ旧経営陣の策謀によって最後は力尽きて国見は辞任し、恩地はナイロビに再度左遷されるというストーリーです。
主人公の過酷な人生を象徴的に表しているのが、恩地が出張でニューヨークを訪れた時そこの動物園に人間の上半身が映る鉄格子のはまった鏡の上に、「世界で最も危険な動物」と書かれていた場面です。自分のくたびれきった姿の背後に権謀術数を巡らせ、私利私欲に群がる醜悪な人間の顔が次々と浮かび、恩地は凝然と立ち尽くしてしまいます。そして矢折れ力尽きてナイロビに再左遷された小説の最後は次の文章で結ばれています。『サバンンの地平線へ黄金の矢を放つアフリカの大きな太陽は荘厳な光に満ちている。それは不毛の日々に在った人間の心をいつくしみ、明日を約束する沈まぬ太陽であった。』【右上写真は1985年8月12日の御巣鷹山事故墜落現場】
巻末脚注によれば山崎豊子氏は御巣鷹山飛行機事故を起こしたジャンボ機製造元のボーイング社、事故現場で遺体管理をした群馬県医師会、多数の日本航空関係者などに直接取材したそうで、主人公の恩地のモデルとなった日本航空労働組合委員長だった小倉寛太郎氏には1000時間近く取材したそうです【注２】。山崎氏の小説は綿密な取材と膨大な参考文献引用で、実際に起こった事件と特徴ある人物描写で、フィクション部分はあるものの、その当時の状況を彷彿させます。内閣総理大臣利根川は時の中曽根康弘大臣、国見はカネボウ会長の伊藤淳二氏と思われます。
パリ8区でフレンチレストラン「マコトアオキ」【注１】を13年間経営していた、青木誠さん・三代子さん弟姉が帰国し、銀座歌舞伎座近くに「レフアオキ(Les Freres AOKI)」をオープンしてから1年が経ちました。コロナ禍で苦労したようですが、そんな素振りも見せず「日本人ぽいフレンチではなく、本当のフレンチを目指す」誠さんは、夏らしい素材を凝った調理方法で出してくれました。そして三代子さんはメニューに合わせて
中国人はとにかく行儀が悪い。道に唾を吐く、ゴミをポイ捨てする、列に並ばない、道路や電車内で大声で喋る、道路では強引にクラクションを鳴らして割り込む。北京の公衆便所の汚さは筆舌に尽くし難いが、1980年代までは便所のない家が多かったので、女性でも道で平気で大小便をしていたと聞かされ、仕方ないのかと思った。 
そんな中国だから、新型コロナウイルス発生源でありながら隠蔽し武漢の惨状も明らかにしなかったので、2020年1月だけで中国から数百万人（日本には73万人）が渡航してコロナウイルスをまき散らした。美しいスローガンと共に成立した中華人民共和国は、恥かし気もなく歴史の改竄に励んできた。対日抗戦を戦ったのは国民党なのに、その時期国民党に追われて延安に逃げていた共産党が日本軍と戦ったと宣伝し、日本が敗戦国になった途端に「南京大虐殺」と言う大嘘を東京裁判に突然出し、日本人戦犯の贖罪を要求し、それをネタに日本からの経済援助を当然のように押し付けた。 
我が日本の文明を中国のそれと比べてみよう。日本人は共同農耕社会で地震・台風などの天災も多く、生きていくためには相互信頼と正直、清潔、忍耐、共同作業が必要とされた。それ故土着の神道が生まれ、さらに儒教からは五輪の道（君臣、父子、夫婦、長幼、朋友）が自然と身に付き、仏教の禅からは運命を平静に受け止める感覚を取り入れたので、弱者に対する惻隠の情や、不正には断固戦う武士道精神が生まれた。
<追記：中国の嘘も方便tweetに、即返ってきた皮肉なツイート：産経新聞2022年8月12日＞ 
今から7年前の2015年ロシアのクリミア侵攻時に、ウクライナ人のアーティスト、アンドリー・レシヴ、ロマナ・ロマニーシン夫妻が、子供達に向けて描いた平和と戦争の絵本が、「戦争が町にやってくる」です。日本では金原瑞人氏の翻訳でブロンズ新社から出版されています。【右写真】
ロシアのウクライナ侵攻で現在脚光を浴びている古典文学が、ロシアの文豪レフ・トルストイの「戦争と平和」です。作品の舞台は19世紀ナポレオンによるロシア侵攻を迎え撃つロシア国民の物語で、皮肉なことに今回ウクライナに侵攻したプーチンの愛読書だそうで、この物語の祖国防衛愛国心のみを強調し、国威発揚の教材としているようです。【注１】 
昭和20年(1945)第二次大戦が終結し日本は武装解除され、その命運は戦勝国が仕切る国連と占領軍であるアメリカに委ねられた。翌年制定された日本憲法前文にあるように「日本の安全と生存は平和を愛する諸国民」に預けざるを得ない形になったのだ。それから実に77年が経過し、国際社会の様相は大きく変貌した。その極めつけが今回の国連常任理事国であるロシアが、隣国ウクライナに侵略しても国連は打つ手がないないという事態の発生である。こうした危機を目の当たりにした国民が「日本の安全は大丈夫か？」と考えるのは当然であるにもかかわらず、「ウクライナ危機を改憲に利用するな」と議論さえ封じようというのは、「たとえ国が滅びても憲法を変えてはいけない」と言っているのに等しい。事実護憲派野党は「安倍政権下では憲法議論に参加しない」と子供じみたことを言って、議論そのものさえ拒否していましたが之は何？聞く耳もたず？社会党は「非武装中立論」を掲げていたが、当時ロンドン大学教授だった森嶋通夫氏が
1959年のいわゆる砂川判決（＝東京立川の米軍基地内にデモ侵入した7人が有罪判決になった時【右写真】の最高裁の憲法9条見解）では、
「日本さえ何もしなければ、平和が保たれる」と今でも思っている人達は、時計の針が昭和20年で止まったままと言わざるを得ない。ウクライナ侵攻が思い通り進まないプーチン大統領は核兵器・化学兵器の使用までも匂わせている。そのような危険な状況下、核戦争を仕掛けさせないための抑止力として、いきなり日本が核兵器製造・保有することは難しいので、まずはドイツの様に米英仏と「核共有」を明言することであろう。具体的には日米豪印の協力体制QUADであり、これはアジア版NATOを目指すものである。また今回のコロナ禍で体験したように緊急事態条項がない現在の日本国憲法は、ロックダウンを含む私権制限が出来ない。緊急事態への対応をせずに「危機にどう対応するか」を具体的に考えなければ、「憲法生きて国滅ぶ」ことになってしまう。
現行日本国憲法は、マッカーサーGHQ（アメリカ占領軍総司令部）最高司令官による
この国際情勢の変化に応じて政治によるご都合主義的解釈変更により、警察か軍隊かわからぬような「鵺(ぬえ)」のような軍事組織となったのが日本の自衛隊である。 この「鵺」の最たるものが
しかし2022年2月に国連常任理事国であるロシアが、19～20世紀と見紛うような古典的な侵略戦争を隣国あるウクライナに行なった。国連は戦争阻止に全く無力であり、ロシアは核をちらつかせることで米国を牽制し介入させなかった。わが国周辺には同じく「力の信奉者」であり、軍事力による台湾併合を否定していない国連常任理事国の中国が存在する。もはや日本は戦争を絵空事として目を背けていられることは出来なくなった。当事者意識を持ち、身にかかる火の粉は自らが払わなければならなくなった。
チベットにはかつて「三宝（仏法僧）を大切にする」などの16条憲法がありました。日本の聖徳太子の十七条憲法(604年)とほぼ同時期で同内容のもので、1300年以上チベット唯一の憲法として精神的支柱でした。しかし1950年中国が突然チベットを侵略した時、27万人以上いたチベット僧侶達はただ平和を祈るしかできず、その多くは中国兵に虐殺されてしまいました。ダライラマはチベットを脱出しインドに亡命政府を樹立し、7歳だった私も後を追いかけ亡命しました。
私【著者：右写真】が講演会で「日本国憲法全文を読んだことがある人は？」と問いかけると殆どおらず、部分的に読んだ人や、全く読んだことがない人が大半です。そして彼等は中味を読まないままに左派系新聞やワイドショーに出て来る憲法学者に、「憲法改正に反対！徴兵制になる！戦争に巻き込まれる！」と煽られて、国会議事堂前にデモに繰り出すのです。
想定外の出来事発生に対しては1959年の伊勢湾台風で死者5,000名を出した時、急遽「災害対策基本法」制定、1964年の新潟地震後「地震予知連絡会設置」、1977年の過激派テロリストによる日航機ハイジャック事件後「非人道的暴力事件処理対策」など、後手後手で対応策を作るので、肝心の緊急事態時には間に合わないのです。極端な例を挙げれば、1995年の阪神淡路大震災では救助のための自衛隊車輛ですら道路交通法の規制を受け被災地の道路を通行出来ず【右写真：神戸震災時復旧活動に従事する自衛隊兵士】、1999年の茨木県東海村のウラン加工施設に事故が起きてから慌てて「原子力災害対策特別措置法」を作る始末です。有事の時に憲法による「非常事態宣言」発令で、政府の指揮下迅速救助対応を最優先することで、救えるはずだった国民を救えなかったというようなことがグッと少なくなります。
今回のコロナウイルス対応が各県バラバラ対応で被害を拡げたのも、この緊急事例がなかったからです。因みに大日本帝国憲法(1890制定)には、①緊急勅令(8条)、②戒厳令宣告(14条)、③非常大権(31条)、④緊急財政措置権(70条)などがあったのに、本来は日本帝国憲法を改訂したという建前の新日本国憲法（1947年）には一切引き継がれていません。というか、最初からアメリカがそうさせなかったわけですが。。。
門田【写真左】：憲法改正の歴史は４つの時期に分けられます。①スローガン期：米軍占領が終わって「憲法改正」を党是にした自民党が結党されましたが、1950年代はスローガンをぶち上げただけ。②タブー期：1960年代から左翼運動が盛んになり憲法改正についてはタブーになってしまった。③切実期：習近平が登場した2013年「中国は百年恨みを忘れない。偉大な中華民族の復興を果たす」と、言い出した時から。中華覇権は当然日本侵略を匂わせ、中国が南シナ海岩礁を軍事基地化し出してから、日本も憲法改正しないと対応できないと気付いた。④今回のロシアのウクライナ侵攻により、切実期から急迫期に入ったと言わざるを得ない。
門田：さらに
門田：
英国のエリザベス女王が(96歳)が9月8日逝去されました。20世紀初めヨーロッパに20あった君主国家は二度の世界大戦を経て10に減りましたが、その間エリザベス女王は「国民に寄り添い働く君主」として70年に渡り「開かれた英国王室」を率いてきました。「王室は税金の無駄」という批判に対しては王室財政を公開し、数百の慈善活動に関与し、100を超す国々へ外交訪問しました。女王は公式行事では豪華な衣装で歴史の重みを体現する一方、普段は簡素ないでたちで国民のために働くことで、英国民のみならず世界中から人気がありました。
「カナダ統治を最も長くされたエリザベスII世女王陛下の訃報に接し、心が重たくなりました。
「女王陛下は現代英国の国家の礎ともいうべき存在で、その陛下の死は英国と世界に大きなショックを与えました。女王陛下は70年間の治世中並外れた才能を示され、
「エリザベス二世女王陛下は1952年御即位以降70年にわたり在位され、世界の平和と繁栄のために大きな役割を果たされてきました。昭和50年に自ら訪日されるなど、日英関係の強化に大いに貢献されました。激動の世界情勢において英国を導いたエリザベス二世女王陛下の崩御は、英国民のみならず国際社会にとっての大きな損失であります。英国王室、英国政府及び英国民の皆様に対し心から哀悼の意を表します。」 
ここに一枚の地図がある。日本を中心に置いた世界地図上に核保有国を明示したものだが
それだけではない。誰よりも早くこれを否定し火消しに回ったのが、安倍氏の後継者であり自民党総裁の岸田文雄首相である。2022年5月の私とのインタビューで、
ウクライナはソ連邦の有力な工業国家であったが、
ロシアはウクライナ戦争で世界各国から締め付けを受け、今後誰がトップに立とうとも国家としての凋落は免れない。となると頼れるのは北京冬季五輪時に固い握手をして「我々の友情は無限である」と言った中国であろう。一方習近平【右写真】にしてみれば落ち目のロシアは資源国では世界一であり、広い国土をもちながら人口減少に直面しているので、中国人民流入も可能で、両国の核兵器・軍事力を合わせればアメリカを凌駕する。そうなると超軍事大国の出現が可能になるので、
2022年7月8日奈良県で選挙応援演説中に背後から銃撃され、67年の生涯に幕を下ろした安倍晋三元首相は、祖父が岸信介元首相、父が安倍晋三外相という政治家一家で育ち、首相任期通算在職日数は、憲政史上最長の3,188日でした。
一方「人付き合いが天才的にうまかった」と述懐するのは、安倍氏が大学卒業・アメリカ短期留学後に入社した神戸製鋼所の上司だった矢野信治氏。「お酒は飲まなかったけど、仲間と群れるのが好きで、終電が無くなると仲間を両親と住んでいる自宅に泊めてやったりしたので、外相に就任したお父さんの秘書として彼が政界入りする時【右写真】は、盛大な送別会を開きました」と語っています。「どんな時でも仲間は守り抜く」というのが安倍氏の性分で、初当選同期（1993年）で若手議員の取り纏め役を一緒に務めた荒井広幸氏が、2003年小泉純一郎首相の掲げる「郵政民営化」に反対したため、激怒した小泉から「荒井の応援には行くな」と言われたにもかかわらず、安倍幹事長（当時）は「荒井は友人だから」と荒井氏の選挙区に応援演説に行く義理堅さ。荒井氏は落選しますが、安倍幹事長は翌年の参院選出馬を荒井氏に勧め政界復帰を手伝います。それ以来荒井氏は「安倍さんは恩人です」と熱狂的な安部氏の親衛隊となり、2017年に安倍内閣官房参与になるものの、2020年の安倍首相退陣時には殉ずる形で役職辞任しました。 
この「仲間を大切にする」安倍氏の人付き合いの良さが時に、彼自身の足を引っ張ることになります。それは2017年に相次いで発覚した「森友・加計問題」です。前者は夫人の昭惠さんが「気軽な気持ち」で名誉会長を引き受けた森友学園が国有地払い下げ時に問題を起こし、後者はアメリカ留学以来40数年の安倍氏の友人加計孝太郎氏が経営する、加計学園が学部新設申請の際、文科省が「総理の御意向だ」と忖度して有利な取扱いしたことが発覚し、この「モリカケ問題」で苦境に追い込まれたことです。また2019年に発覚した「桜を見る会」も、安倍首相後援会関係者が大勢招待され、かつ開催場所のホテルが低額で料理サービス等を行った明細・領収書がスクープされ、マスコミは一斉に「首相職権濫用」と非難の嵐になり、ストレスが重なった安倍氏は下血するようになり、「もうこれ以上追い詰めないで欲しい」と菅義偉官房長官に首相の座を明け渡しました。 
2012年12月に発足した第二次安倍政権では自分の最大の課題とする憲法改正を実現化するため、敢えて保守的な政策ばかりを打ち出すのを止め、目玉として掲げたのが「アベノミクス」というバブル崩壊以来立ち上がれない日本経済の立て直しでした。その結果株価は上がり、高支持率をバックに安保関連法案を成立させました。国論を二分する問題を敢えて提案し、一時的に支持率が下がると再び経済対策を打ち、積極的外交で日本の地位を高め支持率を回復させ憲法改正へ向けて次の法案を成立させるという、「国を思う気持ち」を決して忘れませんでした。ゴルフ外交を続けてツーカーの間柄となったトランプ米大統領からは、「日本国民はサムライじゃないか。北朝鮮のミサイルに反撃しろ！」と逆に焚き付けられた位だったとか。一方で27回も会談し北方領土四島を二島に下げてまでも返還を迫ったプーチン露大統領は、元々KGBのスパイで人を騙すのが本性となっているので、北方領土を返すつもりが全くないのに相手が喜ぶような嘘を平気でつかれ、安部氏は最後まで騙されたままでした。 
自衛隊統合幕僚長を4年半務めた河野克俊氏は故安倍氏国に対する思いを、次のように語っています。「私が海上幕僚長時代の2013年4月、安倍首相が硫黄島を視察したのですが、帰りの飛行機に乗り込む際、いきなり滑走路にひざまづき手を合わせて頭を垂れたのです。そこに第二次大戦中犠牲になった多くの日本軍兵士・島民遺骨が埋められていることを御存じだったのですね。心底戦没者に対する哀悼の意が深い方だった。自衛官としてそんな最高指揮官の姿に感銘を受けないはずありません。統合幕僚長になってから週に一度、自衛隊の動きを安倍首相に直接報告するようになりました。日本ではシビリアンコントロール（文民統制）とは、自衛隊を政治に近づけないだと考えらていましたから、ある新聞社からは批判を浴びた。」（【管理人注】憲法記念日に『憲法9条改正を許すな！』と2面の広告を出すA新聞じゃないんですか？）
「でも安倍さんは逆で真のシビリアンコントロールには政治の正しい関与が必要だと考えていたから、正しい直接情報を現場自衛官から聞こうとされたのです。大きな理想を抱きながら、そこに近づくためには徹底した現実主義を貫く。安倍さんはそんな稀有な政治家だった。憲法9条への自衛官明記追加を提案されたが、本心は自衛隊を軍隊として確たる地位を確立させたかったはずだ。集団的自衛権の限定行使とか、慰安婦問題の日韓合意しかり。妥協には違いないが、現状を一歩でも理想に近づけるにはどうすればよいかを考え決断されていた。内閣支持率が落ちることも厭わず安全保障関連法を成立させ、平時でも自衛隊が米艦、米機を防護出来るようになったので、米軍幹部から『日本は変わったな』と言われるようになった。
昭惠夫人との夫婦仲の良さも有名で、安倍氏が潰瘍性大腸炎で激しい下痢に見舞われていた時、夫人は当たり前のように“下の世話”を行い、安部氏は「彼女は僕の憧れのマドンナ。色々な人と仲良くなれる昭惠には能力がある」と公言し、前代未聞の元総理大臣夫人が居酒屋を開くことも許します。また昭惠さん還暦誕生日祝いに、小学校一年生以来というピアノ演奏を練習して「花は咲く」を弾いてプレゼントしました。【右下写真】
私は2002年小泉政権の副官房長官時代から、もう20年安倍晋三を担当をしているので、電話で話し合える仲となった。安倍は一度懐に飛び込むと気さくな素顔を見せ、電話中に地震が起きると「きたきた、これはかなり揺れるぞ。そちら家具は大丈夫？」などと実況中継のような反応をしたりした。今年の7月7日の夜10時過ぎに私の携帯に電話がかかってきた。安倍はボリス・ジョンソンの辞任について話し、私は旧統一教会との関係をズバリ聞いた。安倍は言葉少なに「私自身はさほど関与していないけど」と言って、祖父岸信介からの経緯を踏まえつつも徐々に距離を置こうとしている様子がうかがえた。「もうこんな時間だ。明日も遊説があるので、また明日」と言って電話を切った。これが生涯最後の会話になろうと誰が予想出来ただろうか。安倍は「親父は67歳で総理になる夢を見ながらも幹事長で終わってしまった。無念の死だった」と私に語ったことがあったが、安倍もまさに父と同じ67歳で非業の死を遂げてしまった。
「中国は信頼を裏切った」と題して、駐日大使 ラーム・エマニュエル氏(62)【右写真】が文芸春秋2022年9月号でインタビュー形式で語っています。エマニュエル駐日アメリカ大使は、アメリカ政界ではその歯に衣着せぬ発言で「ランボー」【注１】の異名を持つイリノイ州出身の民主党政治家で、ビル・クリントン、バラク・オバマ政権では顧問・補佐官を務め、今回ジョー・バイデン政権では日米関係重視の意味で駐日大使に任命されました。同大使の中国に対する考え方は以下の通り、実に明快です。
中国は自分が好まないことは一方的に政治的弾圧するので、多くの国々はほとほと疲れ果てているのです。中国の道具箱に入っているのはたった一つ、「相手を自分の意思に従わせる」というツールだけです。 
アメリカのFBI長官クリストファー・レイ氏【右写真】は、2022年7月6日ロンドンで開かれた欧米の企業経営者向け講演会で、「
宗教票頼りを克服するには選挙投票率を高めることしかない。現在平均投票率50%の日本の選挙では、確実な10%の宗教投票者数は20%の効果となる。だが投票率が高まれば宗教票は薄まる。現実に民主党への政権交代が起こった2009年の衆議院議員選挙投票率は69%と有権者の四分の三以上が投票したため、数が確実な創価学会票ですら太刀打ち出来ず、自民・公明党政権は惨敗したのである。
世界平和統一家庭連合改革推進部長の勅使河原秀行氏は2022年9月の記者会見で、「2009年以降、霊感商法は一切ないし、過度な献金要請も、正体を隠した伝道もしていない」と主張したが、全国霊感商法対策弁護士連絡会の川井康雄弁護士は、その欺瞞性を次の通り看破する。①正体を隠した伝道はしていないというが、名称を変えて一般的には知られていない「家庭連合」と名を名乗り、入信後の活動を事前に明かすことはしていない。②霊感商法がやりにくくなったため、『後から返金を求めません』と一札を入れさせて信者からの献金ノルマを強化している。③名称を『祝福結婚式』と変えてコロナ禍の2021年にソウルで3000組(6,000人)の合同結婚式を行っている。つまり名称を変えただけで、やっていることは全く変わっていないのが統一教会です。【右上写真】
私の父（正木正明）は創価学会理事長で池田大作会長に次ぐNo.2だったので、私は生後2か月で入信し部屋には池田会長の写真が飾ってあり、文鮮明氏の写真を飾る統一教会と同じでした。創価中、高、大学と進学し卒業後は聖教新聞記者となり、さらに創価学会内で出世しましたが、2017年に学会を退会しました。一番大きな違和感は「政治と宗教」の問題です。公明党は自民党にすり寄り教義の「平和」に反すると疑問を呈したら、「公明党に反対するなんて信心が足りない」と怒られ、内心支持できない公明党の選挙応援をしなければならなく、自分に嘘をつき続けるのは難しかった。
私の両親は熱心な創価学会員信者で、父親は武蔵村山市の聖教新聞販売店の店主でした。私は小学校から大学まで創価学園で、卒業後私がお笑い芸人としてテレビに出るようになると学会の花形「芸術学部」に入れられ、岸本佳代子さん、久本雅美さん、柴田理恵さんなどと一緒に選挙の度に「人寄せパンダ」として全国で応援演説をしてきました。私は10年前に脱会しましたがその理由は生身の池田大作氏と組織の中でカリスマ化されている「池田大作先生」とのギャップの大きさです。2007年の参院選応援の時同行したさる学会最高幹部が池田氏の悪口を言いたい放題だったので驚き、創価学会から出版された書籍を読んでみて驚きました。出るわ、出るわ、デタラメのオンパレード。
大英帝国が世界中に領土を広げた19世紀のビクトリア女王を「上り坂の女王」とするならば、20世紀のエリザベスは「下り坂の女王」でした。第二次世界大戦でイギリスは空爆や激しい戦闘での多くの人命や建物を損失しました。戦時中率先垂範して奮闘している父親のジョージ6世国王を見ていた
時代は流れ、チャールズ皇太子の不倫関係が原因で離婚したダイアナ元皇太子妃は「国の王妃ではなくなったが、人々の心の中の王妃として生きる」とコメントし、積極的にチャリティー活動に取り組み、1997年パリでダイアナが不遇の交通事故死をとげた時、女王始め英国王室が沈黙を貫いたため、英国国民、特に労働者層が猛反発し王室の支持率が急落しました。【左：ダイアナ元皇太子妃 右：カミラ現国王妃】英国不況克服のために大胆な経済合理化を実行したサッチャー首相の「サッチャリズム」は、一方で国営基幹産業であった炭鉱が潰れ多くの労働者が職を失いました。置き去りにされた彼等は「王室に置き去りにされた悲運のダイアナ」に、自らの境遇を重ね合わせたのです。この事実から女王が直ちに取った行動は実に斬新で、正しく時代に相応しいものでした。
この半世紀『国交正常化』の美名で日本は政財界共に中国に前のめりとなり、結果として中国に騙され、金をむしり取られてきました。文化大革命(1966～1976)・天安門事件(1976)時に自国民を虐殺する中国を非難せず、チベット侵略(1951)、内モンゴル弾圧(1981)、新疆ウイグル自治区住民虐殺（2014）を見て見ぬふりを続けている日本は、逆に「靖国神社不参拝・尖閣諸島中国領土権」を中国に突きつけられ、尖閣諸島水域への中国船舶侵入が日常化する始末です。巧妙な嘘で相手を上手に騙し、目的を達成するのが賢いとされている中国に迎合し、結果として日本を亡国に追い込みかねない日本人が多いことを憂いた櫻井氏は、著書「赤い日本」で専門家と様々な事象を分析検証しているので、要約して紹介します。 
2020年11月に日本を訪れた中国の王毅外務大臣は、「日本の漁船が、中国領土である
尖閣諸島を狙う中国、拉致を反省せず核で恫喝する北朝鮮、日本が敗戦と見るや日ソ不可侵条約を一方的に破って未だに北方領土を占領しているロシア、という国々に囲まれている深刻な状況に対して、日本人はあまりに呑気すぎる。この三国は
6月4日北京市の天安門広場に民主化を求めて集まった数千人の学生デモ隊に、人民解放軍が水平に銃を構えて撃ち殺し、戦車を繰り出して同国人民を轢き殺し、死者1万人を出すという凄まじい弾圧を行い【右写真】、
トランプの後のバイデン大統領は元々リベラルで中国寄りのオバマ政権副大統領だったので、中国はアメリカの足元を見切っている。2012年オバマ政権当時中国副主席だった習近平が訪米し、「広大な太平洋は中国と米国にとって十二分なスペースがある」という言い方で、太平洋二分論で中国の東シナ海、南シナ海進出承認をほのめかし、副大統領のバイデンが北京を訪れた時、習近平は家族ぐるみでバイデンを歓待したので、バイデンは「外交はとどのつまり個人と個人の信頼関係なのだ」とまで言わせている。その
中国の侵略に勝つためには、①台湾が持ちこたえること、②米国空海軍が台湾海峡を封鎖している中国空海軍を攻撃し無力化する、③日米が協力して在日基地から中国の攻撃に対抗し日本国土を防衛するしかない。（櫻井よしこ 2023/01/26 週刊新潮） 
The West began its colonial policy back in the Middle Ages, and then followed the slave trade, the genocide of Indian tribes in America, the plunder of India, of Africa, the wars of England and France against China. For the sake of land and resources，they hunted people like animals. This is contrary to the very nature of man, truth, freedom and justice. 
Now the Western elites have moved to a radical denial of moral norms, religion, and family. Their dictatorship is directed against all societies. This is a challenge to all humankind. This is a complete denial of humanity, the overthrow of faith and traditional values. Indeed, it is outright Satanism. 
【追加補足記事2】習近平の”超文化大革命”（片山杜秀：週刊新潮2022年11月10日号）
高田馬場の手打ち蕎麦「汐見」【注１】で、秋を感じる食材で各地の日本酒を楽しみました。一品目は北海道厚岸の大ぶりでクリーミーな仙鳳趾牡蠣で、この食べ方が一番美味いのではと思える牡蠣フライにして、和歌山の発泡日本酒「紀土」と一緒に味わいました。【右写真】二品目のズワイガニあんかけは中に栗、銀杏、海老芋と秋の野菜が入り、群馬県の純米大吟醸生酒「尾瀬の雪どけ」で合わせます。この新酒・生酒はフルーティで非常に飲みやすかったです。 三品目の松茸土瓶蒸しは、まさしく秋の到来という感じで、福島県の「しもふりロ万」という面白い名の濁り酒でした。
「吉良上野介は、麻生太郎さんみたいに家柄が良いことでふんぞり返り、IOCのバッハ会長みたいに金に貪欲で、賄賂受取り当リ前の悪者というイメージですが、よく調べると家柄由緒正しく、長年江戸幕府で天皇勅使接待のいろはを各大名に指導してきたいわば先生なんです。毎年交替で持ち回りの勅使接待役大名はいわば生徒。この生徒の中でも浅野内匠頭はケチで、融通が利かないこと甚だしかったようです。例えば千両から千五百両かかる饗応準備費用（＝各大名負担）を七百両にならないかと値切ったり、普通なら教わる生徒が『つまらないものですが』と、先生の吉良へお礼を持って行くべきなのに浅野は持っていかない。慌てた浅野の家臣が持って行った付け届けは、他の大名に比べると貧弱。そりゃ『つまらないものですが』と言われて風呂敷包みを開けたら京都の松茸と、パイプスルー（排水溝詰まり洗浄剤）だったら、どっちが喜びますか？いくら『詰まらないもの』と言ったって、パイプスルーじゃねぇ。。」
次の「中村仲蔵」は「仮名手本忠臣蔵」五段目の難役に取り組む歌舞伎役者の、血のにじむような努力を描いた古典落語の人情物。これに応えて後半の歌舞伎舞台は五段目「山崎街道鉄砲渡しの場」と「二つ玉の場」で、現代日本語から江戸言葉の世界に入り、そして有名な六段目の「勘平切腹の場」では、中村芝翫が迫真の演技で観客を圧倒しました。私が前から二番目の席から見ていて驚いたのは、芝翫演じる早野勘平が「二つ玉の場」で猪を撃ったと思ったのに、そこには人間の死体があり、誤って撃ってしまったことに気付いた時の驚愕の表情と、その死体の懐に五十両という大金があったので、敵討ちの御用金とするため無言で盗って花道を走り去る時の、感情を押し殺した表情の変化の見事さです。 
人形浄瑠璃は初演から大ヒットしすぐに歌舞伎化され、歌舞伎ではさらに原作にない見映えのする動きや台詞を加え、よりドラマチックに仕立てています。
「仮名手本」は、江戸時代の寺子屋で使う文字の読み書きのお手本です。「いろは四十七文字」【注：現代のひらがな五十音表は「い」と「え」がダブり、「ん」が加わって五十になっています】と「赤穂藩浪人四十七人」が同数であることがミソです。また誰にでもわかりやすく「仮名書き」にしたとの意味も込められており、「手本」に「忠臣」と続けて「忠臣の手本である」と読ませるいう意図もあり、「蔵」は赤穂浪士四十七人指揮者である大石内蔵助の「蔵」につながります。
私が政治家を志した最大の動機は、共産主義化から日本の自由と民主主義を守ることだった。国民の安全を守ることは政治に課された最大の役割だ。
タブーここに極まれりと思ったのは、
国際政治では「核兵器を所有することで、核兵器を持った敵国からの核攻撃抑止なる」という発想がある。アメリカが核兵器を持っているので、冷戦時代ソ連はアメリカに核攻撃出来なかった。フランスの人口学者エマニュエル・トッドが「多分日本が核を持った方が、東アジアの安全バランスのためになる」と語ったのは一考に値する
また
今太閤・庶民宰相として専門学校卒・54歳の若さで首相となった故田中角栄氏は、都市と地方格差解消のための日本列島改造政策、日中国交回復など日本の高度成長に貢献し、コンピュータ付きブルトーザーと称された田中角栄氏のざっくばらんな、
ところが、だね。アメリカは日本の弱体化・非軍事化を進めているうちに、本当に恐るべきは日本でない、北方の白熊（ソ連）だと分かったんだよな。戦後アメリカが顔を突き合わせた敵はソ連や中共を主軸とした共産国家群ということだね。
隣国ロシアの脅威を常に受けてきたフィンランドは人口63万人の首都ヘルシンキに5,500のシェルターが整えられ、地下20ｍの空調設備で簡易トイレや組み立てベッドがぎっしり積み込まれており、緊急時には72時間以内に市民はここに避難出来るようになっている。【右写真】また台湾では「中国軍はいつ攻めてくるかわからない。常に意識するために演習は欠かせない」として、予告なしに突然サイレンを鳴らす「万安演習」が行われている。サイレンが鳴ると車両は停止し、屋外に入る市民は近くの建物に避難退避することを当たり前のように訓練している。これに対し
戦争の形態は今回のロシアのウクライナ侵攻で明らかになったように、サイバー攻撃や偽情報拡散など多様化してきた。ロシアはウクライナ侵攻1ヵ月前から政府機関・企業などのウエッブサイトをハッキングし、「最悪を覚悟しろ」との脅迫メッセージを送り続けたそうである。また
日本国憲法20条で「いかなる宗教団体も国から特権を受け政治上の権力を行使してはならない」と書かれているため、「政教分離」という大義名分で日本では首相や閣僚が靖国神社を参拝すると強い批判を浴びる。しかしどの国でも戦没者の追悼はその国の歴史や伝統文化に従って行われている。
JR目白駅から徒歩2分、目白通りに面したビルにある「目白鮨おざき」【注１】は、高田馬場「鮨源」【注２】で21年間修業した尾崎雅也氏が2017年に開いた店で、今年で5年目になります。私は「鮨源」時代から尾崎さんとはカウンター越しに語り合い、鮨にかける情熱を知っていたので、彼が独立し開店した店が、我が家からタクシーで10分ほどの距離だったので、とても喜びました。鮨源時代はいかに腕に覚えがあっても色々制限もあり、自分の独創性を活かすことは難しかったのでしょう。目白に店を持ってからの尾崎さんは生き生きとし、自分の思うように素材を仕入れ、工夫した調理法で毎回顧客の目と舌を楽しませてくれます。 
元参議院議員で経済評論家の藤巻健史（たけし）氏が、日本政府と日本銀行の経済政策に強い危機感を抱いて論文【注１】を書いているので、その要旨を紹介します。
マーガレット・サッチャー英国首相は「納税者のお金で行なう公共投資の最大の危険性は、政治家が票の獲得のために公共支出を増やそうとすることです。納税者のポケットからどれだけ多額の金を持ち出せるかで政治家の倫理を測ってはいけません」と述べたが、これは今の日本への苦言のように思えてくる。2022年10月28日、岸田内閣は総額39兆円ものバラマキ施策が並べられた「総合経済対策」を発表したが、これは統一教会問題への対応批判から内閣支持率が27%まで低下したことに慌てて、対応したことであることは容易に想像がつく。しかし
支払われているにも関わらず、また妊娠した女性にだけ10万円ばらまくのだから。明らかに公明党の票集めゴリ押し政策の結果であろう。
筆者の試算では0.5%の金利値上げ（＝2.8兆円支払金利増）で、日銀の現在の経常利益2.4兆円が吹っ飛ぶことになる。金利政策が取れないなら市場に溢れた金を回収することでインフレを抑えようとしても、①満期になった国債を政府に買い取ってもらう、②日銀保有の国債を無理やり民間金融機関に買ってもらう、という伝統的な回収政策を取れるレベルの金額ではなくなっている。また③日銀が今後国債購入を控えるとなると、溢れた市場の国債価格は暴落し日銀は膨大な評価損を抱え、国債が発行出来なくなった政府は予算が組めなくなるという、二重三重の金縛り状態なのである。
と、ここまで藤巻氏の論文を紹介してきて、こうなると必殺奥の技は、第二次世界大戦敗戦のドサクサ時期に行った「借金棒引き」（＝日銀券封鎖）【注３】しかないのでは？と私はフト思いました。つまり財務内容の悪化した日本銀行を潰して、新しい中央銀行を創設し以前の日銀の債務を帳消しにすることで、中央銀行を再出発させ政府の借金も棒引きにするのです。しかしそのことは今迄の「円」が使えなくなり、国民は新しい中央銀行新発行通貨「新円」の使用を強要されるのですから、悲惨な結果となります。バラマキ政府とダンマリ日銀は、このことをわかっていて行なっているのでしょうか？打つ手（＝手術）がなく、成り行き（＝身体悪化）を見ているだけで悲惨な結果（＝死亡）となることを、政治家も官僚も承知していて目をつぶっているのでしょうか？いくらなんでも令和の時代に「徳政令」【注４】はあんまりでしょ。 
王志安（ワン・ジーアン）氏【右写真】は、中国国営放送局CCTV（中国中央電視台）で調査報道を行ってきた中国人ジャーナリストですが、習近平政権下で活動を制限され、2019年に673万人のフォロワーがいた王氏のSNS公式アカウントを凍結されてしまいました。王氏は日本に移り、現在インターネットのYoutubeを使って中国国民に正しい情報を送り続けています。中国ではYourtubeは政府がブロックしていますが、多くの人々がIT知識を使って政府の技術制限を突破することで、こっそり王氏の調査情報を見ていることと思われます。以下王氏のインタビュー内容（王志安：文芸春秋2022年10月号）を紹介します。
中央区銀座7丁目にある「本店浜作」は大正13年大阪新町にて創業し、 昭和3年東京の銀座でカウンター割烹スタイルを初めて取り入れた烹料理店として、100年近い歴史を誇る名店です。なかなか敷居が高くて暖簾をくぐれなかったのですが、顔が広い「米倉銀座店」店長の大島さんに紹介の電話を入れていただき、目の前で好きな料理を好きなだけ注文することが出来ました。現代三代目店主の塩見彰英さんは慶応大学の先輩だということがわかり、話がはずみ、気が付いたらワイフと二人で日本酒を一升近く空けていました。「お勘定を」と頼んだら塩見さんは「後藤さんのこの名刺住所に請求書送りますよ」と、初対面にも拘わらずツケにしてくれる太っ腹。ちょっと驚きました。これは、また来なければいけないですね。 今日食べた料理は以下の通りですが、どれも素材と味付けにこだわっていることがよくわかりました。特に初めて食べた鰈のおろし煮は何とも優しい味付けで感心しました。 
劇作家・評論家の福田恆存(1912-1994)【右写真】は日本国憲法の論理的矛盾を以下の様に明確に指摘し日本の将来を憂いて「このままでは日本は滅んでしまうのではないか」と警告していた。【注１】
日本は皇室という一つの王朝が国民に畏敬を抱かれ、神話時代から2000年間後の現代に繋がっている国は世界中どこにもない、「奇跡の国」です。藤原家、平家、源氏、足利家、織田信長、徳川家康と軍事力を持った者が何人か現れましたが、皇室を滅ぼし自分が天皇になろうとした人は一人もいません。皇室、天皇に対する畏敬の念があるからです。
吉田首相と松本外相に有無を言わせず押し付けたものです。25人の素人アメリカ人スタッフが慌てて作った憲法原文はアメリカ独立宣言、リンカーンの奴隷解放宣言、ドイツワイマール憲法などのまさしくコピペであったのです。
江戸時代、鎖国していた日本で唯一の海外文化・技術の窓口となっていたのが、長崎の出島にあったオランダ大使館でした。医学、天文学、化学、草木学など、当時の西欧最新知識は、オランダ語によって伝えられたのです。従ってその時代に日本でトップレベルの知識を持っていたのは蘭学者【＝オランダ語を学ぶ学者】でした。代表的な人物を挙げれば、青木昆陽【＝サツマイモ普及】、杉田玄白【＝解剖学本「解体新書」翻訳】、緒方洪庵【＝天然痘治療】、勝海舟【右写真＝咸臨丸で渡米、江戸城無血明渡し】など、歴史教科書に出て来る人物ばかりです。
